笹原右京
笹原右京が、2015 シーズンのフォーミュラ・ルノー2.0 NECの開幕大会を振り返った。

フォーミュラ・ルノー2.0 NECの開幕大会は、4月11〜12日にF1イタリアGPの開催地でもあるモンツァで30 台の参加により実施された。

ART ジュニアチーム所属の笹原右京は、2レースとも2番グリッドからスタートし、決勝レース1 ではFR2.0 初優勝、決勝レース2 では2位となった。

11日午後2時05分に始まった決勝レース1(25 分間)では、レッドシグナル消灯直前に笹原の縂め前に居るポールシッターがエンジンストール。レース進行はリセットとなり、フォーメーションラップが1周追加された。

しかし、原因を作ったポールシッターがグリッド降格となる場面で誤って再びポールポジションの位置についてしまい、そのままレッドシグナルが消灯して決勝レース1は始まった。

一方、2番グリッドについた笹原のレッドシグナル消灯への反応は速かったものの、直後にクルマが失速。3番手グリッドのドライバーに追いつかれ、第1コーナーのシケインにはひとつ順位を落として3番手で進入することになった。

トップを走るポールシッターにはピットスルーペナルティが科され、笹原は5周目に2 番手へ自動的に浮上。代わってトップに立ったライバルは先行車両が居なくなったためペースがガクリと落ち、7 周目から笹原はテールトゥノーズでプレッシャーを掛け続けた。

こうして迎えた11 周目、笹原は第1シケインと第2シケインで立て続けにミスを冒した前方のライバルに並び掛け、何度か軽く接触しながらも抜き去ってトップを奪った。その後、2番手へ落ちたライバルが接触の影響でタイヤのパンクに見舞われたこともあり、最後は2位に5秒以上の大差をつけて笹原がFR2.0 初優勝を飾った。

12日午前10 時40分に始まった決勝レース2(25 分間)では、笹原右京が素晴らしいスタートを決めてポールシッターを抜き去り、第1コーナーの第1シケインへ真っ先に進入、オープニングラップをリードする。

しかし、2番手に落ちたとはいえポールシッターの速さには勢いがあったため、最終コーナーの進入で笹原右京は無理に競り合わず先行を許しました。笹原右京はスリップストリームを使うなどして引き離されないよう努めたが、追い越しのチャンスが再び訪れることはなく、最後は約2.9秒差の2位でチェッカードフラッグを受けた。

なお、笹原右京が参戦する次の大会は、4 月25〜26日にスペイン・アラゴンで開催されるEURO CUP フォーミュラ・ルノーFR2.0の第1 大会となる。

笹原右京
「まずは決勝レース1 について、ポールシッターにペナルティが科されることは織り込み済みだったので、彼に続いて2 番手で第1 コーナーを抜けられればいずれトップに立って逃げきれると思いました。でも、もともと安定していなかったクラッチが大事な場面できちんと作動せず、あまりに早くつながってしまい失速しました。すぐに後ろを抑えに掛かりましたが手遅れでした。ただ、抜かれたのが1 台だったのは幸いでした。終盤の競り合いで、ライバルがタイヤにダメージを受けて後退したのは彼自身のミスでしょう。彼はコーナーで思いきり被せてきて、僕は縁石の上を走るまで逃げたのに幅寄せしてきました。もし、彼が幅寄せしないで並走を保っていたら、僕は彼を抜けなかったかもしれません。いずれにしても、この初勝利にまずはホッとしたというのが正直なところです」

「決勝レース2 について、クラッチの作動に関してはチームと話し合って対策した結果、スタートはバッチリと決まりました。トップで第1 コーナーのシケインを通過して、そのあとは予想どおりポールシッターだけが僕についてきて、3 番手以降は大きく離れているのがミラーで確認できました。もっとも、後ろに居た彼の速さは予想以上で、最終コーナーのパラボリカで抜きに来たときは最初ブロックしようと思いました。しかし、レースはまだ始まったばかりでしたし絡んでしまうのも嫌だったので、無理をせず先に⾏かせて僕は彼のスリップストリームで引っ張ってもらい、2 台で逃げて最後に勝負できれば良いと考え直しました。序盤は彼のほうがやや速く、中盤から終盤は似たような速さになりましたが、最後まで追いつけずに2 位となりました。今日の僕らにしてみれば最高の結果だったと思います。それに今回のFR2.0 NEC 第1 大会は、あくまでEURO CUP FR2.0 の前哨戦としての位置づけです。チームはいま良いムードで勢いにも乗っていますし、次だけでなくこの調⼦をずっと維持して戦いたいですね。今季もご声援とご声援をよろしくお願い致します!」

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カテゴリー: F1 / 笹原右京