笹原右京
2015 シーズンのユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0 第5大会が、9月11〜13日にドイツ・ニュルブルクリンクで35台の参加により実施された。

ARTジュニアチーム所属の笹原右京は、4番グリッドからスタートした決勝レース1は2位、3 番グリッドからスタートした決勝レース2は8位だった。

11日に実施された50分間×2回の練習走行では、1回目に5番手、2 回目にコースレコードとなる1分55秒584のトップタイムを記録して幸先の良い滑り出しを見せた。

12日午前に実施された予選1回目は2組に分けられ、グループBに割り当てた笹原右京は1分55秒087を記録してグループ2番手となり、4 番グリッドから決勝レース1に臨んだ。

同日午後の決勝レース1、笹原右京は4番グリッドから絶妙なスタートを見せ、1周目の競り合いを制して2番手へ浮上。終始にわたり先頭のドライバーを攻め立てる積極的な走りで、2位表彰台を獲得した。

13日午前に実施された予選2回目も2組に分けられ、笹原羽陽は1分55秒095 を記録してグループB の2番手となり、3番グリッドから決勝レース2に臨んだ。

同日午後のレース2決勝はあいにくの雨で、セーフティカー先導によりレースが始まった。3周終了時点でセーフティカーがコースから退去して実質的なスタートとなり、笹原右京は6周目に前を走るドライバーのミスに乗じて2番手へ浮上、トップのドライバーを視野にとらえた。

しかし、7 周目にコースアウトして3番手へ、9周目にもコースアウトして6番手へ後退。さらに最終周にも順位を落として7位でチェッカードフラッグとなった。しかも、最終周の最終シケインをショートカットしてアドバンテージを得たという裁定が下されて8位へ降格となった。

笹原右京
「レース1 の予選は最終セクターのシケインで攻めすぎ、グループBの2番手となりましたが、クルマには手応えを感じていました。決勝はスタート直後の第1 コーナーで3ワイドとなり、状況が良いと思ったイン側へ切り込んで2番手へ上がりました。トップよりも自分のペースが速く何度かアタックしましたが、オーバーテイクは難しく2位でした。それでも、4 番テから良いリカバリーができました」

「レース2 の予選はクルマの状態こそ良かったものの、新品タイヤでのグリップがいままでよりも少ないように感じました。ポールポジションは逃しましたが、3 番グリッドは勝利をイメージできる感触がありました。僕らの決勝のひとつ前、フォーミュラ・ルノー3.5(FR3.5)のレース直前に雨が落ちてきました。FR3.5 のレース中の雨は上がったりまた降ったりという難しい様子で、それを見ながらどこまで自分たちのクルマのセットをアジャストできるかが肝となりました」

「結果から言えば、ヘビーウェットとなった路面に対して、完全にかけ離れた状態のクルマでの苦戦を強いられるレースとなりました。ピットアウトした時点ですでにこれはまずいと感じましたが、スタート前のグリッド上で立て直せることは僅かです。恐れたとおりスタート後のクルマはコースに留まるだけで精一杯、まるで氷上を滑っているような操縦性でした。決して攻められるような状態ではないので、2度コースアウトをしながらも必死に走行を続けました」

「順位を落として大きな落胆はもちろんありますが、無事にクルマを最後まで運べ、ポイントを獲得できたのは不幸中の幸いとも言えます。当然ですが僕を含めてチームの3台とも全滅でした。今大会はドライでのセットを大幅に改良して臨み効果を得たぶん、その状態から突然の雨に対するアジャストに大きな課題を残しました。タイトル獲得に向け、僅かに残されたチャンスをものにするために、チーム一丸となって検証や研究に取り組み、この悔しさを無駄にしないよう必ず成⻑の糧にします。今後も皆さまのご声援とご支援をよろしくお願い致します!」

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カテゴリー: F1 / 笹原右京