WRC | トヨタ 第13戦 ラリー・オーストラリア:ラトバラが初日総合3位
2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第13戦 ラリー・オーストラリアの競技初日デイ1が11月16日(金)に東海岸のコフスハーバーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 7号車)が総合3位、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組 (8号車)が総合5位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)が総合6位につけ、マニュファクチャラーズタイトル獲得に向けて堅実なスタートを切った。
ラリー・オーストラリアのデイ1は、コフスハーバーのサービスパークを中心に、4本のステージを各2回走行。1日の最後にコフスハーバーのウォーターフロントで行なわれた2本のスーパーSS以外は、すべて森林地帯を中心とするグラベル(未舗装路)ステージだった。コフスハーバーの周辺は夜間から早朝にかけて小雨が降ったが、ステージは概ねドライコンディションとなり、多くの路面は滑りやすい「ルーズグラベル」に覆われた。その結果、特に午前中のステージは出走順が早いドライバー選手権上位の選手にとっては不利な走行条件となった。
オープニングステージのSS1では1位ラッピ、2位タナック、3位ラトバラと、ヤリスWRCがトップ3を独占した。続くSS2ではラトバラがベストタイムを記録して総合2位に。ラッピは2ステージ連続で総合1位の座を守った。SS3でラッピは総合2位に後退し、SS5ではウォータースプラッシュ(川渡り)を通過した際、エンジンがミスファイアし総合9位に後退した。しかし、その後順位を挽回し総合6位で1日を終えた。
タナックは出走順が3番手とかなり早く、ドライバーズタイトルを争う他の2名のライバルと同様、非常に不利な出走順での走行となった。しかし、SS4ではベストタイムを記録。午後のSS5のウォータースプラッシュでフロントのバンパー部が破損。空力性能の低下によりハンドリングが悪化しペースダウンを余儀なくされた。しかし、SS8では大会2本目のベストタイムを記録。首位と16.9秒差の総合5位と、タイトルを争うライバルよりも上の順位でデイ1を終えた。
ラトバラはSS6が終了した時点では総合2位につけていた。SS7/8の市街地でのスーパーSSではタイヤが合わずやや遅れをとり総合3位に後退したが、首位との差は8.7秒と好位置でデイ1を締めくくった。
競技2日目となる11月17日(土)のデイ2は、サービスパークの南側で4本のグラベルステージを各2回走行。さらに、1日の最後にはデイ1と同様コフスハーバーのウォーターフロントでスーパーSSを2本走る。SS10/14「ウェルシュズクリーク・リバース」は、全長28.83kmと今大会最長のステージであり、途中で広大な牧草地帯を走行する。10本のSSの合計距離は133.00km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は444.37kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
今朝はとても良いスタートとなりました。3人のドライバー全員がクルマに良いフィーリングを感じ、その高い競争力を証明してくれました。残念ながらオットとエサペッカはSS5のウォータースプラッシュで問題に見舞われましたが、恐らくそれは水に入る際にやや大きなドリフト角度がついていた事が原因だと思います。ヤリ-マティはほぼ1日を通して非常に速く、マニュファクチャラーズタイトル獲得を目指す我々チームにとっては良い展開です。明日はスタート順も良くなるので、パフォーマンスに自信を持って臨みたいと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
概ね良い1日でした。午前中はミスをしてしまい少しタイムをロスしましたが、午後は安定した走行ができたので非常に満足しています。森林地帯でのグラベルステージをクリーンに走れたことは、きっと重要な意味を持つ事になるでしょう。スーパーSSではハードタイヤを装着していたため十分な駆動力が得られず、少しタイムを失いました。しかし、依然トップとの差は小さいので明日も頑張ります。
オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
全体的に午前中のステージは良好で、良いリズムで走れました。ただし、午後はいくつかミスをしてしまい満足できない結果となりました。午後の最初のステージではゲートに当たり、サスペンションに少しダメージを負いました。その次のステージでは大きなウォータースプラッシュでフロントバンパーが壊れ、通常より空力性能が低下した事で運転がかなり難しくなりました。しかし自分のベストを尽くしましたし、まだタイトル争いは続いています。不可能はないと思います。
エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
午前中は全てがうまく行き、とてもスムーズでした。出走順が非常に早かったので、もっとタイムロスすると思っていましたが、そうはならず本当に驚きました。ただし、残念ながら午後のウォータースプラッシュで我々の1日は台無しになってしまいました。午前中の1回目の走行時と同じようにアプローチしたつもりでしたが、多くのタイムを失ってしまいました。それでも、走り続けられたのは良かったと思います。1日を通してドライビングが楽しく感じられ、クルマの調子も良いので明日がとても楽しみです。
ラリー・オーストラリア デイ1の結果
1 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) 53m37.4s
2 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +8.7s
3 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +6.8s
4 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +12.5s
5 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +16.9s
6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +28.3s
7 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +38.2s
8 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +45.2s
9 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +47.2s
10 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m11.9s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
ラリー・オーストラリアのデイ1は、コフスハーバーのサービスパークを中心に、4本のステージを各2回走行。1日の最後にコフスハーバーのウォーターフロントで行なわれた2本のスーパーSS以外は、すべて森林地帯を中心とするグラベル(未舗装路)ステージだった。コフスハーバーの周辺は夜間から早朝にかけて小雨が降ったが、ステージは概ねドライコンディションとなり、多くの路面は滑りやすい「ルーズグラベル」に覆われた。その結果、特に午前中のステージは出走順が早いドライバー選手権上位の選手にとっては不利な走行条件となった。
オープニングステージのSS1では1位ラッピ、2位タナック、3位ラトバラと、ヤリスWRCがトップ3を独占した。続くSS2ではラトバラがベストタイムを記録して総合2位に。ラッピは2ステージ連続で総合1位の座を守った。SS3でラッピは総合2位に後退し、SS5ではウォータースプラッシュ(川渡り)を通過した際、エンジンがミスファイアし総合9位に後退した。しかし、その後順位を挽回し総合6位で1日を終えた。
タナックは出走順が3番手とかなり早く、ドライバーズタイトルを争う他の2名のライバルと同様、非常に不利な出走順での走行となった。しかし、SS4ではベストタイムを記録。午後のSS5のウォータースプラッシュでフロントのバンパー部が破損。空力性能の低下によりハンドリングが悪化しペースダウンを余儀なくされた。しかし、SS8では大会2本目のベストタイムを記録。首位と16.9秒差の総合5位と、タイトルを争うライバルよりも上の順位でデイ1を終えた。
ラトバラはSS6が終了した時点では総合2位につけていた。SS7/8の市街地でのスーパーSSではタイヤが合わずやや遅れをとり総合3位に後退したが、首位との差は8.7秒と好位置でデイ1を締めくくった。
競技2日目となる11月17日(土)のデイ2は、サービスパークの南側で4本のグラベルステージを各2回走行。さらに、1日の最後にはデイ1と同様コフスハーバーのウォーターフロントでスーパーSSを2本走る。SS10/14「ウェルシュズクリーク・リバース」は、全長28.83kmと今大会最長のステージであり、途中で広大な牧草地帯を走行する。10本のSSの合計距離は133.00km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は444.37kmとなる。
トミ・マキネン(チーム代表)
今朝はとても良いスタートとなりました。3人のドライバー全員がクルマに良いフィーリングを感じ、その高い競争力を証明してくれました。残念ながらオットとエサペッカはSS5のウォータースプラッシュで問題に見舞われましたが、恐らくそれは水に入る際にやや大きなドリフト角度がついていた事が原因だと思います。ヤリ-マティはほぼ1日を通して非常に速く、マニュファクチャラーズタイトル獲得を目指す我々チームにとっては良い展開です。明日はスタート順も良くなるので、パフォーマンスに自信を持って臨みたいと思います。
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)
概ね良い1日でした。午前中はミスをしてしまい少しタイムをロスしましたが、午後は安定した走行ができたので非常に満足しています。森林地帯でのグラベルステージをクリーンに走れたことは、きっと重要な意味を持つ事になるでしょう。スーパーSSではハードタイヤを装着していたため十分な駆動力が得られず、少しタイムを失いました。しかし、依然トップとの差は小さいので明日も頑張ります。
オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
全体的に午前中のステージは良好で、良いリズムで走れました。ただし、午後はいくつかミスをしてしまい満足できない結果となりました。午後の最初のステージではゲートに当たり、サスペンションに少しダメージを負いました。その次のステージでは大きなウォータースプラッシュでフロントバンパーが壊れ、通常より空力性能が低下した事で運転がかなり難しくなりました。しかし自分のベストを尽くしましたし、まだタイトル争いは続いています。不可能はないと思います。
エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)
午前中は全てがうまく行き、とてもスムーズでした。出走順が非常に早かったので、もっとタイムロスすると思っていましたが、そうはならず本当に驚きました。ただし、残念ながら午後のウォータースプラッシュで我々の1日は台無しになってしまいました。午前中の1回目の走行時と同じようにアプローチしたつもりでしたが、多くのタイムを失ってしまいました。それでも、走り続けられたのは良かったと思います。1日を通してドライビングが楽しく感じられ、クルマの調子も良いので明日がとても楽しみです。
ラリー・オーストラリア デイ1の結果
1 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) 53m37.4s
2 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +8.7s
3 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +6.8s
4 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +12.5s
5 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +16.9s
6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +28.3s
7 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +38.2s
8 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +45.2s
9 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +47.2s
10 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +1m11.9s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)