WEC | トヨタ 第8戦 ル・マン24時間レース テストデー レポート
6月2日(日)、フランス・ル・マンのサルト・サーキットで、来たる24時間レースに向けたフルコースでのテストが実施され、TOYOTA GAZOO Racingは、連覇に向け、順調に準備作業を進めた。
例年ル・マンレースへ向けたプレイベントとして行われるこのテストは、公道を含めた1周13.626kmのサルト・サーキットをレースウィーク以外で走る唯一の機会。
この日は8時間にわたって走行セッションが設けられ、FIA世界耐久選手権(WEC)2018ー2019年スーパーシーズンの最終戦となる一戦へ向け、非常に重要な準備のためのセッションとなった。
セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソの3名が駆るTS050 HYBRID 8号車が、ブエミのマークした3分19秒440でこの日の最速タイムを記録。チームメイトのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、コンウェイが8号車から0.809秒遅れとなる3分20秒249で2番手タイムをマークした。
このテストデーに記録されたTS050 HYBRIDのラップタイムは、性能調整によりTS050 HYBRIDの最低重量が10kg増加した影響もあり、昨年のテストデーでのタイムに対して僅かに後れを取ることとなった。
晴れ渡った空と30℃に到達した気温という申し分ない天候の下で、チームは空力やハイブリッド・ブーストなど、広範囲にわたるセッティング作業を行った。チームはこの好天を活かして2台のTS050 HYBRIDの合計で220周、2998kmを走破した。
2週間後に待つ今年のル・マン24時間レースに参加するためには、過去のル・マンの勝者であっても、このテストデーで最低3周の計時走行をこなす必要がある。TOYOTA GAZOO Racingの全てのドライバーがこの規定を満足する周回を問題なく行った。
来季よりTOYOTA GAZOO Racingのレギュラードライバーとして加わることが発表されている、ル・マン勝者でもあるブレンドン・ハートレーも、この大会でレギュラードライバーになにかあったときのリザーブドライバーとしてこの基準を満たすべくTS050 HYBRIDで走行。彼にとっては公式なセッションで、初めてTS050 HYBRIDをドライブする機会となった。
チームはこのままル・マンに留まり、4日(火)に1周4.14kmのブガッティ・サーキット(サルト・サーキットの一部である常設サーキット)でのシェイクダウン・テストを行う。本格的なル・マンのレースウィークは、9日(日)にドライバーと車両が参加してル・マンの市街地で行われる公開車検で幕を開ける。
小林可夢偉(7号車)
今日は良い1日でした。一歩一歩車両のセットアップを進め、どんどん改良されていきました。コース自体も時間が経つごとに路面にラバーが乗って良くなっていきました。問題も起きず全体的に順調な一日でした。もちろん、今日のラップタイムで全てを結論づけてしまうのは早すぎます。まだ始まったばかりで、コースもこれから更に変化していくでしょう。
マイク・コンウェイ(7号車)
今朝、最初の周回に出た時、いよいよル・マンという大イベントが始まることを感じました。最初コース路面は埃っぽかったのですが、徐々に良くなっていきました。レースウィークへ向けた準備のためにTS050 HYBRIDに様々な変更を行い、感触はとても良いです。そしてもう一つ重要なのはコース上に現れるほかの車両をかわすためにリズムをつかむことです。今年は62台もの車両が出場するので、いかにタイムをロスせずかわせるかが重要になるでしょう。
ホセ・マリア・ロペス(7号車)
ル・マンに戻ってこられてとても嬉しいです。TS050 HYBRIDをここでドライブするのは本当に楽しいです。まだ本番の決勝レースまで2週間近くあるにもかかわらず、既にル・マンならではの素晴らしい雰囲気を味わっています。それはシーズンを通して待ち続けていたものでもあります。今日の我々の作業自体は順調でした。2台共にスピードもあり、自信を持ってレースウィークへ向け更なる準備を進めます。
中嶋一貴(8号車)
とても暑い一日でしたが、ル・マンに戻ってこられたのは嬉しいですし、TS050 HYBRIDの運転を楽しみました。今日の主な目的は、周回をこなしてTS050 HYBRIDとサルト・サーキットの感覚を取り戻すことと、様々なタイヤの仕様チェックでした。レースウィークも同じコンディションになるかどうかはわかりませんが、今のところは周回毎に学んでいるところで、何も問題なく順調に進んでいます。
セバスチャン・ブエミ(8号車)
良いテストデーでした。我々は多くの周回を走行することが出来ました。TS050 HYBRIDの仕様は昨年と同じなので、特に問題も無くテストは順調に進みました。多くのデータを収集することが出来たので、来週のレースウィークで可能な限りパフォーマンスを向上させるために作業を続けます。今日は昨年よりもとても暑い一日となり、このようなコンディションでの車両について学べたことも良かったです。
フェルナンド・アロンソ(8号車)
2台のTS050 HYBRID それぞれが、100周以上、1000km以上を走破出来、良い一日でした。チームに多くの良い情報をもたらしてくれましたし、有意義なテストとなりました。昨年のル・マン以来の走行でしたが、全てが予定通りに進み、満足しています。
ブレンドン・ハートレー
この素晴らしいサーキットを、4輪駆動1000馬力のハイブリッド・レーシングカーで走ることが出来て、最高の気分です。ちょっと残念だったのは、それは僅か3周で終わり、ピットに呼び戻されてしまったことです。もちろん予定通りで、分かっていたことですが。このコースでのTS050 HYBRIDによる走行は本当に楽しかったです。またドライブできる日が待ちきれません。
カテゴリー: F1 / トヨタ / ル・マン24時間レース / WEC (FIA世界耐久選手権)
例年ル・マンレースへ向けたプレイベントとして行われるこのテストは、公道を含めた1周13.626kmのサルト・サーキットをレースウィーク以外で走る唯一の機会。
この日は8時間にわたって走行セッションが設けられ、FIA世界耐久選手権(WEC)2018ー2019年スーパーシーズンの最終戦となる一戦へ向け、非常に重要な準備のためのセッションとなった。
セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソの3名が駆るTS050 HYBRID 8号車が、ブエミのマークした3分19秒440でこの日の最速タイムを記録。チームメイトのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、コンウェイが8号車から0.809秒遅れとなる3分20秒249で2番手タイムをマークした。
このテストデーに記録されたTS050 HYBRIDのラップタイムは、性能調整によりTS050 HYBRIDの最低重量が10kg増加した影響もあり、昨年のテストデーでのタイムに対して僅かに後れを取ることとなった。
晴れ渡った空と30℃に到達した気温という申し分ない天候の下で、チームは空力やハイブリッド・ブーストなど、広範囲にわたるセッティング作業を行った。チームはこの好天を活かして2台のTS050 HYBRIDの合計で220周、2998kmを走破した。
2週間後に待つ今年のル・マン24時間レースに参加するためには、過去のル・マンの勝者であっても、このテストデーで最低3周の計時走行をこなす必要がある。TOYOTA GAZOO Racingの全てのドライバーがこの規定を満足する周回を問題なく行った。
来季よりTOYOTA GAZOO Racingのレギュラードライバーとして加わることが発表されている、ル・マン勝者でもあるブレンドン・ハートレーも、この大会でレギュラードライバーになにかあったときのリザーブドライバーとしてこの基準を満たすべくTS050 HYBRIDで走行。彼にとっては公式なセッションで、初めてTS050 HYBRIDをドライブする機会となった。
チームはこのままル・マンに留まり、4日(火)に1周4.14kmのブガッティ・サーキット(サルト・サーキットの一部である常設サーキット)でのシェイクダウン・テストを行う。本格的なル・マンのレースウィークは、9日(日)にドライバーと車両が参加してル・マンの市街地で行われる公開車検で幕を開ける。
小林可夢偉(7号車)
今日は良い1日でした。一歩一歩車両のセットアップを進め、どんどん改良されていきました。コース自体も時間が経つごとに路面にラバーが乗って良くなっていきました。問題も起きず全体的に順調な一日でした。もちろん、今日のラップタイムで全てを結論づけてしまうのは早すぎます。まだ始まったばかりで、コースもこれから更に変化していくでしょう。
マイク・コンウェイ(7号車)
今朝、最初の周回に出た時、いよいよル・マンという大イベントが始まることを感じました。最初コース路面は埃っぽかったのですが、徐々に良くなっていきました。レースウィークへ向けた準備のためにTS050 HYBRIDに様々な変更を行い、感触はとても良いです。そしてもう一つ重要なのはコース上に現れるほかの車両をかわすためにリズムをつかむことです。今年は62台もの車両が出場するので、いかにタイムをロスせずかわせるかが重要になるでしょう。
ホセ・マリア・ロペス(7号車)
ル・マンに戻ってこられてとても嬉しいです。TS050 HYBRIDをここでドライブするのは本当に楽しいです。まだ本番の決勝レースまで2週間近くあるにもかかわらず、既にル・マンならではの素晴らしい雰囲気を味わっています。それはシーズンを通して待ち続けていたものでもあります。今日の我々の作業自体は順調でした。2台共にスピードもあり、自信を持ってレースウィークへ向け更なる準備を進めます。
中嶋一貴(8号車)
とても暑い一日でしたが、ル・マンに戻ってこられたのは嬉しいですし、TS050 HYBRIDの運転を楽しみました。今日の主な目的は、周回をこなしてTS050 HYBRIDとサルト・サーキットの感覚を取り戻すことと、様々なタイヤの仕様チェックでした。レースウィークも同じコンディションになるかどうかはわかりませんが、今のところは周回毎に学んでいるところで、何も問題なく順調に進んでいます。
セバスチャン・ブエミ(8号車)
良いテストデーでした。我々は多くの周回を走行することが出来ました。TS050 HYBRIDの仕様は昨年と同じなので、特に問題も無くテストは順調に進みました。多くのデータを収集することが出来たので、来週のレースウィークで可能な限りパフォーマンスを向上させるために作業を続けます。今日は昨年よりもとても暑い一日となり、このようなコンディションでの車両について学べたことも良かったです。
フェルナンド・アロンソ(8号車)
2台のTS050 HYBRID それぞれが、100周以上、1000km以上を走破出来、良い一日でした。チームに多くの良い情報をもたらしてくれましたし、有意義なテストとなりました。昨年のル・マン以来の走行でしたが、全てが予定通りに進み、満足しています。
ブレンドン・ハートレー
この素晴らしいサーキットを、4輪駆動1000馬力のハイブリッド・レーシングカーで走ることが出来て、最高の気分です。ちょっと残念だったのは、それは僅か3周で終わり、ピットに呼び戻されてしまったことです。もちろん予定通りで、分かっていたことですが。このコースでのTS050 HYBRIDによる走行は本当に楽しかったです。またドライブできる日が待ちきれません。
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
1 | 8 | 中嶋一貴 セバスチャン・ブエミ フェルナンド・アロンソ ブレンドン・ハートレー | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 108 | 3:19.440 |
2 | 7 | 小林可夢偉 マイク・コンウェイ ホセ・マリア・ロペス ブレンドン・ハートレー | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ TS050 HYBRID | 112 | 3:20.249 |
3 | 1 | ニール・ジャニ アンドレ・ロッテラー ブルーノ・セナ | レベリオン・レーシング/ レベリオンR13・ギブソン | 77 | 3:21.323 |
4 | 11 | ミカエル・アレシン ヴィタリー・ペトロフ ストフェル・バンドーン | SMPレーシング/ BRエンジニアリングBR1・AER | 61 | 3:22.061 |
5 | 3 | ナタナエル・ベルトン トーマス・ローレン グスタボ・メネゼス | レベリオン・レーシング/ レベリオンR13・ギブソン | 84 | 3:22.194 |
6 | 17 | ステファン・サラザン イゴール・オルトツェフ セルゲイ・シロトキン | SMPレーシング/ BRエンジニアリングBR1・AER | 70 | 3:22.199 |
7 | 10 | ヘンリク・ヘドマン ベン・ハンリー レンジャー・ヴァン・デル・ザンデ | ドラゴンスピード/ BRエンジニアリングBR1・ギブソン | 31 | 3;25.211 |
8 | 4 | オリバー・ウェッブ トム・ディルマン パオロ・ルバーティ | バイコレス・レーシング・チーム/ エンソ・CLM P1/01・ギブソン | 47 | 3:26.991 |
カテゴリー: F1 / トヨタ / ル・マン24時間レース / WEC (FIA世界耐久選手権)