トヨタ
トヨタ・レーシングにとってWEC(FIA世界耐久選手権)第2戦目となるシルバーストン6時間レースの公式練習が始まった。

トヨタ・レーシングはTS030 HYBRID #7の1台を出場させ、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3人のドライバーが、シルバーストンのグランプリコースで行われた2回の公式練習でステアリングを握った。

この週末、トヨタ・レーシングがシルバーストンに持ち込んだTS030 HYBRIDは、ル・マン仕様よりも高いダウンフォースを生み出す新しい空力パッケージを装着。この空力仕様は今シーズン残りのWECシリーズ全戦で採用される。

今日の公式練習は、90分間の最初のセッションが午前11時30分に始まり、ニコラス・ラピエールがまずステアリングを握り、TS030 HYBRIDをシルバーストンで最高の走りが可能なようにセットアップを行った。続いて中嶋一貴、アレックス・ブルツが運転を引き継ぎ、ここ2週間ケルンにあるTMGのドライビングシミュレーターで培った力を見せた。

雨の予報に反し午後のセッションも晴れて3人のドライバーが走行したが、電気系のトラブルでトヨタ・レーシングの公式練習初日は幕を閉じた。

明日土曜日は、公式練習が午前11時から1時間行われ、TS030 HYBRIDが出走するLMP1、LMP2クラスの予選は午後3時20分から20分間の予定で行われる。日曜日は午前8時55分から20分間ウォームアップ走行が行われ、正午に6時間レースがスタートを切る。

TS030 HYBRID #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
公式練習1回目:2位(1分46秒010)38周
公式練習2回目:4位(1分47秒084)24周

アレックス・ブルツ #7:
今日は建設的な1日で、新しい空力パッケージから多くの情報を得ることが出来た。我々はレース仕様のセットアップを試し、そのパッケージがシルバーストンに向いていることを確認出来た。ただ、クルマのバランスに関してもう少し詰めなくてはならないが、今日の結果を見る限り、その問題は解決するはずだ。TS030 HYBRIDは新しい空力パッケージでより大きなダウンフォースを得ており、シルバーストンのようなコースでは効果を発揮すると信じている。

ニコラス・ラピエール #7:
シルバーストンを走ったのは2010年が最後だったので、自分を目覚めさせることが最初の課題だった。我々のTS030 HYBRIDはシルバーストンを走ったことが無く、少し調整が必要だったが、走り出しから効率の良い空力バランスで良い走りが出来た。もちろん路面温度の変化で空力のバランスも変わるので、もう少し見極めなければならない。ダウンフォースとトップスピードの理想的な接点を見付けなければならないが、セットアップの方向性は間違っていないと思う。TS030 HYBRIDは高速コーナーで最高の走りを得られたので、新しい空力パッケージが効果を発揮していることを確認出来た。

中嶋一貴 #7:
シルバーストンは雨が降ると走りにくいので、ドライコンディションで走ることが出来て良かった。新しいレイアウトのシルバーストンを走ったのは初めてだが、新しいセクションは非常にトリッキーだ。しかし、古いセクションもまだ残っており楽しんで走ることが出来た。今日は遅いクルマも多く、クリアラップを見付けるのに苦労した。まあ、今日は新しい空力パッケージとタイヤに関して勉強の日になった。TS030 HYBRIDは非常に戦闘力が高そうで、全体としては全体に良い初日だったと思う。

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カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)