トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 公式練習1回目レポート
7月8日(金)、イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦モンツァ6時間のレースウィークが公式練習1回目のセッションで幕を開け、先月行われたル・マン24時間レースを1-2フィニッシュで制したTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)は、新たなライバルを迎えた新世代ハイパーカーの争いへの準備を開始した。
レースウィーク初日の8日(金)、イタリア北部に位置する伝統のモンツァ・サーキットは好天に恵まれ、暑さの中で走行が開始された。
先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、トップのグリッケンハウスから1.136秒遅れの1分39秒120で総合4番手のタイムをマーク。昨年の世界チャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車はチームメイトの8号車から0.167秒差の5番手につけた。
トヨタは、今大会より新たにハイパーカークラスに加わるプジョーの参戦を歓迎するとともに、「モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり」に繋がる、エキサイティングな新世代耐久レースの開幕を待ち望んでいた。
今日の公式練習1回目は、トヨタにとって新たなライバルとなるプジョーと初めて走る機会となったが、トヨタは1992年にここモンツァの500kmレースでプジョーと争い、世界耐久選手権での初勝利を飾っている。それから30年が経ち、パワートレーンがハイブリッドになるなど、技術は大きな進歩を遂げたが、レースの目標が優勝であることに変わりはない。今日の90分間のセッションはGR010 HYBRIDにとって、日曜日の6時間レース決勝へ向けた準備の第一歩となった。
GR010 HYBRIDは、モンツァで有名なロングストレートで317km/hを記録したが、1周5.793kmのコースを攻略するには最高速だけでなくバランスが必要であり、コーナーでの速度、2つの低速シケインにおけるハードブレーキングでの走行安定性も重要。そのため、レースウィーク初日となった8日(金)の練習走行セッションは、メカニカル、及び空力要素の比較を行い、また、特徴的なモンツァを攻略するための最適なセットアップを見出すプログラムをこなした。
初日はドライバー全員が等しく走行し、7号車は最後に小林が最速タイムを記録。8号車では、ブエミが最初の15分で記録したタイムがこの日の最速タイムとなった。
9日(土)は2回の公式練習セッションの後に決勝のスターティンググリッドを決定する10分間の予選が行われる忙しい1日となる。そして、38台が争う6時間の決勝レースは10日(日)の現地時間正午(日本時間午後7時)にスタートのグリーンフラッグが振られる。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
我々7号車にとってはとてもスムーズなセッションで、多くのことを学ぶことができました。いつもと同じように、初日の公式練習1回目の走行だけで状況を判断するのは難しいです。すごく順調なスタートが切れた、というわけではなかったですが、決勝レースに向けて強いクルマにするべく準備を進めますし、調整を続けながら決勝へ向けてどう変わっていくか確認していきます。この週末はエキサイティングなものになると期待しています。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
レースに向けてサーキットへ帰ってくるのはいつも良い気分ですし、それがモンツァであれば尚更です。今日は多くの周回を重ねましたが、ハンドリングの改善など、まだ幾つかやるべきことがあります。この週末は、強力なライバルが加わるのでとても興味深いものになるでしょう。決勝レースを良い状況で戦うべく、更なるパフォーマンス向上を目指します。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
「スピードの殿堂」モンツァでまた走れるのは嬉しいです。このコースは、昨年の優勝を含め良い思い出が数多くありますし、レースで走るのはいつも楽しいです。今日はたった1回の練習走行を終えただけなので、語るべきことはあまりありませんが、まずは車両のバランス向上に集中します。明日はとても重要な2回の練習走行があるので、より良くするために頑張ります。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
プジョーがライバルとして初めて我々と同じコースで走り、とても素晴らしく思います。今日は、他のどの車両よりも多い48周を走破し、明日へ向けた分析すべき多くのデータを収集できました。現時点ではグリッケンハウスに遅れをとっていますが、今日のデータを元に修正し、パフォーマンスを上げていきます。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
モンツァに戻ってこられて嬉しいですし、それ以上に新たなハイパーカーのライバルを同じコース上で迎えられたことを嬉しく思います。今日はとても順調でしたが、ペース的には少し不足を感じています。7号車のデータと比較しながら幾つか異なるセットアップを試しましたが、まだまだデータ分析が必要です。まだ1回目の練習走行が終わったばかりで、これからさらに多く走らなくてはなりませんし、やるべきことも残っています。
平川亮(8号車 ドライバー)
私自身としてはとてもポジティブな一日で、満足しています。長いスティントを走りましたが、周回を重ねるごとに良いリズムに乗ることができ、7号車と比べても遜色ないタイムをマークすることができました。とは言え、ハイパーカークラスのライバルとの差はあるので、それを詰めるべく、集中してセットアップ作業を進めなくてはなりません。
WEC第4戦モンツァ6時間 公式練習第1回目結果(総合順位)
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
レースウィーク初日の8日(金)、イタリア北部に位置する伝統のモンツァ・サーキットは好天に恵まれ、暑さの中で走行が開始された。
先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、トップのグリッケンハウスから1.136秒遅れの1分39秒120で総合4番手のタイムをマーク。昨年の世界チャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車はチームメイトの8号車から0.167秒差の5番手につけた。
トヨタは、今大会より新たにハイパーカークラスに加わるプジョーの参戦を歓迎するとともに、「モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり」に繋がる、エキサイティングな新世代耐久レースの開幕を待ち望んでいた。
今日の公式練習1回目は、トヨタにとって新たなライバルとなるプジョーと初めて走る機会となったが、トヨタは1992年にここモンツァの500kmレースでプジョーと争い、世界耐久選手権での初勝利を飾っている。それから30年が経ち、パワートレーンがハイブリッドになるなど、技術は大きな進歩を遂げたが、レースの目標が優勝であることに変わりはない。今日の90分間のセッションはGR010 HYBRIDにとって、日曜日の6時間レース決勝へ向けた準備の第一歩となった。
GR010 HYBRIDは、モンツァで有名なロングストレートで317km/hを記録したが、1周5.793kmのコースを攻略するには最高速だけでなくバランスが必要であり、コーナーでの速度、2つの低速シケインにおけるハードブレーキングでの走行安定性も重要。そのため、レースウィーク初日となった8日(金)の練習走行セッションは、メカニカル、及び空力要素の比較を行い、また、特徴的なモンツァを攻略するための最適なセットアップを見出すプログラムをこなした。
初日はドライバー全員が等しく走行し、7号車は最後に小林が最速タイムを記録。8号車では、ブエミが最初の15分で記録したタイムがこの日の最速タイムとなった。
9日(土)は2回の公式練習セッションの後に決勝のスターティンググリッドを決定する10分間の予選が行われる忙しい1日となる。そして、38台が争う6時間の決勝レースは10日(日)の現地時間正午(日本時間午後7時)にスタートのグリーンフラッグが振られる。
小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
我々7号車にとってはとてもスムーズなセッションで、多くのことを学ぶことができました。いつもと同じように、初日の公式練習1回目の走行だけで状況を判断するのは難しいです。すごく順調なスタートが切れた、というわけではなかったですが、決勝レースに向けて強いクルマにするべく準備を進めますし、調整を続けながら決勝へ向けてどう変わっていくか確認していきます。この週末はエキサイティングなものになると期待しています。
マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
レースに向けてサーキットへ帰ってくるのはいつも良い気分ですし、それがモンツァであれば尚更です。今日は多くの周回を重ねましたが、ハンドリングの改善など、まだ幾つかやるべきことがあります。この週末は、強力なライバルが加わるのでとても興味深いものになるでしょう。決勝レースを良い状況で戦うべく、更なるパフォーマンス向上を目指します。
ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
「スピードの殿堂」モンツァでまた走れるのは嬉しいです。このコースは、昨年の優勝を含め良い思い出が数多くありますし、レースで走るのはいつも楽しいです。今日はたった1回の練習走行を終えただけなので、語るべきことはあまりありませんが、まずは車両のバランス向上に集中します。明日はとても重要な2回の練習走行があるので、より良くするために頑張ります。
セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
プジョーがライバルとして初めて我々と同じコースで走り、とても素晴らしく思います。今日は、他のどの車両よりも多い48周を走破し、明日へ向けた分析すべき多くのデータを収集できました。現時点ではグリッケンハウスに遅れをとっていますが、今日のデータを元に修正し、パフォーマンスを上げていきます。
ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
モンツァに戻ってこられて嬉しいですし、それ以上に新たなハイパーカーのライバルを同じコース上で迎えられたことを嬉しく思います。今日はとても順調でしたが、ペース的には少し不足を感じています。7号車のデータと比較しながら幾つか異なるセットアップを試しましたが、まだまだデータ分析が必要です。まだ1回目の練習走行が終わったばかりで、これからさらに多く走らなくてはなりませんし、やるべきことも残っています。
平川亮(8号車 ドライバー)
私自身としてはとてもポジティブな一日で、満足しています。長いスティントを走りましたが、周回を重ねるごとに良いリズムに乗ることができ、7号車と比べても遜色ないタイムをマークすることができました。とは言え、ハイパーカークラスのライバルとの差はあるので、それを詰めるべく、集中してセットアップ作業を進めなくてはなりません。
WEC第4戦モンツァ6時間 公式練習第1回目結果(総合順位)
順位 | No. | ドライバー名 | チーム/車種 | 周回 | ベストタイム |
---|---|---|---|---|---|
1 | 708 | オリビエ・プラ ロマン・デュマ ルイス・フェリペ・デラーニ | グリッケンハウス・レーシング/ グリッケンハウス 007 LMH | 25 | 1:37.984 |
2 | 36 | アンドレ・ネグラオ ニコラス・ラピエール マシュー・バキシビエール | アルピーヌ・エルフ・チーム/ アルピーヌ A480-Gibson | 36 | 1:38.602 |
3 | 93 | ポール・ディ・レスタ/ ミケル・イェンセン/ ジャン・エリック・ベルニュ | プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 | 40 | 1:38.802 |
4 | 8 | セバスチャン・ブエミ ブレンドン・ハートレー 平川亮 | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 48 | 1:39.120 |
5 | 7 | マイク・コンウェイ 小林可夢偉 ホセ・マリア・ロペス | TOYOTA GAZOO Racing/ トヨタ GR010 HYBRID | 42 | 1:39.287 |
カテゴリー: F1 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)