F1 トロロッソ・ホンダ シンガポールGP
トロロッソ・ホンダは、F1シンガポールGP初日のフリー走行で、ブレンドン・ハートレーが17番手タイム、ピエール・ガスリーが18番手タイムで終えた。

F1はヨーロッパでの連戦を終え、シンガポールに舞台を移して第15戦を迎えた。シンガポール市街中心部に公道を使って設置されたコースは、グリップが低くタイトなコースで、ナイトレースとして行われる独特のグランプリ。初日の金曜日午後4時からP1、午後8時30分からP2が行われた。

P1が開始された午後4時は気温31℃、路面温度45℃で、湿度の高い蒸し暑いコンディションとなった。トロロッソ・ホンダの2台は、セッションを通してウルトラソフトタイヤで走行。2台はマシンのセッティングを進めながら徐々にベストラップを更新し、ピエール・ガスリーが1分43秒240、ブレンドン・ハートレーが1分43秒485をマーク。このセッションをガスリーが16番手、ハートレーが17番手につけた。

午後8時30分からのP2は、明るいライトに照らされたコースの下、気温30℃、路面温度35℃のコンディションで行われた。セッション前半、2台はウルトラソフトタイヤでの走行を行い、ガスリーが1分42秒937、ハートレーが1分43秒262と、P1のベストタイムを更新する。セッション中盤にはハイパーソフトタイヤでそれぞれコースインし、アタックシミュレーションを行った。ベストラップはブレンドン・ハートレーが1分41秒542、ピエール・ガスリーが1分41秒615をマークし、その後は同じタイヤでのロングランを行いながら周回を重ねる。最終的にハートレーが38周、ガスリーは36周を走行し、車体、パワーユニットともにプログラムを順調に消化。ハートレーが17番手、ガスリーは18番手でP2を終えている。

F1シンガポールGP 2日目は9月15日(土)の午後6時(日本時間午後7時)よりP3、午後9時(日本時間午後10時)より予選が行われる。

ブレンドン・ハートレー (17番手)
「シンガポール市街地サーキットを初めてF1マシンで経験できたことはよかったです。特に大きなマシントラブルやミスもなく、スムーズな初日となりました。今は明日の予選に向け、どうすれば順位を上げていけるのかを考える時間が必要です。サーキットにはすぐに慣れることができましたし、ロングランでのタイヤマネージメントも上々でした。ただ、それでも明日のP3が始まる前に、夜を徹してやらなければならないことがまだたくさんあります」

ピエール・ガスリー (18番手)
「今日は僕たちにとってかなり難しい日になりました。期待していたほどの競争力を発揮できず、現在はマシンのバランスに苦しんでいます。純粋にパフォーマンスが十分ではないので、何故そうなのかをこれからデータを見ながら解析し、明日に向けてマシンの改善を行っていく予定です。夜のシンガポール市街地サーキットは本当にすばらしかったです。テクニカルでリズム感にあふれているレイアウトとこの蒸し暑い気候は、ドライバーにとってはやりがいのあるチャレンジになりますし、すばらしい雰囲気がありました。とても楽しいグランプリだと思います。ただ現在はマシンにあまりいい手応えがないので、明日以降のパフォーマンスを向上させていくためになにをすべきかをしっかりと考えていきます」

ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「シンガポールでの初日は難しいものになりました。データ上は我々のマシン特性と合うサーキットなので、競争力を発揮できることを期待して初日の走行に臨みましたが、結果は我々が望んでいたようなものにはなりませんでした。2人のドライバーにとってはどちらもF1マシンでの初走行となるサーキットだったため、まずは可能な限り周回し、レイアウトに慣れてもらうことを目標にしていました。シンガポール市街地サーキットは、カレンダーでも最も多いコーナー数が特徴で、ドライバーにとっては小さなミス無くパーフェクトに走ることが難しい場所です。P1ではエアロパッケージやメカニカル部分のテストを行い、かなり明確な答えが見つかったので、P2ではその方向性でセッティングを詰めていきました。今日は1ラップ目でタイヤから最高のパフォーマンスを引き出すことに一番苦労しました。特にハイパーソフトが難しかったです。我々以外のチームはほとんどがオープニングラップでファステストタイムを記録していたので、そういう意味では悪い方向で目立ってしまっていたと思います。原因の一つにはマシンのバランスがあるので、これに関しては明日以降も調整を続けていきます。また、タイヤのオペレーションを最適化できていないところにも残りの原因があると思っています。今日の走行の結果から、タイヤに関してはどこに焦点を当てて作業を進めるべきかのアイデアを持つことができたので、明日のP3では2セットのハイパーソフトタイヤを使って自分たちの考えが正しいかを確認します。今日は競争力を発揮できませんでしたが、明日以降はいいパフォーマンスを見せられると思っており、今はポジティブな気持ちです。ロングランでのペースはまずまずですが、ここでは予選順位が全てなので、今夜は予選に向けた準備を行っていきます」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日は一日を通してトラブルフリーでセッションを終えることができました。今回がシンガポールで初めてのレースとなる2人のドライバーがサーキットへの理解を深めることができましたし、パッケージに関する分析と言う点でも有意義なセッションになりました。多くのデータを収集することもできましたが、現在の我々のポジションからも分かるように、セッティングについてはまだ改善の余地が大きいと考えています。今日行ったショートラン、ロングラン両方のデータをこれから分析し、明日の予選に向けて車体と、エネルギーマネジメントも含めたパワーユニットのセットアップの改善を行っていきます」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1