トロロッソ・ホンダ:F1ハンガリーGP 決勝レポート
トロロッソ・ホンダは、F1ハンガリーGPの決勝でピエール・ガスリーが抜群のレースペースで予選ポジションを守りきり6位入賞。ブレンドン・ハートレーは、入賞目前の11位でフィニッシュした。
第12戦ハンガリーGPは、午後3時10分から決勝レースが行われた。ハンガロリンクは朝から快晴で、気温、路面温度ともに上昇。レース開始時には気温34℃、路面温度57℃に達していた。
トロロッソ・ホンダの2台はそろって予選でトップ10入りを果たし、ピエール・ガスリーは3列目6番手、ブレンドン・ハートレーは4列目8番手からのスタート。2台はともにウルトラソフトタイヤでのスタートとなった。
15時10分にフォーメーションラップがスタート。ピエール・ガスリーはポジションを守りきり6番手、ブレンドン・ハートレーはポジションを一つ落とし9番手で1周目を終えた。ガスリーは序盤から好ペースで周回を重ね、後続を引き離しにかかる。6周目に上位の選手のリタイアでガスリーは5番手に、ハートレーは8番手となった。14~15周目にかけて、上位の2人がタイヤ交換を行うと、ガスリーは3番手を走行。その後、再び抜き返されたものの、ガスリーは5番手で走行を続ける。24周目にハートレーがピットイン。ミディアムタイヤに交換し、13番手でレースに戻った。
24周目にピエール・ガスリーは追い上げを見せるレッドブルのダニエル・リカルドにパスされるが、後続と十分な差を保ち6番手を走行。ウルトラソフトタイヤでの走行を引き伸ばしたガスリーは32周目にピットインし、ソフトタイヤに交換。後続との差を広げていたために6番手のままレースに戻った。ガスリーはその後もハイペースで周回を重ねる。レース終盤、後続が差を詰めてくるが、ペースをコントロールして危なげなくポジションをキープし、6番手で70周を走り切った。
ブレンドン・ハートレーはピットイン後に装着したミディアムタイヤでのペースが伸びず、なかなかポジションを上げることができずに周回を重ねた。終盤、上位の選手のリタイアやピットインなどで11番手に上がったが、入賞圏内目前でフィニッシュとなった。
ピエール・ガスリーはF1バーレーンGPに次ぐ好成績で8ポイントを獲得。中位チームでは唯一トップと同一周回でフィニッシュし、レースペースのよさを示した。
F1シーズンは3週間の夏休みを迎え、第13戦ベルギーGPはスパ・フランコルシャンで8月24日~26日に行われる。
ピエール・ガスリー (6位)
「今日のレースで6位を獲得できたなんて、最高の気分です! チームにとってはすでに昨日の予選もすばらしい結果でしたが、今日のほうが断然にいいです! マシンの調子は最高によく、チームが用意してくれた作戦も最適でした。今日のコンディションは決して簡単ではありませんでしたが、全力を尽くし、結果うまくまとめられたレースだったと思います。ここ数戦チームとして苦労していただけに、今日の一戦はうれしい結果を出すことができました。中団で争っていると、つかむべきチャンスが巡ってくるレースが必ずやってきます。僕たちはバーレーン、モナコ、そしてこのレースウイークにそのチャンスをつかみ、今シーズンの前半をすばらしい形で終えることができました。今日のレースではいいスタートを切ることができ、サインツ選手(ルノー)をオーバーテイクし、その後は他のマシンを気にすることなくタイヤを労わりながら走りました。一番重要だったのは70周と限られた周回を最大のパフォーマンスでミスなく走ることでした。結果クリーンなレースをすることができ、8ポイント獲得という結果をチームに持ち帰ることができた最高のレースウイークとなりました!」
ブレンドン・ハートレー (11位)
「予選ポジションがよかっただけに、ポイント獲得できずとても悔しいレースになりました。スタートはよかったのですが、ガスリーのインに飛び込むのを避けたため、マグヌッセン選手(ハース)にポジションを明け渡してしまうこととなりました。レース序盤で固めのタイヤを装着していたサインツ選手(ルノー)の背後でひっかかってしまい、そこから調子が狂ってしまったかと思います。ヒュルケンベルグ選手(ルノー)に合わせたピットインのタイミングは早すぎた上に、装着したミディアムタイヤはベストなパフォーマンスにつながる選択ではありませんでした。チーム内で作戦を分けたことは理解していますが、僕にはうまく作用しなかったようです。ミスもしなかったし、スタートもうまく決めることができたのにポイントを獲得できず残念です。しかし、ここ最近苦戦していたチームにとってこのレースでポイントを獲得できたことは喜ばしく、僕もうれしく思っています」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「このレースウイーク、チームは最初から最高のパフォーマンスを見せてくれました。ピエール(・ガスリー)は常にトップ10の中で走ってくれたので、Q3進出とさらにはレースでのポイント獲得も期待できると確信していました。昨日の予選はチームとドライバーの働きはもちろん、天気に助けられた部分もあり、予選6番手・8番手の結果を出すことができました。ピエールはいいスタート決めることができましたが、ブレンドン(・ハートレー)は最初の周回でサインツ選手(ルノー)とヒュルケンベルグ選手(ルノー)との間のバトルにより9位までポジションを落としてしまいました。ピエールはその後うまくタイヤと燃料をコントロールしながらペースを順調に上げていき、レース終盤でマグヌッセン選手(ハース)が背後からその差を縮めようとした時も寄せ付けず活躍を見せてくれました。ブレンドンはサインツ選手とグロージャン選手(ハース)の背後にひっかかってしまいましたが、うまくヒュルケンベルグ選手を抑えることができました。もしブレンドンが最初の周回をうまくまとめることができていたら、ポイント獲得は可能であったのではないかと思います。ここ最近のレースではポイントを挙げることができていなかったので、8ポイントはチームにとってとても大きな結果となりました。作戦を立ててくれたエンジニアのみんなと、とても素早いピット作業を行ってくれたメカニック達に感謝しています。これで夏休みに入りますが、シーズン後半戦でさらにプッシュしていくべくスパ(ベルギーGP)に向けて十分に充電したいと思います」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今回のハンガリーGPではマシンの仕上がりもよく、ガスリー選手が6位入賞を果たしてくれました。一方でハートレー選手は11位となり、惜しくもダブル入賞を逃してしまったことは残念でした。全体としては昨日の難しい予選も含め、チームの全員がいい仕事をしたと思います。シーズン前半戦は難しいレースが続きましたが、サマーブレイク前の節目のレースをいい形で終えられたことはよかったです。この勢いを維持しながら後半戦に向かいます」
関連:F1ハンガリーGP 結果 | ルイス・ハミルトンが優勝、ガスリー6位入賞
カテゴリー: F1 / トロロッソ / /
第12戦ハンガリーGPは、午後3時10分から決勝レースが行われた。ハンガロリンクは朝から快晴で、気温、路面温度ともに上昇。レース開始時には気温34℃、路面温度57℃に達していた。
トロロッソ・ホンダの2台はそろって予選でトップ10入りを果たし、ピエール・ガスリーは3列目6番手、ブレンドン・ハートレーは4列目8番手からのスタート。2台はともにウルトラソフトタイヤでのスタートとなった。
15時10分にフォーメーションラップがスタート。ピエール・ガスリーはポジションを守りきり6番手、ブレンドン・ハートレーはポジションを一つ落とし9番手で1周目を終えた。ガスリーは序盤から好ペースで周回を重ね、後続を引き離しにかかる。6周目に上位の選手のリタイアでガスリーは5番手に、ハートレーは8番手となった。14~15周目にかけて、上位の2人がタイヤ交換を行うと、ガスリーは3番手を走行。その後、再び抜き返されたものの、ガスリーは5番手で走行を続ける。24周目にハートレーがピットイン。ミディアムタイヤに交換し、13番手でレースに戻った。
24周目にピエール・ガスリーは追い上げを見せるレッドブルのダニエル・リカルドにパスされるが、後続と十分な差を保ち6番手を走行。ウルトラソフトタイヤでの走行を引き伸ばしたガスリーは32周目にピットインし、ソフトタイヤに交換。後続との差を広げていたために6番手のままレースに戻った。ガスリーはその後もハイペースで周回を重ねる。レース終盤、後続が差を詰めてくるが、ペースをコントロールして危なげなくポジションをキープし、6番手で70周を走り切った。
ブレンドン・ハートレーはピットイン後に装着したミディアムタイヤでのペースが伸びず、なかなかポジションを上げることができずに周回を重ねた。終盤、上位の選手のリタイアやピットインなどで11番手に上がったが、入賞圏内目前でフィニッシュとなった。
ピエール・ガスリーはF1バーレーンGPに次ぐ好成績で8ポイントを獲得。中位チームでは唯一トップと同一周回でフィニッシュし、レースペースのよさを示した。
F1シーズンは3週間の夏休みを迎え、第13戦ベルギーGPはスパ・フランコルシャンで8月24日~26日に行われる。
ピエール・ガスリー (6位)
「今日のレースで6位を獲得できたなんて、最高の気分です! チームにとってはすでに昨日の予選もすばらしい結果でしたが、今日のほうが断然にいいです! マシンの調子は最高によく、チームが用意してくれた作戦も最適でした。今日のコンディションは決して簡単ではありませんでしたが、全力を尽くし、結果うまくまとめられたレースだったと思います。ここ数戦チームとして苦労していただけに、今日の一戦はうれしい結果を出すことができました。中団で争っていると、つかむべきチャンスが巡ってくるレースが必ずやってきます。僕たちはバーレーン、モナコ、そしてこのレースウイークにそのチャンスをつかみ、今シーズンの前半をすばらしい形で終えることができました。今日のレースではいいスタートを切ることができ、サインツ選手(ルノー)をオーバーテイクし、その後は他のマシンを気にすることなくタイヤを労わりながら走りました。一番重要だったのは70周と限られた周回を最大のパフォーマンスでミスなく走ることでした。結果クリーンなレースをすることができ、8ポイント獲得という結果をチームに持ち帰ることができた最高のレースウイークとなりました!」
ブレンドン・ハートレー (11位)
「予選ポジションがよかっただけに、ポイント獲得できずとても悔しいレースになりました。スタートはよかったのですが、ガスリーのインに飛び込むのを避けたため、マグヌッセン選手(ハース)にポジションを明け渡してしまうこととなりました。レース序盤で固めのタイヤを装着していたサインツ選手(ルノー)の背後でひっかかってしまい、そこから調子が狂ってしまったかと思います。ヒュルケンベルグ選手(ルノー)に合わせたピットインのタイミングは早すぎた上に、装着したミディアムタイヤはベストなパフォーマンスにつながる選択ではありませんでした。チーム内で作戦を分けたことは理解していますが、僕にはうまく作用しなかったようです。ミスもしなかったし、スタートもうまく決めることができたのにポイントを獲得できず残念です。しかし、ここ最近苦戦していたチームにとってこのレースでポイントを獲得できたことは喜ばしく、僕もうれしく思っています」
フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
「このレースウイーク、チームは最初から最高のパフォーマンスを見せてくれました。ピエール(・ガスリー)は常にトップ10の中で走ってくれたので、Q3進出とさらにはレースでのポイント獲得も期待できると確信していました。昨日の予選はチームとドライバーの働きはもちろん、天気に助けられた部分もあり、予選6番手・8番手の結果を出すことができました。ピエールはいいスタート決めることができましたが、ブレンドン(・ハートレー)は最初の周回でサインツ選手(ルノー)とヒュルケンベルグ選手(ルノー)との間のバトルにより9位までポジションを落としてしまいました。ピエールはその後うまくタイヤと燃料をコントロールしながらペースを順調に上げていき、レース終盤でマグヌッセン選手(ハース)が背後からその差を縮めようとした時も寄せ付けず活躍を見せてくれました。ブレンドンはサインツ選手とグロージャン選手(ハース)の背後にひっかかってしまいましたが、うまくヒュルケンベルグ選手を抑えることができました。もしブレンドンが最初の周回をうまくまとめることができていたら、ポイント獲得は可能であったのではないかと思います。ここ最近のレースではポイントを挙げることができていなかったので、8ポイントはチームにとってとても大きな結果となりました。作戦を立ててくれたエンジニアのみんなと、とても素早いピット作業を行ってくれたメカニック達に感謝しています。これで夏休みに入りますが、シーズン後半戦でさらにプッシュしていくべくスパ(ベルギーGP)に向けて十分に充電したいと思います」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今回のハンガリーGPではマシンの仕上がりもよく、ガスリー選手が6位入賞を果たしてくれました。一方でハートレー選手は11位となり、惜しくもダブル入賞を逃してしまったことは残念でした。全体としては昨日の難しい予選も含め、チームの全員がいい仕事をしたと思います。シーズン前半戦は難しいレースが続きましたが、サマーブレイク前の節目のレースをいい形で終えられたことはよかったです。この勢いを維持しながら後半戦に向かいます」
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