F1 スクーデリア・トロ・ロッソ ホンダF1 2018年F1世界選手権
トロ・ロッソとホンダは、2018年F1世界選手権にむけた新しいワークスパートナーシップの順調なスタートを切った。

トロロッソ・ホンダは14日(水)、新車『STR13』のホンダ製F1エンジンを初始動させたことを動画で報告。2018年型F1エンジン『RA618H』のサウンドを公開した。

これまで、メルセデス、フェラーリ、ルノーが新車のエンジンを初始動させたことをソーシャルメディアでさらりと報告しているが、エンジンの最初の点火には新たな命が生まれるのと同じくらいF1チームにとっては大きな意味がある。

マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、ドキュメンタリー“グランプリ・ドライバー”のなかで「エンジンの初始動は出産に似ている」と語っている。

「まず産声が上がり、鼻を鳴らしたりしてたまった水を吹き出す。赤ん坊みたいだ」

マクラーレンとホンダのパートナーシップは昨年3年目を迎えたが、まず日本からユニットが到着した際にエンジン始動に必要なホースが足りないと問題が発生。さらにエンジンを固定するピンが合わない問題が発生して急遽、設計の見直しに迫られている。さらにはリモートでのエンジン始動がうまくいかず、手動でエンジンを“初始動”させたシーンがドキュメンタリーには収められている。

マクラーレンのシャシー側にも設計の遅れが発生したこともあり、マクラーレン・ホンダはシェイクダウンテストを断念。さらにプレシーズンテストではRA617Hに振動の問題が発生。数回のエンジン交換を必要とし、わずかな周回数しか走れなかった。

だが、今年からパートナーシップをスタートさせたトロロッソ・ホンダは、プレシーシーズンテストの12日前にエンジンの初始動を完了。sそのような問題には見舞われなかったようだ。2月21日にはイタリアのミサノ・サーキットでシェイクダウンを実施すると報じられている。

また、ホンダの2017年型F1パワーユニットはコンセプトを一新させた新型モデルだったが、2018年型F1パワーユニットは前年コンセプトの“進化版”であり、最新型に不具合が発生した場合は2017年型に戻すバックアッププランがある。そのため、昨年のプレシーズンテストでのマクラーレン・ホンダのような失態をトロロッソ・ホンダは避けることが可能となる。

トロ・ロッソはエンジン初始動のあとのリリースで「エンジンは一発で点火した!」「予定通りに始動した」と明かしている。

トロロッソ・ホンダは、プレシーズンテスト初日となる2月26日(月)にピットレーンで新車『STR13』を披露してテストを開始する。

Firing up the STR13



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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1