SUPER GT 第7戦 結果 | KeePer TOM'S LC500が今季初優勝
2018年 SUPER GT 第7戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」の決勝レースが10月21日(日)オートポリス(大分県)で行なわれ、GT500クラスはNo.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)が予選5位から今季初優勝。ドライバーポイントでトップに並んだ。GT300クラスはNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/中山雄一)が予選10位から逆転優勝を飾った。
早朝こそ冷え込んだものの、好天に恵まれたオートポリスに2万380名のSUPER GTファンが詰めかけ、第7戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」の決勝レースは午後2時06分に全65周で行われる決勝の幕が切られた。
ポールポジションのNo.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也)、No.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)、No.100 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン)と予選上位3台のNSX-GT勢を、このスタートのタイミングでNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴)が崩して3番手に浮上する。100号車はさらに7周目にNo.1 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)にパスされ順位を落とすことに。36号車はその後も猛追の手を緩めることなく、10周目、第2ヘアピンで飛び込んで17号車と接触しながらも前に出て、11周目のホームストレートで8号車をパスしてトップへ浮上。36号車はその流れのまま、翌周には2.991秒、翌々周には5~6秒差もの差をつけていく。また、予選6番手からスタートの16号車も接触などもあり、徐々に順位を下げていく。予選で絶好調だったNSX-GT勢の様子がガラリと変わる展開となってしまう。
トップ36号車が19周目に入った時、GT300のNo.30 TOYOTA PRIUS apr GTがスピンして、コース脇でストップしたことから、20周目にセーフティカーが導入される。そこまでに36号車は2位以下と約8秒の差をつけていたものの、その貯金はゼロになってしまった。さらにこのセーフティカー導入中にレース距離の1/3を過ぎたことで、ピットオープンと共にドライバー交代も可能となった。そして25周目にリスタートとなると、各車のルーティンのピットワークが始まった。まずはペースの悪かったNSX-GT勢が早々にピットイン。一方トップを行く36号車と1号車は29周終わりで同時にピットへ。そのままの順でコースに戻ると、先にピットを終えていた17号車と8号車の前に入り、これで実質上のLEXUS TOM'Sのワン・ツー体制となった。
レースは半分を過ぎ、34周を終えるとNo.19 WedsSport ADVAN LC500(山下健太)を除く全車がピット作業を終えた。19号車は15周目にルーティンとは異なるピットインをし、給油とタイヤ4本を交換していたがドライバー交代は行わず。19号車に続くのは、No.36 au TOM'S LC500(関口雄飛)、No.1 KeePer TOM'S LC500(平川 亮)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)というオーダーになった。19号車は、作戦通り48秒もの貯金をもって41周を走りきり、国本雄資にドライバー交代。つまり2ピットストップ作戦が上手くはまって、3番手のポジションで戻ることができた。
さらにNSX-GT勢トップであった17号車は5番手を走行していたNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)に捉えられ、No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)にもパスされることに。GT-R勢では、9番手を走行していたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(高星明誠)をNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)がパスして、さらに前を行く車両を猛追するも、そのまま第2ヘアピンでとまり切れずNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)にヒットしてしまい、これで8号車がスピン。そのあおり食らってNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)も順位を落とすことに。そして、23号車はこの接触行為で、ドライブスルーペナルティが出されることとなった。
トップ争いはレース終盤となる60周目にペースの落ちた36号車を1号車がパス。これでトップに立った1号車は危なげなくチェッカーフラッグを受け、昨年の王者No.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮/二ック・キャシディ)が今季初勝利。2位にはNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛)が入ってワン・ツーとなった。3、4位にもNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/山下健太)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)が続き、トップ4をLC500が独占した。
No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)はNSX-GT勢トップとなる5位に入った。GT-R勢では、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠)が7位で最上位となった。
KeePer TOM'S LC500の優勝は、2017年の第7戦タイ以来。平川は通算5勝、ニックは3勝目となる。ドライバーランキングでは、100号車の山本/バトン組と1号車の平川/キャシディ組が67ポイントで並んだ。なお順位では2位回数の差で、山本組がトップとなる。そして続く36号車の関口、8号車の野尻/伊沢組のランキング4位までが、タイトルを賭けて最終戦もてぎに臨むこととなった。
GT500 Class
No.1 KeePer TOM'S LC500
平川亮
「素晴らしい仕事で優勝を支えてくれたチームはもちろんですが、素晴らしいクルマを開発してくれたLEXUSとTRD、最高のパフォーマンスを発揮するタイヤを用意してくれたブリヂストンに感謝したいです。昨日の公式予選ではNSX-GT勢にトップ3を持っていかれて、決勝も厳しいかな、とも思いました。でも結果的にはLEXUS TOM'Sがワン・ツーで、LC500がトップ4独占と素晴らしい結果になりました。僕たちの場合はクルマが速かっただけでなく、戦略的にも上手くいきました。ルーティンのピットインがベストタイミングで、先にピットインを済ませていたNSX-GT勢の前でコースに戻れました。これが優勝の大きな要因になりました。ポイント的には、これでトップ(100号車の山本組)に並ぶことになりました。チャンピオン争いがまたできることは嬉しいですが、最終戦の舞台はツインリンクもてぎで、コース上で抜くことが難しいサーキットです。そしてHondaのホームコースでもあり、NSX-GTの予選の速さは今回も証明されており、それは充分に分かっています。決して油断できないけれどレースでは狙うはただひとつ。100号車より前でゴールすることだけ考えて、チャンピオンを獲りたいと思います。
ニック・キャシディ
今年は本当にいいシーズンだと思う。素晴らしいクルマを用意してくれたチームとLEXUSに感謝したい。チームにとってはいくつか向上するポイントがあって“カイゼン(改善)”を繰り返して、いい所に辿り着けた気がする。今日は100号車(ランキングトップ)を抜く、という目標もあったけど、(レースで)リスクは負いたくなかった。8号車と17号車も速かったけど、別にリスクを冒して抜いた訳じゃない。すべてを安全、慎重に進めたんだ。戦略もうまく当たったね。それとピットインのタイミングがベストだった。これで100号車とはポイントで並ぶことになったんだよね。ともかく、このポジションにいられることに感謝したい。去年も同じような状況で最終戦を迎え、そこで2位になってチャンピオンに輝いたことが、僕らの大きな自信になっている。僕はSUPER GTだけでなくスーパーフォーミュラでもポイントリーダーで最終戦を迎えることになったから、記者の皆さんもファンも『最後はどうなるんだろう?』って楽しみにしていると思うけど、なにより僕自身が楽しみにしているんだよ(笑)」
GT300 Class
No.96 K-tunes RC F GT3
新田 守男
「昨日の公式予選では期待したほどのパフォーマンスを発揮できなかったから、今日のレースもスタートするまでは『まさか勝てることはないだろう』と思っていました。だから『がんばって表彰台を狙いたい』というのが、今回の現実的な目標でした。でも決勝がスタートしてみると、相対的に速いペースで走ることができました。僕らもピックアップで苦しんだけど、周りが僕ら以上に苦しんだようで、前がピットインしたあと(中山)雄一もハイペースで走れました。これはブリヂストンタイヤとLEXUS RC-F GT3のパフォーマンスがとても素晴らしかった、ということ。そしてベストなピットワークも見逃せません。雄一と僕もがんばってインラップとアウトラップでもタイムを稼いでいたと思いますが、ピット作業と合わせて15秒ほどマージンを稼げたのが大きかった。チームスタッフの仕事ぶりも完璧で、まずは彼らに感謝したいです。タイトル争いに踏みとどまることができたと言っても、(トップと)16ポイント差は正直厳しいところ。できればBoP(性能調整)を再考していただければ(苦笑)。それはともかくとして、(チャンピオンの)可能性がある限り、もちろん諦めることなくがんばっていきます」
中山 雄一
「オートポリスはタイヤの摩耗が心配なコースと聞いていましたが、昨日朝の公式練習から使っていたタイヤが長く保ちそうな感触があったので、それを公式予選や決勝の本番でも使うことにしました。予選ではヨコハマタイヤ勢が速かったのですが、彼らも決勝のペースはあまり良くなくて、こちらの方が速かった。だから摩耗を気遣ってマネージメントしながら走っていても、前を行くクルマにどんどん追いついていくことができ、ドライバーとしてとても気持ちのいいレースになりました。ピットから「(ピットインまで)残り5周」と無線で知らされてから、少しだけプッシュしてみたらあっさりタイムも上がったし、タイヤ自体の感触もまだまだ大丈夫そうだったので、さらに8周余計に走ることになりました。前が空いたことでさらにペースを上げることができ、より大きなマージンを築くことができました。
(まだランキングトップと)16ポイント差ということで、まだまだ厳しい状況には変わりないですが、今回優勝できたことで自信を持って最終戦に臨むことができます。僕はRC F GT3をドライブするようになってから、表彰台に乗る時はいつも優勝なんです。最終戦でも表彰台を争うことになれば、きっと優勝できると思うので、表彰台が争えるようがんばります」
カテゴリー: F1 / SUPER GT
早朝こそ冷え込んだものの、好天に恵まれたオートポリスに2万380名のSUPER GTファンが詰めかけ、第7戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」の決勝レースは午後2時06分に全65周で行われる決勝の幕が切られた。
ポールポジションのNo.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也)、No.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)、No.100 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン)と予選上位3台のNSX-GT勢を、このスタートのタイミングでNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴)が崩して3番手に浮上する。100号車はさらに7周目にNo.1 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)にパスされ順位を落とすことに。36号車はその後も猛追の手を緩めることなく、10周目、第2ヘアピンで飛び込んで17号車と接触しながらも前に出て、11周目のホームストレートで8号車をパスしてトップへ浮上。36号車はその流れのまま、翌周には2.991秒、翌々周には5~6秒差もの差をつけていく。また、予選6番手からスタートの16号車も接触などもあり、徐々に順位を下げていく。予選で絶好調だったNSX-GT勢の様子がガラリと変わる展開となってしまう。
トップ36号車が19周目に入った時、GT300のNo.30 TOYOTA PRIUS apr GTがスピンして、コース脇でストップしたことから、20周目にセーフティカーが導入される。そこまでに36号車は2位以下と約8秒の差をつけていたものの、その貯金はゼロになってしまった。さらにこのセーフティカー導入中にレース距離の1/3を過ぎたことで、ピットオープンと共にドライバー交代も可能となった。そして25周目にリスタートとなると、各車のルーティンのピットワークが始まった。まずはペースの悪かったNSX-GT勢が早々にピットイン。一方トップを行く36号車と1号車は29周終わりで同時にピットへ。そのままの順でコースに戻ると、先にピットを終えていた17号車と8号車の前に入り、これで実質上のLEXUS TOM'Sのワン・ツー体制となった。
レースは半分を過ぎ、34周を終えるとNo.19 WedsSport ADVAN LC500(山下健太)を除く全車がピット作業を終えた。19号車は15周目にルーティンとは異なるピットインをし、給油とタイヤ4本を交換していたがドライバー交代は行わず。19号車に続くのは、No.36 au TOM'S LC500(関口雄飛)、No.1 KeePer TOM'S LC500(平川 亮)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)というオーダーになった。19号車は、作戦通り48秒もの貯金をもって41周を走りきり、国本雄資にドライバー交代。つまり2ピットストップ作戦が上手くはまって、3番手のポジションで戻ることができた。
さらにNSX-GT勢トップであった17号車は5番手を走行していたNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)に捉えられ、No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)にもパスされることに。GT-R勢では、9番手を走行していたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(高星明誠)をNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)がパスして、さらに前を行く車両を猛追するも、そのまま第2ヘアピンでとまり切れずNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)にヒットしてしまい、これで8号車がスピン。そのあおり食らってNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)も順位を落とすことに。そして、23号車はこの接触行為で、ドライブスルーペナルティが出されることとなった。
トップ争いはレース終盤となる60周目にペースの落ちた36号車を1号車がパス。これでトップに立った1号車は危なげなくチェッカーフラッグを受け、昨年の王者No.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮/二ック・キャシディ)が今季初勝利。2位にはNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛)が入ってワン・ツーとなった。3、4位にもNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/山下健太)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)が続き、トップ4をLC500が独占した。
No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)はNSX-GT勢トップとなる5位に入った。GT-R勢では、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠)が7位で最上位となった。
KeePer TOM'S LC500の優勝は、2017年の第7戦タイ以来。平川は通算5勝、ニックは3勝目となる。ドライバーランキングでは、100号車の山本/バトン組と1号車の平川/キャシディ組が67ポイントで並んだ。なお順位では2位回数の差で、山本組がトップとなる。そして続く36号車の関口、8号車の野尻/伊沢組のランキング4位までが、タイトルを賭けて最終戦もてぎに臨むこととなった。
GT500 Class
No.1 KeePer TOM'S LC500
平川亮
「素晴らしい仕事で優勝を支えてくれたチームはもちろんですが、素晴らしいクルマを開発してくれたLEXUSとTRD、最高のパフォーマンスを発揮するタイヤを用意してくれたブリヂストンに感謝したいです。昨日の公式予選ではNSX-GT勢にトップ3を持っていかれて、決勝も厳しいかな、とも思いました。でも結果的にはLEXUS TOM'Sがワン・ツーで、LC500がトップ4独占と素晴らしい結果になりました。僕たちの場合はクルマが速かっただけでなく、戦略的にも上手くいきました。ルーティンのピットインがベストタイミングで、先にピットインを済ませていたNSX-GT勢の前でコースに戻れました。これが優勝の大きな要因になりました。ポイント的には、これでトップ(100号車の山本組)に並ぶことになりました。チャンピオン争いがまたできることは嬉しいですが、最終戦の舞台はツインリンクもてぎで、コース上で抜くことが難しいサーキットです。そしてHondaのホームコースでもあり、NSX-GTの予選の速さは今回も証明されており、それは充分に分かっています。決して油断できないけれどレースでは狙うはただひとつ。100号車より前でゴールすることだけ考えて、チャンピオンを獲りたいと思います。
ニック・キャシディ
今年は本当にいいシーズンだと思う。素晴らしいクルマを用意してくれたチームとLEXUSに感謝したい。チームにとってはいくつか向上するポイントがあって“カイゼン(改善)”を繰り返して、いい所に辿り着けた気がする。今日は100号車(ランキングトップ)を抜く、という目標もあったけど、(レースで)リスクは負いたくなかった。8号車と17号車も速かったけど、別にリスクを冒して抜いた訳じゃない。すべてを安全、慎重に進めたんだ。戦略もうまく当たったね。それとピットインのタイミングがベストだった。これで100号車とはポイントで並ぶことになったんだよね。ともかく、このポジションにいられることに感謝したい。去年も同じような状況で最終戦を迎え、そこで2位になってチャンピオンに輝いたことが、僕らの大きな自信になっている。僕はSUPER GTだけでなくスーパーフォーミュラでもポイントリーダーで最終戦を迎えることになったから、記者の皆さんもファンも『最後はどうなるんだろう?』って楽しみにしていると思うけど、なにより僕自身が楽しみにしているんだよ(笑)」
GT300 Class
No.96 K-tunes RC F GT3
新田 守男
「昨日の公式予選では期待したほどのパフォーマンスを発揮できなかったから、今日のレースもスタートするまでは『まさか勝てることはないだろう』と思っていました。だから『がんばって表彰台を狙いたい』というのが、今回の現実的な目標でした。でも決勝がスタートしてみると、相対的に速いペースで走ることができました。僕らもピックアップで苦しんだけど、周りが僕ら以上に苦しんだようで、前がピットインしたあと(中山)雄一もハイペースで走れました。これはブリヂストンタイヤとLEXUS RC-F GT3のパフォーマンスがとても素晴らしかった、ということ。そしてベストなピットワークも見逃せません。雄一と僕もがんばってインラップとアウトラップでもタイムを稼いでいたと思いますが、ピット作業と合わせて15秒ほどマージンを稼げたのが大きかった。チームスタッフの仕事ぶりも完璧で、まずは彼らに感謝したいです。タイトル争いに踏みとどまることができたと言っても、(トップと)16ポイント差は正直厳しいところ。できればBoP(性能調整)を再考していただければ(苦笑)。それはともかくとして、(チャンピオンの)可能性がある限り、もちろん諦めることなくがんばっていきます」
中山 雄一
「オートポリスはタイヤの摩耗が心配なコースと聞いていましたが、昨日朝の公式練習から使っていたタイヤが長く保ちそうな感触があったので、それを公式予選や決勝の本番でも使うことにしました。予選ではヨコハマタイヤ勢が速かったのですが、彼らも決勝のペースはあまり良くなくて、こちらの方が速かった。だから摩耗を気遣ってマネージメントしながら走っていても、前を行くクルマにどんどん追いついていくことができ、ドライバーとしてとても気持ちのいいレースになりました。ピットから「(ピットインまで)残り5周」と無線で知らされてから、少しだけプッシュしてみたらあっさりタイムも上がったし、タイヤ自体の感触もまだまだ大丈夫そうだったので、さらに8周余計に走ることになりました。前が空いたことでさらにペースを上げることができ、より大きなマージンを築くことができました。
(まだランキングトップと)16ポイント差ということで、まだまだ厳しい状況には変わりないですが、今回優勝できたことで自信を持って最終戦に臨むことができます。僕はRC F GT3をドライブするようになってから、表彰台に乗る時はいつも優勝なんです。最終戦でも表彰台を争うことになれば、きっと優勝できると思うので、表彰台が争えるようがんばります」
カテゴリー: F1 / SUPER GT