F1のスポンサー革命が加速 リバティ主導でペプシやディズニーなど続々参入

2017年にバーニー・エクレストン時代が終焉を迎えるまで、旧体制では銀行、石油、物流といった伝統的産業とのパートナーシップに重点が置かれ、消費者向けテクノロジーやエンタメ関連のスポンサーとは距離を置いていた。
しかし現在は、NetflixによるF1ドキュメンタリーシリーズや、ブラッド・ピット主演の公式映画などに象徴されるように、リバティ・メディア体制のもとでF1は若年層、特に女性ファンの割合を高めることに主眼を置いた戦略へと大きく舵を切っている。
その結果、消費者向けブランドがF1に相次いで参入している。最新の例がペプシであり、傘下ブランドのゲータレードやドリトスも含まれる。『Kronen Zeitung』紙はこう報じている。「レッドブルはF1の中でブランド競合に直面している。F1はペプシコと長期契約を結び、公式エナジードリンクとして“スティング”を採用した」。この契約を発表する動画の締めくくりには、ヘルメット越しに見えるダニエル・リカルドの目と鼻が映し出された。
また、ゲータレードはリバティ主導で導入されたスプリントレースの公式スポンサーとなる予定で、ディズニー、レゴ、ホットウィール、キットカット、マクドナルドなどの世界的ブランドもすでにF1のパートナーに名を連ねている。
スポーツブランド「プーマ」でモータースポーツ部門を率いるトーマス・ヨスニクは『フィナンシャル・タイムズ』にこう語った。「F1は非常に幅広く、かつ若い観客層に届くようになったことで、以前よりもはるかに魅力的な存在となった」。
「もはや純粋なスポーツだけではない。スポーツを取り巻く文化全体、ファッションやセレブリティ、音楽を含めたすべてが対象になっている」とも述べている。
また、F1を専門とするコンサルタントで学者のジョナサン・ジェンセンは次のように説明している。
「現在では北米で5つのグランプリが開催されており、西側市場のブランドマーケターにとってF1への投資を正当化しやすくなっている」
「F1ドライバーやチームは米国での認知度を大きく高め、それがアメリカ市場におけるF1スポンサーシップの効果的な活用を可能にした」
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