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ザウバーのチーム代表フレデリック・バスールは、昨年夏にチームでの仕事を開始した1時間後にはホンダとの2018年のF1エンジン契約の破棄を決断していたと明かした。

ザウバーの前チーム代表のモニシャ・カルテンボーンは、2018年にホンダからF1パワーユニットの供給を受ける契約に合意していた。しかし、6月のF1アゼルバイジャンGP直前に突然チーム代表を退任している。

後任としてチームの指揮を執ることになったフレデリック・バスールは、マクラーレンがホンダのF1パワーユニットに苦戦していることに懸念を抱き、代わりにフェラーリとの提携を強化することを望んでいたと語る。

「7月17日の午前9時に加入し、ホンダについての会議は午前10時に行われた」とフレデリック・バスールは Autosport に語った。

「私にとっては重要なことだった。最初にエンジンサプライヤーを変更するのは決して簡単なことではなかったが、ホンダはあまり良い状態ではなかった」

「さらに、おそらく私にとって最も重要だったのはマクラーレンに関連したことだった。我々にはギアボックスを独自に開発するための内部リソースがまったくなかった」

「マクラーレンとコンタクトをとった際、彼らがホンダと決別するために最善を尽くすだろうと確信していた。なので、そのような危険に晒す立場にいることはできなかった」

「ホンダのギアボックスをマクラーレンに要求しなければならなかったとしたら今頃どうなっていただろう? 完全な悪夢だっただろうね」

「我々の2018年マシンの作業を進行していたので、決断を延期することはできなかった」

2017年は1年落ちのフェラーリ製エンジンを搭載していたザウバーだったが、その後、フェラーリから最新仕様のエンジン供給を受ける新たな契約を締結。さらに年末にはフェラーリの姉妹ブランドであるアルファロメオとタイトルスポンサー契約を締結。ホンダとの契約を破棄するという決断が、さらに大きな契約へと繋がった。

フレデリック・バスールは、ザウバーのチーム代表に就任する数カ月前までワークスルノーでチーム代表を務めていたが、マネージングディレクターのシリル・アビテブールと長期的な戦略のビジョンが一致しないと感じて辞任した。

フレデリック・バスールは、ルノーでの期間に後悔はしていないと主張。だが、下位カテゴリーでのASM/ARTグランプリのチーム代表として大きな成功を収めていたことを考えれば、F1ではやり残した仕事があると感じていたと認めた。

「私は人生のこの27年間をトラックで過ごしてきたし、成功を収めたいと考えるものだ。このような形で終えるのは望ましいことではない」とフレデリック・バスールはコメント。

「だが、復讐やそれに似た感情は一切ない。私は常にF1で自分にとって良いプロジェクトを探していたし、ザウバーーは私にとってパーフェクトだったと思う」

「ルノーが良くなかったと言いたいわけではない。だが、そのシステムに合わせることにいくつかトラブルを抱えていたし、私にとっては離れた方が良かった。人生でいくつか他のプロジェウトがあったからね。それで私は辞めた」

「6ヵ月の休暇は少し長かったが、休みをとれたのはとても嬉しいことだったよ! 私の妻は『これ以上家にいないで』と言って他のことを見つけるように急かしていただね」

「そしてザウバーとの話し合いをスタートした。議論は良いものだったし、良いプロジェクトだった。私の期待やキャリアの序盤に行っていたプロジェクトにはるかにフィットしていた」

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カテゴリー: F1 / ザウバーF1チーム / ホンダF1