ザウバー C36:ダウンフォースよりも空力的な安定性を追求
ザウバー C36の開発コンセプトについてテクニカルディレクターを務めるヨルグ・ザンダーが語った。
ザウバーは20日(月)、2017年F1マシン『C36』を発表。新しいレギュレーションに合わせたデザイン、そして、25周年を記念したゴールドのカラーリングが目を引く。
ヨルグ・ザンダーは、2017年1月にザウバーに加入。だが、2006年から2007年までBMWザウバーのチーフデザイナーを務めており、チームにとっては馴染の顔だ。
ザウバー C36は、新レギュレーションに沿ってゼロから再設計された。前年モデルC35から引き継がれているパーツはひとつもない。マシンはよりワイドで低くなり、幅の広いタイヤは、昨年モデルのC35よりもクルマをより筋肉のがっしりしたルックスにしている。ダウンフォースが増加し、ブレーキングの距離が短くなることに目を向ければ、トップスピードではなく、ラップタイムという点で、実質的に新車のスピードは上がると言える。
「マシンは1.8mから2mと再びワイドになっている。タイヤは25%幅広となり、フロントウィングとリアウィングもワイドになった。さらにディフューザーも大きくなっている。それによって全体的にダウンフォース、グリップが増え、結果としてラップタイムは速くなる」とヨルグ・ザンダーはザウバー C36 フェラーリの最も顕著な変化を要約。
ザウバー C36のコンセプトは、ワイドになったタイヤによるドラッグを減らすことに焦点が置かれている。また、新しいロール構造によってマシン重量の大きな軽量化も図られている。
空力コンセプトは、フロントウィング、リアウィング、アンダーフロアの最適化も含まれ、ラジエーター、サイドポッド、ボディワークは可能な限りスリムに設計された。ダウンフォースに関しては、走行によって発生するダウンフォースを維持し、様々なトラックでマシンを安定させることに焦点が置かれた。
「我々はダウンフォースを最大限に求めるよりも、空力的な安定性を追求することに重点を置いた」とヨルグ・ザンダーは語る。
フロントタイヤの幅は245mmから305mm、リアタイヤは325mmから405mmに拡大。2016年と変わらない点は、タイヤの使い方、マシンセットアップとの調和、摩耗がレースを決めるということだ。
「タイヤによって不足分を覆い隠し、開発コンセプトをよりうまく機能させられるかもしれない」とヨルグ・ザンダーは語る。
パワーユニットは、2016年の最終戦アブダビGPの仕様となる1年落ちのフェラーリが搭載される。今シーズンは、ペナルティなしに交換できるユニットが6基から4基へと変更になる。今後はその数がさらに減っていき、トップスピードよりも耐久性をより強調されるようになる。
ヨルグ・サンダーは、2016年型のエンジンを“試験とテストがなされた耐久性の高いシステム”だと考えており、さらにC36の開発におけるデザインリソース面で「チームは、エンジンの冷却における必要条件だけでなく、エンジンとトランスミッションにも精通していたので、早くにスタートし、エンジン環境を定義できたのはアドバンテージだった」と説明した。
「基本的にレギュレーションが大幅に変化するときはビッグチームにもアドバンテージがある。だが、カードが再びシャッフルされるときには常に新たなチャンスがもたらされる」
ザウバー、C36を発表 / 2017年F1マシン
カテゴリー: F1 / ザウバーF1チーム
ザウバーは20日(月)、2017年F1マシン『C36』を発表。新しいレギュレーションに合わせたデザイン、そして、25周年を記念したゴールドのカラーリングが目を引く。
ヨルグ・ザンダーは、2017年1月にザウバーに加入。だが、2006年から2007年までBMWザウバーのチーフデザイナーを務めており、チームにとっては馴染の顔だ。
ザウバー C36は、新レギュレーションに沿ってゼロから再設計された。前年モデルC35から引き継がれているパーツはひとつもない。マシンはよりワイドで低くなり、幅の広いタイヤは、昨年モデルのC35よりもクルマをより筋肉のがっしりしたルックスにしている。ダウンフォースが増加し、ブレーキングの距離が短くなることに目を向ければ、トップスピードではなく、ラップタイムという点で、実質的に新車のスピードは上がると言える。
「マシンは1.8mから2mと再びワイドになっている。タイヤは25%幅広となり、フロントウィングとリアウィングもワイドになった。さらにディフューザーも大きくなっている。それによって全体的にダウンフォース、グリップが増え、結果としてラップタイムは速くなる」とヨルグ・ザンダーはザウバー C36 フェラーリの最も顕著な変化を要約。
ザウバー C36のコンセプトは、ワイドになったタイヤによるドラッグを減らすことに焦点が置かれている。また、新しいロール構造によってマシン重量の大きな軽量化も図られている。
空力コンセプトは、フロントウィング、リアウィング、アンダーフロアの最適化も含まれ、ラジエーター、サイドポッド、ボディワークは可能な限りスリムに設計された。ダウンフォースに関しては、走行によって発生するダウンフォースを維持し、様々なトラックでマシンを安定させることに焦点が置かれた。
「我々はダウンフォースを最大限に求めるよりも、空力的な安定性を追求することに重点を置いた」とヨルグ・ザンダーは語る。
フロントタイヤの幅は245mmから305mm、リアタイヤは325mmから405mmに拡大。2016年と変わらない点は、タイヤの使い方、マシンセットアップとの調和、摩耗がレースを決めるということだ。
「タイヤによって不足分を覆い隠し、開発コンセプトをよりうまく機能させられるかもしれない」とヨルグ・ザンダーは語る。
パワーユニットは、2016年の最終戦アブダビGPの仕様となる1年落ちのフェラーリが搭載される。今シーズンは、ペナルティなしに交換できるユニットが6基から4基へと変更になる。今後はその数がさらに減っていき、トップスピードよりも耐久性をより強調されるようになる。
ヨルグ・サンダーは、2016年型のエンジンを“試験とテストがなされた耐久性の高いシステム”だと考えており、さらにC36の開発におけるデザインリソース面で「チームは、エンジンの冷却における必要条件だけでなく、エンジンとトランスミッションにも精通していたので、早くにスタートし、エンジン環境を定義できたのはアドバンテージだった」と説明した。
「基本的にレギュレーションが大幅に変化するときはビッグチームにもアドバンテージがある。だが、カードが再びシャッフルされるときには常に新たなチャンスがもたらされる」
ザウバー、C36を発表 / 2017年F1マシン
カテゴリー: F1 / ザウバーF1チーム