インディ500 フェルナンド・アロンソ
佐藤琢磨は、今年インディ500に初挑戦して活躍をみせたフェルナンド・アロンソが最終的には勝てなかったとの見解を示した。

今年、フェルナンド・アロンソは、世界3大レースの“三冠”を目指してF1のモナコGPを欠場してインディ500に挑戦。予選では5番手に入り、決勝では27周にわたってトップを走行。最終的にエンジン故障に見舞われ、24位でインディ500を終えた。

フェルナンド・アロンソは、佐藤琢磨のチームメイトとしてアンドレッティ・オートスポーツからインディ500に参戦している。

自身もF1からインディカーに転向した佐藤琢磨は、初めてインディ500を生で見たときの感想について「正直、F1の世界から来て、スピードに対するアレルギーなんで絶対にないと思っていたんですけども、これは俺にもできないかもしれないと一瞬思ったぐらい凄い迫力がありました」と振り返る。

だが“一番難しいのはトラフィック”だと佐藤琢磨は語る。

「今回初出場したフェルナンド・アロンソ選手。もちろん、世界最高峰のドライバーですから、マシンコントロールに関しては誰もクエスチョンはないし、期待通りのスピードをみせてくれた」

「彼がレースをリードしていて、本当にこのまま勝っちゃうんじゃないかとみんな思ったと思うんですが、実際にはそんなに甘くない」

「僕自身もレースの最中、数周フロントに出て試したんですが、あれはトラフィックに入っている状態と自分で風を切ったときの差をみたかったんですね」

「それ以外は先頭を走るということは風の抵抗も凄いので、燃費が物凄く悪くなります。ですから、本当は先頭は走りたくない。むしろ4~5番手にてアクセルを戻しながら燃費を稼ぐ。ピットストップが6回も7回もある。1回のストップに対して1~2周ポケットに入れていくと、最終的に10周以上の差がついてしまうので、そこでいかに有利に戦えるかということをやらないといけない」

「でも、フェルナンドと話したときは『僕はトラフィックのなかは怖いから、とにかく前に行くと』と言って先頭を走り続ける。『燃費なんて知らない』と言って。本当にフェルナンドらしい走り。それは観客を魅了する意味でも素晴らしかったと思います」

「ただ、彼がリタイアする直前にいたポジションは10番手前後だったと思うんですけど、あれだけレースをリードしても残り30周になると10番手に入るのがいかに難しいかってうのは、僕自身も経験を積んでわかったことですし、本当は最後メカニカルトラブルなしに一緒に戦えらたよかったと思いましたけど、それぐらいトラフィックに入ったタービュランス(乱気流)を受けたときのコントロールというのは凄く難しい。僕も最後5周でリードするまでは全開では走れませんでした」

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カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー