F1第4戦:スペインGP決勝 (ドライバーコメント)
FORMULA 1 Gran Premio de Espana Telefonica 2008
1位 キミ・ライコネン (フェラーリ)
「これ以上の勝利はないね!昨日はポールポジションし、今日は勝ち、フェリペ(マッサ)も2位だった。両チャンピオンシップをリードしたことにも、満足している。週末は全てが上手くいって、望んでいた通りの結果を得ることができた。簡単な勝利ではなかったけど、重要なのはチェッカーフラッグを受けたときに10ポイントを手にできたことだ。完璧なスタートではなかったけど、リードを保つには十分だったし、そのあとは状況をコントロールすることを試みた。2回のセーフティカー導入が少し複雑にしたのは確かだ。最初に築いリードが帳消しになったけど、僕たちは決してレースのリードを失うことはなかった。マシンのハンドリングはよても良くて、バランスも素晴らしかった。僕らはワールドチャンピオンシップをリードしているけど、手を緩めることはできないね。順位を落としてはいけない。ヘイキの事故?彼は大丈夫だとチームから連絡を受けた時はとても嬉しかったよ。最も重要なことだからね」
2位 フェリペ・マッサ (フェラーリ)
「この8ポイントは非常に重要だ。2週間前にバーレーンGPで達成したような勝利は、常に可能というわけではないからね。僕は素晴らしいスタートをきって、アロンソをパスすることができ、キミにも接近することができた。チームメイトより前にピットストップすることはわかっていたから、彼の前に出ることはとても難しかった。だから、この状況でできる最高のことをして、自分自身とチームにとって価値のアルポイントを持ち帰ろうと考えたんだ。今年ドライバー補助装置が禁止されたけど、オーバーテイクはほぼ不可能だし、予選の結果と戦略がレース結果を決定する重要な要素になっているね。」
3位 ルイス・ハミルトン (マクラーレン)
「まず第一に、ヘイキ(・コバライネン)が大丈夫だと聞いて本当に嬉しく思う。レース中にバリアに突っ込んでいるマシンがいて、ヘイキだということを知らされた。すぐにチームはヘイキが無事であることを確認し、ロン(・デニス)が無線で教えてくれたとても安心したよ。レースでは、再び表彰台に戻れて良かったね。予選を終えて、難しいレースになるだろうとわかっていたから、3位でも嬉しいよ。スタートは良く、多くのトラクションを得ることがでたし、すぐにロバート(・クビサ)の右側に並ぶことができた。彼を抜くのは簡単ではないけど、なんとか彼をオーバーテイクすることができた。F3でのバトルを思い出したね。特に第2スティントと第3スティントでは激しくプッシュし、フェラーリについていこうとトライした。実際、トップのマシンとこんなにも接近してレースをフィニッシュできたことには嬉しい驚きだね。F1にとって素晴らしいことだ。僕たちは今日、素晴らしい仕事をしけど、改善しなければならない部分はある。でも、僕たちが比較的フェラーリと接近していることがわかって良かったよ。トルコGPではヘイキがいつもどおりに元気に復帰してくれることを楽しみにしているよ」
4位 ロバート・クビサ (BMW)
「僕たちは今日のレースの間、とても良いペースだったね。残念ながら、スタートでポジションを下げてしまった。でも、最終的なトップとのギャップはわずか5秒だけだった。誰かが昨日そういっていたとしても、信じられなかっただろうね。ヘイキが大丈夫なことを願うよ。事故現場を通過したとき、マシンが非常に良くない位置にいたのが見えたんだ。FIAはマシンの安全性について、素晴らしい努力をしているので、彼らには本当に感謝しなければならないね。」
5位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「とっても満足しているよ。チームはテストの後、遅れずに全てのパーツを用意するために、とても一生懸命に働いた。そして、それは成果をあげた。僕たちは今日のレースではあまり良いスタートではなかったけど、僕たちには速さがあった。最終的には、とても力強いポジションで終えることができた。最後のスティントでは、あまりグリップがなかったけど、ポイントに対するプレッシャーはなかったから大丈夫だった。ドライビングには満足しているし、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。」
6位 ジェンソン・バトン (ホンダ)
「今日は僕らにとっていいレースだった。6位フィニッシュで3ポイント獲得できて、とてもうれしい。セーフティカーが入ったタイミングは、僕らにとってよくなかった。しかし、ヘイキ(コバライネン)が無事だと聞いてとても安心した。僕は第1スティントを長くとっていたため、(セーフティカーの)タイミングにより、いくつかポジションを落とした。マシンはとてもよく、バランスはラップを重ねるごとによくなっていった。特に、ハード側のタイヤを履いた最終スティントでは、感触がとてもよかった。チームが本当にいい仕事をしてくれたし、ロス(ブロウン)の技術面でのさい配がプラスに働いている。今日のレースでは、新しい空力パッケージのフィーリングがとてもよかった。確実に進歩している。マシンから得た情報と風洞で得た情報がかみ合っている点は、よかったことだ。僕らのマシンは、バンプでの操作性があまりよくないため、バンピーなこのサーキットでの走行は、ベストとはいえない。トルコでは、ここ以上のパフォーマンスを発揮できるのではと思う」
7位 中嶋一貴 (ウィリアムズ)
「今日は良いレースだったし、僕にとってポイントを獲得できたことは重要なことだ。ポイントを獲れたのは良かったけど、バトンに捕らえられて順位を落としたのは残念だ。でも、結果には満足しているし、今回のレースで一歩前進できた。もちろん、改善する部分はあるけど、最初の4レースで5ポイント獲得でき、初めてのシーズンとしては、良いスタートだ。」
8位 ヤルノ・トゥルーリ (トヨタ)
「我々は更に1ポイントを獲得したけれど、もっとポイントを獲得することができるはずだった。今日のレースは楽ではなかったけれど、すべてが順調に運び、6位入賞に向かって進んでいたんだ。そこにコミュニケーションエラーが発生し、チームは誤って私にピットに入るように指示を出してしまった。これらのことが起こったために、今日は貴重な2ポイントを手に入れることが出来なかった。それまでは厳しい週末だったけれど、我々は強い結果に向かっていたんだ。これが戦いというものなのだが、今日は、車のパッケージの最大のポテンシャルを出し切って、自分に出来る限りの最善を尽くし、可能な限りウェバーから離れないようにしていたんだ。我々は接戦しているグループの中にいる。今の勢いを維持し続けるためには、引き続き進化を押し進めていかなければならないだろう。」
9位 ニック・ハイドフェルド (BMW)
「スタートでは、望みどおりポジッションを2つあげることができた。最近は特に良いスタートができていなかったので、それはポジティブだったね。5位の見込みがあったけど、不運にもセーフティカー期間と最初のピットストップのタイミングが重なった。シグナルが出たとき、僕はちょうどピットの入り口を過ぎていたんだ。そのあと僕は燃料をセーブしてピットストップを遅らせようと試みたけど、結局、トラック上で燃料がなくなるかピットストップするかの選択になり、ペナルティを選んだんだ。」
10位 ジャンカルロ・フィジケラ (フォース・インディア)
「悪くはなかったよ。10位は今シーズンでベストの結果だからね。何台かアクシデントがあったことは知っているけど、僕はベストを尽くした。1回目のセーフティカーの後、マシンはとても良かった。快適だったし、かなり競争力があったと思う。そのあとど最後のスティントでハードタイヤのグリップがあまり良くなかった。攻めたけど、グリップの限界だったんだ。ハイドフェルドとのバトルは楽しかったね。彼は僕より速かったけれど、何周も抑えることができた。昨日の方が良かったのは確かだけど、僕たちにはまだより良いなにかを見つけるためにたくさんの作業をする必要がある。」
11位 ティモ・グロック (トヨタ)
「スタートは上手く行かず、第1コーナーに向かう途中に、2、3番順位を落してしまったんだ。そして、他のチームの車が私の車の前を横切って、フロントウィングを破損してしまった。私は空力性能を失ってしまい、そのおかげでレース序盤に大きな影響を受けてしまった。また、レース全体を通じトラフィックのなかで走行することになった。ピットストップでノーズを変えた後に、車の調子はずっと良くなった。しかしその後、クルサードが私の正面に出てきた。彼はアウトラップのために速度を落していたんだ。彼はコーナーで少しスペースを開けていたので、入ろうとしたらその後閉じてしまい、私は彼に衝突してしまった。そのため再びフロントウィングは壊れてしまった。それで、このレースが決まってしまった。」
12位 デビッド・クルサード (レッドブル)
「グリッドの最後尾近くにいるのは恐ろしいことだ。トラブルに近づかないようにするのは簡単なことではない。ターン4の進入でスーティルに当てられて、マシンの側部にいくらかのダメージを追ってしまった。でも、その後の走行は大丈夫だった。ピットストップの後、グロックがそこにいることに気付いていることを示すために、僕はターン4とターン5でディフェンシブ・ラインをとった。でも、彼は、僕のマシンの後側をヒットし、タイヤをパンクさせた。」
13位 佐藤琢磨 (スーパーアグリ)
「厳しいレースだったが、楽しむことができた。スタートは満足のいく程度に良く、2、3台を抜いたが、前の2、3台が接触し、避けることができなかったため、ノーズのパーツを失ってしまった。それが空力のバランスに明らかに悪影響を及ぼした。チームからマシンは問題無いという連絡があったので、そのままレースを続けた。一時は9位まで順位をあげることができ、とても気持ちがよかった。今週末は難しい状況の中、スタッフは素晴らしい仕事をしてくれた。僕を含め、スタッフや僕達をサポートしてくれる人々全員にとって喜ばしいことなので、この勢いを今後を維持できることを期待している」
--位 ニコ・ロズベルグ (ウィリアムズ)
「この結果は、結局2つのことの入り混じったものだ。僕たちはレースのために新しいエアロパッケージを持ち込み、プラクティスでセットアップを間違った方向に向けてしまった。僕たちは、これをレースのために変更し、カズキのセッティングの方向に持っていった。それはうまく作用し、僕はハードにプッシュすることができたし、それにはとても満足している。レースは本当にうまくいった。僕は良いスタートをきめて、正しいラインを選択し、最初のラップで15位から11位まであがった。だから、6位のためにヤルノをオーバーテイクするチャンスがあることをわかっていた。もしヤルノをパスできなかったとしても、僕はまだ7位でフィニッシュできただろうし、それも良かったと思うから、この結果は残念だ。」
--位 フェルナンド・アロンソ (ルノー)
「今週末は良いことと悪いことの両方があった。マシンはとても競争力があり、フェラーリやBMWにも近づいていたから、良い第一歩だと思う。これからはまたレースを楽しんで、トップに近い位置でレースができることを期待している。完走できなかったことは残念だけど、思っていた以上の競争力があったことは嬉しい驚きだった。」
--位 ルーベンス・バリチェロ (ホンダ)
「マシンパフォーマンスがよかっただけに、ピットレーンで起こったフィジケラ(フォースインディア)とのアクシデントで僕のレースが終わってしまったのは残念だ。よくある不運だったと思う。ピット作業が終わったときに、チームからトラフィックについては聞かされていたので、ほかのマシンを避けようと気をつけていた。しかし、フィジケラが僕を追い越してピットに入ろうとしたとき、僕のフロントウイングを引っかけていった。何とかフロントウイングをぶら下げたまま1周を回ったが、残念ながらダメージが大きく、リタイアを余儀なくされた。ポイント獲得の可能性があっただけに、残念だ。僕らのパフォーマンスは確かに向上している。新しい空力パッケージはいいパフォーマンスを見せているし、セットアップでは調整が必要だったが、マシンバランスやレースでのパフォーマンスもよかった。まだ道は長いが、一歩ずつ前進していることで勇気づけられる。これからの数戦を楽しみにしているし、これからも進歩を続けられると期待している」
--位 ヘイキ・コバライネン (マクラーレン)
--位 アンソニー・デビッドソン (スーパーアグリ)
「僕にとっては期待はずれの週末となってしまった。ネルソンピケJr.がレース序盤にコースをはみ出しコース上に小石を撒き散らし、その一つがラジエーターにダメージを与え、結果的にレースを終えざるを得なかった。スタートも良く、それまでは快適に走行していたので、こんなに早くリタイアしなくてはならなかったのは本当に残念だ。それでも、今週末のチームスタッフ全員の懸命な働きと決断に感謝したい」
--位 セバスチャン・ブルデー (トロ・ロッソ)
「リプレイを見るまでは何とも言えない。僕がわかっているのは、ミラーを見た時には、ネルソン(ピケJr.)はまだオーバーテイクを仕掛けてくるポジションにはいなかった。彼は僕に近づいてはいたけど、十分ではなかった。僕はターン10でかなり遅いブレーキをして、コーナーに進入しはじめた。すべてが突然だった。僕が曲がったとき、彼は僕と並んでいた。それでレースは終わった。僕たちは今週末かなり良い仕事をしていたから残念だ。」
--位 ネルソン・ピケJr. (ルノー)
「序盤で一度ミスを犯して、コースを飛び出してしまった。でもコースへ復帰することができたし、そこからはアタックを試みて、リスクも負わなければならなかった。がっかりしているけれど、今週末は間違いなく大きな前進を遂げた。このレースでから学ばなければならないし、この先は同じミスはしないよ。今はトルコを楽しみにしているし、ベストを尽くすよ」
--位 エイドリアン・スーティル (フォース・インディア)
「再び期待はずれな一日だった。良いスタートを切ったあと、ターン4で僕は内側にいて、他のマシンをオーバーテイクしようとしたけど、近づきすぎていて、曲がることができなかった。僕はクルマに衝突し、そこでレースは終わってしまった。今週末はとても残念な結末となったよ」
--位 セバスチャン・ベッテル (トロ・ロッソ)
「とても残念だ。どうすることもできなかった。接触はターン4で起きた。エイドリアン(スーティル)はオーバーテイクを試みるとき楽観すぎたね。彼はほかのマシンに接触して、僕の前でスピンした。僕は内側を通り抜けようとしたけど、行き場所がなかったんだ。なんとかできたかもしれないけど、スーパーアグリもそれを通り抜けようとしていたんだ。イスタンブールで再びトライするつもりだ。うまくいけば、もうすぐ新車を得られるだろうし、レースのスタートで問題がたくさんある下位グループから抜け出せるだろうね。」
カテゴリー: F1 / F1レース結果