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ルノーF1は、レッドブル・レーシングとの新たなF1エンジン供給契約の最終期限を5月末まで延期したのは、そこがサプライヤーに部品を注文するためのリミットだからだと説明し、改めて最後通牒を突きつけた。

レッドブルは、長年のパートナーであるルノーとのF1エンジン継続するか、もしくはルノーとの契約を打ち切ってホンダとワークス契約を結ぶかを継続して評価している。

F1の競技規則では、F1のパワーユニット製造者は来シーズンにどのチームにパワーユニットを供給するかについて5月15日以前までにFIA(国際自動車連盟)に通知する必要があると記されている。

だが、その期日には柔軟性があり、全パワーユニット製造者とFIAの間で書面で合意されれば、その最終期限を延長することができる。

レッドブル・レーシングは、ホンダとルノーがアップグレードを投入する6月のF1カナダGPまで両方のエンジンの進歩を判断するのを待ちたいと考えているが、ルノーは当初の15日から延期はするものの、5月31日が限界だと最後通牒を突きつけている。

昨年、ルノーはマクラーレンとの契約を9月まで待ったが、今回はそのように待つことはできないと主張する。

「去年は単純に2つのカスタマーチーム間での交換だったので遅れても変更することができた」とルノー・スポーツF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは Autosport にコメント。

「サプライヤーの数に変更がなかったので、注文した部品の数量を変更する必要はなかった。一定のチーム数を保っていたからだ。現在、私は契約しているチームの数しか部品を注文することはできない」

「だが、特定の期日までしかレッドブル・レーシングへのルノーエンジンの供給は保証できない。それくらいシンプルなことだ」

シリル・アビテブールは、部品の供給契約を確保するには“非常に長いリードタイム”が必要であり、通常は“5月中旬から5月末”には完了していることだとし、ルノーとして部品のサプライヤーと通常の最終期限を遅らせることについて交渉したが、“大幅に期日を延期することはできなかった”と説明した。

「我々が面倒なことを避けているからではなく、単純に部品を注文する必要があるからだ」とシリル・アビテブールは強調する。

「我々は、パワーユニット製造元がカスタマーチームに供給する義務に関して、特定の通知期間を設けることで2015年から2016年にかけてFIAと協議した。その通知期間は前年の5月15日だ」

「それを決めたことには理由があるし、それらの理由は変わっていない。我々がレッドブルに決定を促しているのはそれが理由だ」
レッドブルはコスワースとフェラーリのカスタマーだった最初の2シーズンを除けば、それ以降ずっとルノーのF1エンジンを使用してきた。ホンダと契約を結べば、レッドブル・レーシングにとっては初のワークス契約となる。

シリル・アビテブールは、そのような動きの重要性はパフォーマンスの向上よりもはるかに大きな決定であるため、遅れていることに困惑していると語る。

「彼らが答えを出す必要があるのは、彼らがファクトリーチームになりたいのか、もしくはルノーのカスタマーチームのままでいたいのかどうかだ」とシリル・アビテブールはコメント。

「1つのレースにおけるパフォーマンス改善だけの問題ではない。リードタイムに苦労するだけではない。我々にはなぜ遅らせる必要があるのか理解できない」

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カテゴリー: F1 / ルノーF1チーム / レッドブル・レーシング