レッドブルF1首脳「ピアストリは優秀だがまだフェルスタッペンには及ばない」

オーストリア紙『Kronen Zeitung』に対し、マルコは「ピアストリは信じられないほど早く学習している」と語った。
「彼は入念に準備し、決定的な瞬間においても強さを発揮する。一方で(ランド)ノリスは試行錯誤型で、同じレベルの一貫性は見せていない」
その後、レッドブル傘下の放送局『Servus TV』でもマルコはピアストリについて「本能的な分析力を持った冷静なドライバーだ。ほとんど何にも動じない」と称賛。
しかし、「まだマックスのレベルには達していない」と釘を刺した。
具体的な例として、マルコはモナコGPを挙げ、「ノリスの方が明らかに速かった」と述べた。
それでも、ピアストリは2025年のドライバーズランキングでノリスに10ポイント差をつけて首位に立っており、マルコもその実力には一目置いている。
「彼には好不調の波がある」としつつも、フェルスタッペンとの比較については「フェルスタッペンは“完璧なドライバー”だから、フェアな比較とは言えない」と付け加えた。

また、マルコはバルセロナでの再スタート時のピアストリの判断力にも言及。セーフティカー中にフェルスタッペンのマシンに新品ハードタイヤが装着されているのを見抜いたピアストリは、意図的にペースを落とし、ライバルのタイヤをさらに冷やしたという。
「我々は(ハードタイヤの)温度を上げるのに苦しんでいた。ピアストリはそれを理解し、再スタート前に意図的にゆっくり走った。若い年齢にもかかわらず、彼はすでに老練なドライバーだ」とマルコは語った。
しかし、フェルスタッペンのタイトル争いに関しては悲観的な見方も示している。
「もし我々が早急にマシンを改善できなければ、マックスの5連覇は途中で終わるだろう。ピアストリがその中心にいる」とマルコ。
さらにコンストラクターズ選手権については、「すでに総合優勝は諦めている」と明言し、「そこにチャンスはもうない」と語った。
その理由については「もちろん、2人目のドライバーの影響もある。角田裕毅はようやく調子を上げてきている段階だ」と補足した。
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