レッドブルF1顧問トスト「イモラのアップグレードが失敗なら選手権は終わる」

その一方で、アルピーヌを電撃辞任したオリバー・オークスがレッドブル・レーシングに加入するのではないかという噂も浮上しているが、代表のクリスチャン・ホーナーは、以前からヘルムート・マルコがたびたび言及してきたイモラでの大型アップグレードについて、期待を打ち消す発言をしている。
「イモラに大きなアップデートは存在しない」とホーナーはマイアミGPの週末に語った。「そんな話がどこから出てきたのか分からない」
しかし、かつてトロ・ロッソおよびアルファタウリ(現レーシングブルズ)の代表を務め、現在はレッドブルF1の非常勤コンサルタントであるフランツ・トストは、イモラのアップグレードは極めて重要だと断言している。
「完璧なものでなければならない」とオーストリア出身のトストはSport1に語った。「それはフェラーリにもメルセデスにも同じことが言える。そうでなければ、この世界選手権は終わりだ。そしてマクラーレンが残りのシーズンを完全に支配することになる」
「そうなれば、マックス・フェルスタッペンのような並外れたドライバーであっても、どうすることもできない」
ただしホーナーは、イモラよりもスペインGPが開催されるバルセロナの方が大きな節目になると主張する。その理由は、マクラーレンが優位性を持つ柔軟なフロントウイングに対し、新たな規制が適用されるタイミングだからだ。
「バルセロナでは変化が起こる」とホーナーは語った。「そのフロントウイングの剛性強化が、各マシンにどのような影響を与えるか?それがどう作用するかは、まだ誰にも分からない」
しかし、レッドブル・レーシングにとってマイアミで突きつけられた厳しい現実は、マックス・フェルスタッペンのマシンに導入された新型フロアをもってしても、マクラーレンとの差が1周あたり0.7秒に及んだことだった。
フェルスタッペンはその新フロアについて尋ねられると、冷静にこう答えた。
「タイヤは依然としてオーバーヒートしている。マシンは僕にとって簡単には扱えない。バランスがまだ正しくないんだ」
この見解に、レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコも同調した。
「もっと改善されると思っていた」とマルコは語った。「だが、まったく足りなかった」
さらにマルコは、ランド・ノリスが見せた決勝での追い上げが「マクラーレンの真の速さを示していた」と述べている。
「彼らは1周あたり0.7秒から1秒も速かった。それはかなり落ち込む数字だ」と、82歳のマルコは肩を落とした。
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