レッドブルF1首脳 「ピット事故がなければフェルスタッペンは勝てた」

スプリントのポールポジションからスタートしたアンドレア・キミ・アントネッリは、雨からドライへと路面が変化する難しい状況でターン1の攻防に敗れ、4番手までポジションを落とした。
一方フェルスタッペンは3番手に浮上したものの、オスカー・ピアストリとランド・ノリスのマクラーレン勢に対してタイヤの摩耗が激しく、追いつくことができなかった。
しかし、急速に乾いていくマイアミ・インターナショナル・オートドロームのコンディションは、フェルスタッペンに逆転のチャンスを与える形となった。チームメイトの角田裕毅がいち早くスリックタイヤへ交換し、そのペースの良さが示されたためだ。
フェルスタッペンも18周のスプリントのうち13周目にスリックへ交換するためピットイン。ピアストリやノリスはトラフィックを避けるためピットインを遅らせており、フェルスタッペンはアンダーカットを狙っていた。
しかし、レッドブルはフェルスタッペンをピットボックスから送り出す際、直前にあるメルセデスのピットに入ろうとしていたアントネッリの進路上に出してしまう。2台は接触し、フェルスタッペンのフロントウイングが損傷。さらにこの“アンセーフリリース”に対して10秒のタイムペナルティが科され、彼はトップ10圏外に沈んだ。
マルコはこのミスによって単に3位相当の6ポイントを失っただけでなく、勝利の可能性すらも失ったと考えている。
「完全に我々のミスだ。だがこの接触がなければ、勝てるチャンスはあった。スリックタイヤを履いているとき、雨用タイヤのマシンより4秒も速かった」と、マルコはオートスポーツ誌の取材に対して述べた。
「我々はそれほど後ろにいたわけではなかったし、1周あたり4秒稼げていた。彼ら(マクラーレン勢)がピットに入るのはそれより後だった。マックスなら勝てたと私は確信している」
マルコはまた、バーレーン以来3戦連続となるピット作業の問題が続いていることについて、懸念すべき傾向とは見ていないとした。さらに、長年ピットワークのオーガナイズを担ってきたスポーティングディレクター、ジョナサン・ウィートリーのザウバー移籍との関連も否定している。
「単なる偶然だと思う」とマルコは語る。
「詳細は精査する必要があるが、いずれも原因は異なる。同じミスではない。ただの人的ミスだ。そこを修正する必要がある」
スプリント終了時点で、フェルスタッペンはランキング首位のピアストリから19ポイント差に広がり、勝利したノリスもピアストリにわずか9ポイント差まで迫っている。
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