レッドブルF1 角田裕毅の起用で“フェルスタッペン専用セットアップ”廃止
レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは、チームが長引くセカンドドライバーのF1の呪いを解消するために、よりアグレッシブではないセットアップに取り組んでいることを明らかにした。

リアム・ローソンは、気まぐれなレッドブルでマックス・フェルスタッペンに匹敵することに苦しむ犠牲者の長い列に新たに仲間入りした。数か月にわたって苦戦が続いたセルジオ・ペレスとは異なり、ローソンはわずか2レースで早々に契約解除となった。

経験の浅いローソンは、ミルトン・キーンズを拠点とするレッドブル・レーシングで2回のグランプリを戦った間に、レッドブルF1マシンの悪名高い難しさを思い知らされた。そして、狭いパフォーマンスウィンドウにうまく適応することができなかった。

アグレッシブで妥協を許さないローソンは、レッドブル・RB21に屈し、中国でのスプリントとGP予選で2位という結果に終わり、次戦の日本GPでは、角田裕毅と交代することが決定した。

マルコは「難しい」レッドブルのセットアップ変更を明らす
マックス・フェルスタッペンの卓越した才能は、アグレッシブなレッドブルと非常にうまくかみ合っており、狭いパフォーマンスウィンドウを見つけるのに問題を抱えていない。これは、彼が4年連続でF1タイトルを獲得していることからも証明されている。

しかし、リアム・ローソンがマックス・フェルスタッペンと並んで苦しむ5人目のドライバーとなったためめ、マルコはレッドブルの2人のドライバーに対応できるよう、セットアップウィンドウを開く時が来たことを認めた。

オートスポーツ誌のインタビューで、ヘルムート・マルコは、フェルスタッペンが対応できるレッドブルのマシンの高感度について問われ、それを「正確な説明」と呼んだ。

「そして、それがまさにセカンドドライバーにとって非常に難しい理由だ。しかし、我々はすでに2台目のマシンのセットアップについて考えている。よりアグレッシブではないセットアップだ。扱いやすくなるだろう」

リアム・ローソンの突然の離脱により、レッドブルはようやく、2人目のドライバーの入れ替わりよりもマシンにこそ問題があることに気づいたのかもしれない。

報道によると、マルコ自身も最近、フェルスタッペンはローソンを早々に解雇したレッドブルに不満を抱いており、時間を与えるべきだと主張したことを認めている。

レッドブル F1 角田裕毅マックス・フェルスタッペンは、レッドブルにリアム・ローソンを残留させることを支持していたと伝えられている。

フェルスタッペンもレッドブルの最新マシンでも中国で4位に甘んじており、彼とチーム代表のクリスチャン・ホーナーの両者は、ローソンがより扱いやすいレーシングブルズのマシンであれば、間違いなくより速く走れるだろうと同意している。

「ローソンの交代が早すぎると感じた理由のひとつは、マシンが彼にとっても非常に運転しにくいものだからだ」とマルコは語った。

「マックスは、マシンが非常に運転しづらく、マシンが良くなればローソンのパフォーマンスも向上するはずだと主張した」

「もちろん、さらなる開発に取り組んでいるが、現時点ではそれがいつになるのか予測するのは難しい」

では、なぜレッドブルは、フェルスタッペンの希望通り、ローソンがトップチームに在籍している間にセットアップウィンドウを開くことができなかったのかという疑問が浮かぶ。

それは今となっては学術的な問題であり、角田裕毅が抜擢され、レッドブルがこの混乱から抜け出すために必要な経験があると判断された。

マルコは「マックス専用セットアップ」を認めた
ヘルムート・マルコが明確に認識しているのは、適応の問題はレッドブル特有の問題だということだ。

これは、元F1ドライバーで現在は解説者を務めるラルフ・シューマッハが唱えた説に反論するものだ。シューマッハは、F2ドライバーたちはF1マシンに適さないスタイルを学んでいると感じている。

しかし、他のルーキーたちが好調な滑り出しを見せていることから、マルコはそうした主張を退けている。

「アイザック・ハジャーを例に挙げると、彼はレーシングブルズのマシンを運転しているが、フォーメーションラップでのミス(メルボルン)を除けば、非常に素晴らしいデビューを果たしたと言えるだろう」とマルコは語った。

「F2が特定のF1のスタイルやマシンに合わせられているとは思わない」

「マシンはまったく異なる。そして、このマックス専用セットアップについては、すでに議論した」

「それは彼にしか扱えないものであり、他のドライバーにとっては、彼のマシンに対応するのは非常に難しい」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / マックス・フェルスタッペン / 角田裕毅