F1 ピレリ
ピレリのカーレシング責任者を務めるマリオ・イゾラは、F1にタイヤ戦争が復活するのであれば、ピレリは他のタイヤメーカーと競争し合う覚悟があると主張。しかし、タイヤ戦争のよってコストが増加することを懸念していると述べた。

ピレリは、2011年シーズンからF1に単独タイヤサプライヤーとして各チームにF1タイヤを供給していた。F1で2社以上のタイヤメーカーが存在していたのはブリヂストンとミシュランがしのぎを削っていた2006年シーズンが最後となる。

「F1がそのような状況を復活させることを決断するのであれば、これまでも言ってきたが、我々はその新しいチャレンジに立ち向かう覚悟だ」とマリオ・イゾラはコメント。

「それが実現すれば、我々にとっては新たなチャレンジとなる。単独サプライヤーの場合、ある程度ターゲットを絞り込めるからね。全員に同じタイヤを供給するので、デグラデーションの高いタイヤにすることができるし、別のところにターゲットを定めることができる」

「だが、タイヤサプライヤー間で競争がある場合、とにかくパフォーマンスが焦点となる。それは明白だ。チームと同じようにね」

「だが、当然ながら、安全性はターゲットであり、常に安全でなければならない。そこは基本的な優先事項ではあるが、それ以外はとにかくパフォーマンスということになる」

しかし、マリオ・イゾラは、2社のタイヤメーカーがF1に参入するとなれば、結果としてコストが大幅に増えるとし、現在、F1が進めているコスト削減のその流れに逆らうことになると語る。リバティメディアが、F1のオーナーとなって以降、F1チームの課題はほぼコスト削減やコスト制限が占めている。

「F1の方向性は今でも1社による供給だ。素早く変化しているの確かだが、単独サプライヤーであれば、誰もが費用は抑えることができる」

「改めて、彼らの言っている“タイヤ戦争”を引き起こす、もしくは、複数のサプライヤーを参戦させるとなれば、当然、コスト増につながるだろう。過去には追加でテストセッションを行う必要があったし、F1チームが独自にタイヤテストチームを編成していた」

「コストを削減したいのであれば、おそらくそれは正しい方向性でないだろう」

F1は2021年シーズンから18インチの扁平タイヤに切り替えることを発表。ミシュランがタイヤ供給に関心を示している。

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カテゴリー: F1 / ピレリ