ニック・デ・フリース、アルファタウリF1 加入インタビュー
ニック・デ・フリースが、スクーデリア・アルファタウリ加入後、チームのインタビューに答えた。
FIA-F2、フォーミュラEのチャンピオンという輝かしい経歴を持ったニック・デ・フリースは、昨年のF1イタリアGPでのウィリアムズF1での代役出場でその実力をF1パドックに改めて知らしめ、2023年のスクーデリア・アルファタウリのF1シートを手にした。
インタビューでニック・デ・フリースは、モータースポーツを始めたきっかけから、スクーデリア・アルファタウリと契約するまでのキャリアを振り返り、同郷のマックス・フェルスタッペン、そして、新しいチームメイトとなる角田裕毅との関係などについて語った。
モータースポーツを始めたきっかけは?
モータースポーツを始めたのは家族の影響だった。父は以前自動車ディーラーを経営していて、レースも少しかじっていた。自動車はデ・フリース家のDNAに組み込まれていて、祖父がディーラー業を始め、父が継いだ。でお、父は僕のレーシングキャリアにすべての時間と労力を注ぐために事業を売却した。モータースポーツでの成功は僕の夢であると同時に父の夢でもあった。
2023シーズンにスクーデリア・アルファタウリのドライバーとしてF1に参戦する事が決定した瞬間、まず誰に報告した?
契約が決まるまでの過程がとても複雑だったので、明確な瞬間はなかったけど、契約書へサインしたあと最初に話をしたのはピエール(ガスリー)だった! 僕がジムにいるとき、ピエールが祝意を伝えるためにFaceTimeで連絡をくれたけど、あれは本当に嬉しかった。もちろん、契約成立までは家族がずっと立ち会っていたし、話が本格化してからは父にすべて相談していた。
カート時代、イタリアに長く住んでいた理由は?
イタリアにはカートのマニュファクチャラーが数多く存在しているので、カートシーンの大半がイタリアに集中している。だから、国際レベルのカートレースへ出るようになるとイタリアに滞在する時間が自然と長くなった。そこで、イタリアに拠点を置く方がレース間の移動により好都合だろうということで引っ越しを家族で決断した。イタリア語の上達にも役立った。実は、教室でイタリア語以外話してはいけないビジネスレベルのイタリア語講座を5日間受講したので、家族とイタリアへ移る前にはかなり習得できた。僕のイタリア語はまだ流暢ではないけど、スクーデリア・アルファタウリに加わったことが上達の助けになっている。
これまでのレースキャリアのハイライトは?
すでに長い道のりを経験してきたし、いくつもの浮き沈みがあった。その中からハイライトをひとつ挙げるとするならF2でのタイトル獲得だ。F2はそれまでのキャリアの大半を通じて目標にしてきたチャンピオンシップだった。僕はF1到達をずっと夢に描きながら成長してきたけど、その最後のステップがF2だったので、このタイトルを勝ち取ることは重要だった。
すでに2020-2021シーズンのフォーミュラEでワールドチャンピオンを獲得していますが、このタイトルを引っ提げてのF1参戦にプレッシャーはある?
僕はあまり過去を振り返るタイプではない。もちろん、フォーミュラEワールドチャンピオンはF1までの過程の一部だけど、僕は常に未来へ目を向けていきたい。これまでに自分が達成してきたことに感謝の念を持っているけど、同時に僕には新しいチャレンジが待ち受けているし、F1でレースを戦えることをとても楽しみにしている。
2023シーズンのF1カレンダーで最も楽しみにしているサーキットは?
もちろんザントフォールトだ。どのドライバーも母国サーキットでのレースを目標にしているけど、オランダGPにはフェスティバルやパーティのような雰囲気があるので、母国のファンの前でザントフォールトをドライブすれば鳥肌が立つだろうね。ザントフォールトの雰囲気は強烈なので、オランダ人F1ドライバーとして体験するのが待ちきれない。
裕毅のことはすでに良く知っていると思いますが、初めて会ったのはいつ?
記憶が正しければ、僕たちが初めて顔を合わせたのは2020年だった。レッドブル・リンクでレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリがマーケティングイベントを開催していて、同じ週末に僕もレッドブル・リンクでELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦していたけど、モナコGPの直前だったので裕毅と一緒にモナコへ移動することになった。これが裕毅との初対面だった。僕たちは同じフライトに乗り、モナコでも一緒に過ごした。皆さんもご存知のように裕毅はすごく楽しい人柄だし、以来連絡を取り合っている。
幼少期からマックス・フェルスタッペンを知っていると思いますが、マックスとの関係はどのような感じ?
マックスと僕は同時期にカートで育ったし、とても幼い頃からお互いを知っているけど、実際に同じレースを戦ったことは一度もなかった。実は、マックスと僕が同じレースを戦ったのは2022シーズンのモンツァが初めてだった。偶然にもグリッド上で隣同士になったので、信じられない気分だったね。僕たちの関係は良好で、どちらも父親からの熱心なサポートを受けながらヨーロッパのカートレースを勝ち進んできたので、レースシーンにおける成長過程も非常に良く似ているし、お互いをとてもリスペクトしている。もちろんどちらもオランダ出身で話す言語も同じだし、単純に気が合う。年齢は僕が上だけおd、F1パドックの中ではマックスが兄のように感じる。言うまでもなく、彼はすでに数多くの実績と経験を重ねているからね。
レース以外の趣味は?
自分の人生はこれまでレース一色だったけど、ロックダウン期間中にピアノを習い始めた。音楽の素養は何もなかったけど、楽器を学び、ロックダウン期間を活用してレースとは違うものにトライできたのは楽しかった。ロックダウン期間が終わった今はスポーツなどの屋外でのアクティビティを楽しむ機会が増えたし、可能なときは家族と多くの時間を過ごしている。
他に興味があるスポーツは?
オランダのスピードスケート選手たちを非常に尊敬している。スピードスケートはオランダが冬季オリンピックで最も大きな成功を収めている競技で、代表選手たちは僕の自宅から10kmほどの場所でトレーニングをしている。僕はオランダ北部の出身なので、スピードスケートは地元に深く根付いている。僕の地元は特に人気が高く、幼い頃から身近だったので、僕も小さな頃はスピードスケートをしていた。選手たちのスポーツに対する姿勢を尊敬しているし、彼らが注いでいる時間や仕事への情熱に大きな感銘を受けている。また、サッカーも大好きだ。
応援しているサッカークラブは?
地元チームのSCヘーレンフェーンを応援している。実は、僕のヘルメットデザインもこのクラブと関係している。ブルー&ホワイトにハートを組み合わせたデザインは地元フリースラント州の州章で、このクラブのユニフォームに組み込まれている。それを自分のヘルメットに長らく取り入れている。
スポーツの話題のついでに、来たるシーズンに向けてはどんな準備をしてる?
昨シーズン一度だけF1マシンでレースに出場し、精神的にも肉体的にもいかにタフものなのかがよく分かったので冬の期間はできる限りベストな体型を作り上げることに集中した。新しいパフォーマンスコーチのピュリュと共に、ドバイにてトレーニングキャンプに参加し2023シーズンに向けた準備をした。一人前のアスリートとしてのきちんとした生活とトレーニング、そして全ての時間と労力を今年の準備に費やすことがすごく楽しいね。
カテゴリー: F1 / ニック・デ・フリース / スクーデリア・アルファタウリ
FIA-F2、フォーミュラEのチャンピオンという輝かしい経歴を持ったニック・デ・フリースは、昨年のF1イタリアGPでのウィリアムズF1での代役出場でその実力をF1パドックに改めて知らしめ、2023年のスクーデリア・アルファタウリのF1シートを手にした。
インタビューでニック・デ・フリースは、モータースポーツを始めたきっかけから、スクーデリア・アルファタウリと契約するまでのキャリアを振り返り、同郷のマックス・フェルスタッペン、そして、新しいチームメイトとなる角田裕毅との関係などについて語った。
モータースポーツを始めたきっかけは?
モータースポーツを始めたのは家族の影響だった。父は以前自動車ディーラーを経営していて、レースも少しかじっていた。自動車はデ・フリース家のDNAに組み込まれていて、祖父がディーラー業を始め、父が継いだ。でお、父は僕のレーシングキャリアにすべての時間と労力を注ぐために事業を売却した。モータースポーツでの成功は僕の夢であると同時に父の夢でもあった。
2023シーズンにスクーデリア・アルファタウリのドライバーとしてF1に参戦する事が決定した瞬間、まず誰に報告した?
契約が決まるまでの過程がとても複雑だったので、明確な瞬間はなかったけど、契約書へサインしたあと最初に話をしたのはピエール(ガスリー)だった! 僕がジムにいるとき、ピエールが祝意を伝えるためにFaceTimeで連絡をくれたけど、あれは本当に嬉しかった。もちろん、契約成立までは家族がずっと立ち会っていたし、話が本格化してからは父にすべて相談していた。
カート時代、イタリアに長く住んでいた理由は?
イタリアにはカートのマニュファクチャラーが数多く存在しているので、カートシーンの大半がイタリアに集中している。だから、国際レベルのカートレースへ出るようになるとイタリアに滞在する時間が自然と長くなった。そこで、イタリアに拠点を置く方がレース間の移動により好都合だろうということで引っ越しを家族で決断した。イタリア語の上達にも役立った。実は、教室でイタリア語以外話してはいけないビジネスレベルのイタリア語講座を5日間受講したので、家族とイタリアへ移る前にはかなり習得できた。僕のイタリア語はまだ流暢ではないけど、スクーデリア・アルファタウリに加わったことが上達の助けになっている。
これまでのレースキャリアのハイライトは?
すでに長い道のりを経験してきたし、いくつもの浮き沈みがあった。その中からハイライトをひとつ挙げるとするならF2でのタイトル獲得だ。F2はそれまでのキャリアの大半を通じて目標にしてきたチャンピオンシップだった。僕はF1到達をずっと夢に描きながら成長してきたけど、その最後のステップがF2だったので、このタイトルを勝ち取ることは重要だった。
すでに2020-2021シーズンのフォーミュラEでワールドチャンピオンを獲得していますが、このタイトルを引っ提げてのF1参戦にプレッシャーはある?
僕はあまり過去を振り返るタイプではない。もちろん、フォーミュラEワールドチャンピオンはF1までの過程の一部だけど、僕は常に未来へ目を向けていきたい。これまでに自分が達成してきたことに感謝の念を持っているけど、同時に僕には新しいチャレンジが待ち受けているし、F1でレースを戦えることをとても楽しみにしている。
2023シーズンのF1カレンダーで最も楽しみにしているサーキットは?
もちろんザントフォールトだ。どのドライバーも母国サーキットでのレースを目標にしているけど、オランダGPにはフェスティバルやパーティのような雰囲気があるので、母国のファンの前でザントフォールトをドライブすれば鳥肌が立つだろうね。ザントフォールトの雰囲気は強烈なので、オランダ人F1ドライバーとして体験するのが待ちきれない。
裕毅のことはすでに良く知っていると思いますが、初めて会ったのはいつ?
記憶が正しければ、僕たちが初めて顔を合わせたのは2020年だった。レッドブル・リンクでレッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリがマーケティングイベントを開催していて、同じ週末に僕もレッドブル・リンクでELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)に参戦していたけど、モナコGPの直前だったので裕毅と一緒にモナコへ移動することになった。これが裕毅との初対面だった。僕たちは同じフライトに乗り、モナコでも一緒に過ごした。皆さんもご存知のように裕毅はすごく楽しい人柄だし、以来連絡を取り合っている。
幼少期からマックス・フェルスタッペンを知っていると思いますが、マックスとの関係はどのような感じ?
マックスと僕は同時期にカートで育ったし、とても幼い頃からお互いを知っているけど、実際に同じレースを戦ったことは一度もなかった。実は、マックスと僕が同じレースを戦ったのは2022シーズンのモンツァが初めてだった。偶然にもグリッド上で隣同士になったので、信じられない気分だったね。僕たちの関係は良好で、どちらも父親からの熱心なサポートを受けながらヨーロッパのカートレースを勝ち進んできたので、レースシーンにおける成長過程も非常に良く似ているし、お互いをとてもリスペクトしている。もちろんどちらもオランダ出身で話す言語も同じだし、単純に気が合う。年齢は僕が上だけおd、F1パドックの中ではマックスが兄のように感じる。言うまでもなく、彼はすでに数多くの実績と経験を重ねているからね。
レース以外の趣味は?
自分の人生はこれまでレース一色だったけど、ロックダウン期間中にピアノを習い始めた。音楽の素養は何もなかったけど、楽器を学び、ロックダウン期間を活用してレースとは違うものにトライできたのは楽しかった。ロックダウン期間が終わった今はスポーツなどの屋外でのアクティビティを楽しむ機会が増えたし、可能なときは家族と多くの時間を過ごしている。
他に興味があるスポーツは?
オランダのスピードスケート選手たちを非常に尊敬している。スピードスケートはオランダが冬季オリンピックで最も大きな成功を収めている競技で、代表選手たちは僕の自宅から10kmほどの場所でトレーニングをしている。僕はオランダ北部の出身なので、スピードスケートは地元に深く根付いている。僕の地元は特に人気が高く、幼い頃から身近だったので、僕も小さな頃はスピードスケートをしていた。選手たちのスポーツに対する姿勢を尊敬しているし、彼らが注いでいる時間や仕事への情熱に大きな感銘を受けている。また、サッカーも大好きだ。
応援しているサッカークラブは?
地元チームのSCヘーレンフェーンを応援している。実は、僕のヘルメットデザインもこのクラブと関係している。ブルー&ホワイトにハートを組み合わせたデザインは地元フリースラント州の州章で、このクラブのユニフォームに組み込まれている。それを自分のヘルメットに長らく取り入れている。
スポーツの話題のついでに、来たるシーズンに向けてはどんな準備をしてる?
昨シーズン一度だけF1マシンでレースに出場し、精神的にも肉体的にもいかにタフものなのかがよく分かったので冬の期間はできる限りベストな体型を作り上げることに集中した。新しいパフォーマンスコーチのピュリュと共に、ドバイにてトレーニングキャンプに参加し2023シーズンに向けた準備をした。一人前のアスリートとしてのきちんとした生活とトレーニング、そして全ての時間と労力を今年の準備に費やすことがすごく楽しいね。
カテゴリー: F1 / ニック・デ・フリース / スクーデリア・アルファタウリ