2011年 F1カナダGP 無料配信:2時間の赤旗中断、バトンが大挽回勝利
F1は、過去の名勝負を配信する『F1 Rewind』で雨で2時間の赤旗中断のレースをジェンソン・バトンが制した2011年のF1カナダGPの無料配信が6月13日(土)に開始される。

新型コロナウイルスの世界的な大流行によって2020年のF1世界選手権のスタートが延期されるなか、F1は『F1 Rewind』と題して過去の名勝負を無料配信。今週末は2011年の第7戦 カナダGPをピックアップ。配信中はSNSであたかも現在レースが行われているかのような投稿が行われる。

2011年 F1カナダGP 無料配信
6月13日(土)14時UTC(日本時間23時)開始

日曜日のモントリオールは雨。2011年シーズン初のウェットコンディションでのレースとなり、セーフティカー先導でのスタートとなった。

4周目にセーフティカーが引っ込みレースは再スタートとなったが、8周目にマクラーレンのルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンが接触して再びセーフティカーが導入。13周目にレース再開し、インターミディエイトに交換して12番手を走行していたバトンはセーフティカーラン中のスピード違反をとられドライブスルーペナルティを科せられる。

その後、中盤に雨が強くなったことで再びセーフティカーが導入され、25周目に赤旗中断となった。ウェットタイヤのままステイアウトした小林可夢偉(ザウバー)は、25周を消化した時点で2番手につけている。

その後、2時間の中断を経てセーフティカー先導で再開。だが、その後もセーフティカーやクラッシュが続出する荒れたレース展開となった。

37周目、フェルナンド・アロンソがジェンソン・バトンと接触してウォールにクラッシュして、再びセーフティカーが登場。バトンは最下位でコースに復帰する。だが、変わりやすいコンディションはバトンの十八番。57周目に完璧なタイミングでスリックタイヤに交換したバトンはベッテルに次ぐ2番手まで浮上していた。

そして、ファイナルラップ。トップを走行していたセバスチャン・ベッテルがターン6でスピン。その隙をついたジェンソン・バトンがトップでチェッカーを受けてシーズン初勝利。バトンは実に6回のピットストップを実施。スタートから4時間39分537秒が経過していた。2位にはセバスチャン・ベッテル、3位にはマーク・ウェバーとレッドブル勢が続いた。

小林可夢偉は徐々に順位を落とし、最後はフィニッシュライン直前でフェリペ・マッサ(フェラーリ)に抜かれ7位でフィニッシュした。

2011年 F1カナダGPは、6月6日(土)14時UTC(日本時間23時)からF1公式サイト、YotTube、Facebookで無料配信される。

・F1公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/Formula1/

・F1公式Facebook
https://www.facebook.com/Formula1/

・F1公式サイト
https://www.formula1.com

2011年 F1カナダGP ドライバーコメント
優勝 ジェンソン・バトン (マクラーレン)
「僕のキャリアでも最高の勝利だった。なので、今日は僕にとって特別な日だね。最後尾から1位までレースに勝利のために戦い、トラック上で前のマシンをオーバーテイクした。ライバルたちを次々とオーバーテイクしてグランプリに優勝するのはさらに気持ちがいいね。変わりやすいコンディションでのレースはいつだってトリッキーだ。でも、事前にグリップする場所がわかっているより、トラック上でグリップを探す方が好きだね。素晴らしい勝利だよ。これ以上のものはないよ。勝利が手に入りそうだったのに、特に土壇場で失望したモンテカルロのあとだしね。最終ラップでセバスチャン(ベッテル)がミスをしたので、今日は少し運がよかったけど、僕たちはその幸運に値すると思うよ! ルイスとの事故に関しては、背後にぼやけたロケット・レッド以外は見えなかった。でも、それは僕のリアウイングだったと思う。もちろん、ルイスのクルマも同じ色だけどね。僕はレーシングラインである左に動いて、そのあと衝撃を感じた。僕の二人ともゲームオーバーかと心配したよ。ルイスは僕が意図的ではなかたっとわかっているし、僕も彼が意図的にやったわけではないとわかっている。レースのリスタート前に彼と話をしたし、問題はないよ。レースエンジニアのデイブ(ロブソン)に心から感謝したい。これまで一緒に勝ったことがなかったので、この勝利は僕だけでなく、彼にとっても非常に特別な結果だ。今はこの瞬間を味わっていたいね。長くかかってしまったので余計に嬉しい。今は微笑をとめることができないよ!」

2位 セバスチャン・ベッテル (レッドブル)
「もちろん、がっかりしているよ。スタートからフィニッシュまでとても難しいレースだった。最後の1周というか、最後の1周の一部をのぞけば、ずっとレースをリードしていた。最後のセイフティーカー導入の後もレースをリードしていたけれど、多分、保守的になりすぎたんだ。後続車との距離をキープしようとしていたが、もっと距離を離しておくべきだった。その後、ジェンソンが出てくるのが見えてプッシュした。最後までもつと思ったんだけど、だめだったね。ミスを犯してしまったからね。僕のせいだ。リアが少しロックしたので、ストレート気味にラインを開くしかなかったんだけど、ラインはひとつしかなくて濡れた場所を走ることになった。それで、簡単に抜かれてしまったんだ。でも、今日は良かったと思う。ミスを犯しやすいコンディションだったので、リタイヤした選手も多かった。そんな中でポイントが獲得できたんだからね。そうは言っても、優勝を目前にして奪われてしまったのだから、うれしくはないよ。でも、総合的には今日は僕たちにとっては良いレースだったと思う」

3位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「いろいろあったレースだったね!休憩の後も何台か抜かなければならなかった。レーシングラインが乾いてくるまではそれほど大変じゃなかったが、乾いてきてからはラインを外れると滑りやすかった。他のドライバーのイン側に入るにしても狙える幅が狭かったので、抜くのがとても難しかった。相手がミハエル(シューマッハ)やニック(ハイドフェルド)のような経験豊富なドライバーだともっと難しい。彼らも自分が何をしているか分かっているからね。僕は、スリックタイヤに交換して賭けてみようと思った。みんながすぐに真似しなかったのも良かったよ。2周余裕があったから、表彰台が狙えるポジションを取り戻すことができた。その後はミハエルとのいい戦いがあった。シケインのブレーキングでは、ふたりとも同じラインを狙っていたからね。でも、その後から来たジェンソンは圧倒的に速かった。今日はチームに大量得点をもたらすことができたので、いい結果だった。それには満足しているよ」

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カテゴリー: F1 / F1動画