MotoGP イギリスGP ヤマハ
MotoGP 第12戦 イギリスGPの初日、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスがフリープラクティスを好調にスタートし、総合3番手で終えた。チームメイトのバレンティーノ・ロッシも着実にペースを上げて8番手につけた。

ビニャーレスは、第1セッションの序盤からトップに立って2番手以下に1秒以上の差をつける。その後、全体のペースが上がってくるとすぐに反応してペースアップを図ると、2分02秒165、さらに2分02秒073と連続でタイムを更新してトップでセッションを終了した。

午後からの第2セッションでも開始早々から順調な走りを見せ、最初のアタックでトップに浮上した。その後は3番手に後退するも2分02秒台をキープし、セッション終盤で再度アタックを行い2分01秒446へと更新。最後までトップ浮上を狙っていたが一歩およばず、トップから0.016秒差の総合3番手で初日を終了した。

ロッシの第1セッションは、少しずつペースを上げていく作戦をとり4番手で残り15分を迎えると、終盤になって全体のペースが上がってきた頃、ロッシもソフトコンパウンドのタイヤに履き替えてアタック。これでトップのビニャーレスに0.189秒差と迫り2番手に浮上してセッションを終了した。

フリープラクティス2も同様の作戦で臨み、終盤に入ってからペースアップ。リアにミディアムタイヤを履いて2分02秒台前半を連発し、ついには2分02秒152でトップに浮上。そして残り5分までこのポジションをキープしたが、トップ10入りを目指す多くのライダーがソフトタイヤに履き替えるなか、ロッシもソフトをチョイスして最後のアタックを試みた。しかしタイムを更新することができず、トップから0.767秒差の8番手でセッションを終了し、総合順位も8番手となった。

Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコとハフィス・シャーリンは、ウイーク初日のふたつのセッションで多くの確認を行い着実にペースを上げていった。そして第2セッションの終盤でザルコが、第1セッションのベストタイムを1.281秒短縮して7番手に浮上。一方のシャーリンも、YZR-M1で初めて走るシルバーストンで大幅な前進を見せて18番手につけた。強風に苦しみながらも難しい状況を克服し、コースの特徴をつかむと第1セッションのタイムを2.155秒も更新。明日の午前中に行われるフリープラクティス第3セッションで、もう一歩前進を目指す。

Movistar Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合3番手/2分01秒446)
「シルバーストンのすべてのコーナーが大好きなので、それが私を後押ししてくれたのだと思います。コースとマシンとの相性も抜群。今日はデータ上でも、前の何戦かと比べてよくなっていることがわかります。これはとても大きな成果です。ここまで非常に順調でフィーリングも十分なので、勝利を目指して挑むつもりでいます。ライン取り、ライディングスタイル、電子制御システムについてはまだ改善の余地があると思っているので、これらが明日以降の課題になるでしょう」

バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合8番手/2分02秒152)
「このコースはM1とヤマハに合っているようです。マシンが順調に走ってくれていて、マーベリックも私もハイペースを維持することができました。タイヤについてはソフトとミディアムを前後に試しました。タイヤチョイスのためには状況をしっかり把握することが求められるため、いつも多くの作業が必要なのですが、現時点ではどうやら、去年までと大きな違いはなさそうです。アスファルトが新しくなり、グリップが少し良くなっています。以前はいろいろなタイプのアスファルトがあって戸惑ったのですが、今年は一種類だけになっているのでその心配はなさそうです。ただしバンプが残ってしまっているのは問題です。しかもかなりたくさんあるので、難しい状況です」

マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
「予定通りにウイークをスタートすることができました。ふたりとも第1セッションからトップに上がってきたのです。先週のミサノテストを終えたときと同じセッティングで臨んだので、今日の好調はその成果のひとつだと思っています。YZR-M1がこのコースに合っていることはわかっていましたが、新しいアスファルトについては不安も残っていました。とくに今日は気温が低かったですし、路面のバンプが気になっていたのですが、ともに非常に気持ちよく乗れていたようで安心できました。タイヤについては様々なタイプを試しましたが、決勝でどのコンビネーションを採用するかはまだ決めていません。明日また調整し、天候変化も考慮しながら対応していきたいと思っています」

Monster Yamaha Tech3
ヨハン・ザルコ (フリー走行総合7番手/2分01秒962)
「今日はドライコンディションに恵まれラッキーでした。おかげで1日を通して予定通りに作業を進めることができました。午後には大幅に前進が見られ、とくに最後の3ラップはフィーリングがすばらしく、マシンがそれにしっかり応えてくれたことにも満足しています。7番手に入ったので、明日もしも雨が降ったとしてもQ2に進むことができます。コース自体は難しい状況で、風と路面のバンプでマシンが大きく振られてしまいました。でもそれが私たちに課題を与えてくれて、より一層、良い仕事ができたと思っています。いろいろな解決法を探るなかで、今後につながる成果が得られるものと確信しています」

ハフィス・シャーリン (フリー走行総合18番手/2分03秒293)
「全体の感触はとても良かったのですが、フロントのフィーリングがもう少し必要だと思いました。バルセロナはもう遠い昔のことですが、あのときに感じたブレーキングの好感触を探し求めているのです。いつもハードワークを続け、ステップバイステップで前進できていると思っていますが、このコースはバンプが多いので、フロントが跳ねてしまうとコーナリングが難しくなります。この問題を解決しようと頑張っているところです。GPマシンで初めて走るコースなので、あらゆる面で理解を深めなければなりません。今日の成果を明日につなげられるよう期待しています」

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カテゴリー: F1 / MotoGP