ホルヘ・マルティン MotoGP王座獲得のレース終盤は「涙で走れなかった」
MotoGPのチャンピオンを獲得したホルヘ・マルティンは、バルセロナグランプリのファイナルラップでは「バイクを走らせることができなかった」と語り、ヘルメットの下で泣いていたという。

プラマック・レーシングのライダーであるマルティンは、最終戦で3位を獲得し、安全なレースで初のMotoGPタイトルを獲得した。優勝したドゥカティのファクトリーライダーであるフランチェスコ・バニャイアに10ポイント差をつけての戴冠となった。

ホルヘ・マルティンは20回のグランプリ中3回しか優勝できなかったが、対するバニャイアは11回も優勝していた。しかし、マルティンがタイトルを獲得できたのは、シーズン後半の安定感とミスが少なかったからだ。

マルティンは以前、最終週末には不安を感じると認めていた。バニャイアも、バルセロナでの週末に栄光を争った際には、マルティンが緊張していると感じたことを認めている。

そして、マルティンは、世界選手権優勝の夢が現実のものに近づくにつれ、レースの最後の瞬間には感情をコントロールするのが難しかったと語っている。

「信じられないような気分だ。何と言ったらいいのかわからない。本当に衝撃的だ」とマルティンはチャンピオンシップを祝った後、パルクフェルメに戻ってから語った。

「これは僕の家族や友人、僕を支えてくれた人たちのためだ」

「最後の数周は、もうバイクを走らせることすらできず、少し泣いてしまった。本当に感情的なレースだった。そして、もちろん、みんなのおかげだ。みんなのために、みんなに捧げるよ」

「長い道のりだった。何度もクラッシュして大きな怪我もした。そしてようやくここに戻ってくることができた。だから、すべての人たちに感謝したい。ファンにも感謝したい。バレンシア、スペイン人ライダーにもね」

「これからも改善を続け、この瞬間を楽しみたい。これが最も重要なことだ。プレッシャーを捨てて、この瞬間を楽しもう」

スペインでの週末を通して、バニャイアは無敵の走りを見せた。金曜日のプラクティスでペースを刻み、土曜日にポールポジションを獲得し、そのままスプリントレースでも優勝した。
グレシーニGP23に乗る2025年のチームメイト、マルク・マルケスからのプレッシャーは受けたものの、日曜日のグランプリで再び優勝を果たした。

しかし、マルティンを打ち負かすには十分ではなかった。マルティンはトップ9以内でフィニッシュすればチャンピオンに輝くことができた。

バニャイアは、元Moto3チームメイトのマルティンがチャンピオンに輝いたことを祝福し、「彼が成し遂げたことは当然の報いだ。今日は彼のためのものだ」と語った。

「チームに感謝したい。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。それ以外はまた別の話だが、ホルヘにおめでとうと言いたい」と2022年と2023年のチャンピオンは語った。

バニャイアは2025年に再びタイトル獲得を狙うためドゥカティに残るが、マルティンはボルゴ・パニガーレのブランドを離れ、2年間のファクトリー契約でアプリリアに加わる。

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カテゴリー: F1 / MotoGP