MotoGP カタルニアGP
MotoGP カタルニアGPの予選は、前日に続き最高気温が28℃を記録、強い日差しのため、路面温度は48℃まで上昇した。

タイヤにとっては厳しいコンディションとなったが、総合首位でホームグランプリを迎えたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2番手タイムをマークし、2戦ぶり今季3度目のフロントローを獲得した。

前戦イタリアGPに続き、暑さの中でタイヤと路面のマッチングに選手たちは苦戦。前後ソフトを選択する選手が多い中で、マルク・マルケスはフロントにハードを選択して1回目のアタックを行い、2回目のアタックはフロントにミディアムを装着して首位に浮上した。これで今季2度目のポールポジション(PP)に王手をかけたが、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)にわずか0.066秒の先行を許し2番手だった。

今大会、マルク・マルケスは金曜日のフリー走行で転倒、土曜日のフリー走行でも転倒を喫し、フリー走行の総合では12番手だった。そのため今季初めてQ1からの予選となったが、Q1でトップタイムをマークすると、Q2でもドゥカティ勢を相手にし烈なPP争いを繰り広げて観客席を沸かせた。PPこそ獲得できなかったが、地元ファンの大きな声援の中、決勝では今季4勝目に挑む。

初日6番手のカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、午前中のFP3で5番手につけてダイレクトでQ2進出を果たした。そして迎えたQ2では、マルケス同様、フロントにミディアム、リアにソフトを選択してアタックしたが、痛恨の転倒を喫し10番手。4列目から追い上げのレースに挑むことになった。

初日9番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、2日目のフリー走行でも9番手をキープしてQ2進出を果たす。迎えたQ2では、マルケス、クラッチローと同じタイヤ選択でアタックするが、思うようにタイムを短縮できず11番手。決勝では追い上げのレースに挑む。

フリー総合16番手からQ1で2番手に浮上し、初めてQ2進出を果たした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、今季ベストグリッドから決勝に挑む。中上はQ1で2本の新品タイヤを使いQ2進出を果たした。そのためQ2では新品タイヤが1セットしか使えず、最下位の12番手だったが、初めてQ2進出を果たし、高いモチベーションで決勝に挑む。

初日2度の転倒を喫し、土曜日のFP3でも転倒を喫したフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、苦戦の中で着実にタイムを短縮するが18番手グリッド。チームメートのトーマス・ルティは24番手となり、決勝では、共に追い上げのレースに挑む。

マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「素晴らしい予選セッションでした。ここでフロントローを獲得するのはとても重要なことです。なぜならホルヘ(ロレンソ)もドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ)もここではとても速いからです。彼らとの差はまだ縮められると思います。それだけにフロントローを獲得できてうれしいです。今日は少し複雑な日でした。午前中のフリー走行でプッシュしているときに転倒してしまい、Q1からの予選になりました。いずれにしても、とても速く走れることが分かったので自信はあります。また、FP4では最後のダウンヒルコーナーで転倒しそうになりましたが、なんとか持ちこたえました。バンプに接触したことでフロントが流れ始めました。『Q1とQ2で2台のマシンが必要になる。お願いだから転倒しないで』とメカニックに言われていたので、膝と肘、そして体全体を使ってなんとかセーブしようとがんばりました。恐らく自分のキャリアの中で最高のセーブの一つだったと思います。ファンにとっても絶対におもしろかったと思います。明日はこれを繰り返さないようにがんばります」

カル・クラッチロー(MotoGP 10番手)
「今日は厳しい予選でした。そして残念な結果でした。しかし、LCR Honda CASTROLはいい仕事をしてくれました。自分のペースも悪くはなかったし、決勝に向けて自信はあります。ただ予選で転倒してしまったことがとても残念でした。でも、今日はポジティブな部分だけを考えるようにしたいです。明日はいい結果が出せると思っていますが、そのためには、いいスタートを切ってリードするライダーたちと一緒に逃げきれるように集中しなければなりません」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 11番手)
「今日は残念ながら速いラップタイムを刻むことができませんでした。特にコーナリングしているときは、あまり自信がありませんでした。思ったようにプッシュできません。そのため後方グリッドからのスタートとなりました。本当に残念です。明日の決勝は、戦略を変えなければなりません。とにかく集中力を維持して、正しいタイヤ選択をして、いいスタートを切りたいです」

中上貴晶(MotoGP 12番手)
「今日はフリー走行が終わったときにQ2にいける自信がありました。しかし、マルク(マルケス)がQ1から走ることになり、これで枠がひとつなくなり、残りひとつを巡る厳しい戦いでした。Q1ではマルクに続いて2番手でした。手強いライバルが大勢いる中で、やっとQ2にいけました。とてもうれしいです。明日のグリッドは、すぐ近くにカル(クラッチロー)とダニ(ペドロサ)がいるので、自分にとってはすごくいいチャンスだと思います。明日はさらに暑くなりそうで、タイヤに厳しいレースになるのは間違いありません。しっかりタイヤのパフォーマンスをキープし、自分の持てる力を100%発揮してベストリザルトを残したいです」

フランコ・モルビデリ(MotoGP 18番手)
「今日は昨日よりかなりいい一日になりました。マシンの感触はよくなりましたが、グリップの問題は依然として解消していません。いくつかのアイディアがあるので、ウォームップに向けてこの問題を解決できるようにがんばります」

トーマス・ルティ(MotoGP 24番手)
「今日はもっと前進できると思っていたのですが、そうはなりませんでした。また予選では、路面温度が上がり苦戦しました。でも明日のレースに向けていい経験ができました。FP3ではレースのセットアップに集中しました。ハードタイヤオプションを試したのですが、ペースもよく、いい感触がありました」

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カテゴリー: F1 / MotoGP