MotoGP:ホンダ 2021年 第14戦 サンマリノGP 初日レポート
アラゴンGPからの連戦となった第14戦サンマリノGPのフリー走行は、午前中は青空が広がったが、次第に雲の多い天候となり、FP1はドライからウエットへ。FP2はウエットコンディションとなった。そのため、FP1の順位で初日の総合順位が決まった。

この日は、トップタイムをマークしたマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)から1秒差に16台という相変わらずの接戦となり、Honda勢はポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が1分33秒019で6番手。テストライダーで今季4戦目の出場となるステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)が8番手、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が9番手と3選手がトップ10で初日を終えた。

Honda勢トップのポル・エスパルガロは、前戦アラゴンGPでは、新しいシャシーを投入したが思うような結果を残せなかった。2連戦となった今大会はドライコンディションで走れた時間は短いものだったが、フロントにソフト、リアにミディアムを装着し、着実にタイムを短縮。1分33秒台で連続ラップを刻むなど、まずまずのスタートとなった。

テストライダーのステファン・ブラドルは、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで事前テストを行っており、走り出しから好調でレギュラーライダー組に混じってトップ10入りをする好走。前後ミディアムで1分33秒台で連続ラップを刻んだ。

2戦連続今季3回目の表彰台を目指すマルク・マルケスは、フロントにソフト、リアにミディアムを装着、1分33秒台で連続ラップをこなした。FP2のウエットコンディションでは前後にソフトレインを入れてトップのヨハン・ザルコ(ドゥカティ)から0.824秒差の5番手。1分42秒台で連続ラップを刻み、ドライ、ウエットともに着実にセットアップを進めた。

13番手につけた中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、FP1ではフロントにソフト、リアにミディアムを入れて1分34秒台。ウエットコンディションでは、前後ソフトレインを入れて走行したが、思うようにペースを上げられず、ウエットで課題を残した。

チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、FP1では18番手だったが、ウエットコンディションとなったFP2では10番手へとポジションを上げた。ウエットコンディションでは連続ラップも1分44秒台から43秒台へと着実にペースを上げることができた。今大会も接戦になっていることから課題はドライコンディションで新品タイヤのパフォーマンスをどれだけ引き出せるかにかかっている。

ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「今日はいい日でした。ドライのペースには満足しています。ウエットになった午後のFP2も、セッションを通してフィーリングがよくて、さらに理解を深めることができました。ドライではフィーリングもよく、速さもあり、いいスタートになりました。今週末の天気は少し予測不可能なので、両方のコンディションで走ることができてよかったです。すでに日曜日へ向けてイメージができはじめているのでとてもポジティブです」

ステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)
「初日の結果には満足しています。トップ10に入ることができてとてもうれしいです。午後のFP2はウエットになり、トラックのすべてを理解するのは簡単ではなかったので、もしまたウエットになったらもう少し理解を深めることが必要です。レースウイークのスタートとしては全体的に満足しています。明日のFP3は、もしドライになったら、みんな速いタイムを出すためにプッシュするので、とても重要なセッションになります。まだテストしなければならないことがあります。雨のために予定が少し遅れましたが、明日、行う予定です。引き続き週末を楽しみ、全力を尽くしたいです」

マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
ウエットとドライのフィーリングは今のところ悪くありません。アラゴンのときと違い、今年のほぼ「標準の」レベルに戻っていると思います。ドライではいくつかのコーナーで限界を感じることがありましたが、もう少し速くなれるようにセットアップに取り組む時間はあります。それ以外でも明日は前進できるように考えたいです。ウエットでは、このサーキットでいつも速さがありますが、今回は何かが足りません。Hondaのライダーは全員少し苦戦しているようなので、原因を調べる必要があります。明日まだトライしなければならないことがあるので、どのような天気になるか様子を見て取り組みたいです

中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「今日は厳しい一日となりました。特に午後のFP2はウエットコンディションになり、最初から自信が持てず、特にフロントのフィーリングがよくありませんでした。セッション中、チームはこのフィーリングを改善しようと試みましたが、残念ながら解決策を見出すことができず、前進することができませんでした。FP1のドライコンディションではよかったのですが、フィーリングや旋回性、自分のライディングなど、まだまだ改善の余地があります。Q2に進むためには、FP3でトップ10に入る必要があるので、マシンを改善してQ2に進めるように準備を進めます」

アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「FP1はドライでしたが少し複雑で思ったような走りができませんでした。残念ながら午後のFP2はウエットのセッションになり、セットアップを進めるチャンスがありませんでした。でも方向性についてはクリアになっています。FP2のウエットを楽にこなすことができたので全体的にはよかったです。明日がどうなるか様子を見たいと思いますが、両方のセッションで自信はあります。特にドライで前進できることを願っています」

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カテゴリー: F1 / MotoGP