MotoGP:ヤマハ 2021年 第10戦 スティリアGP 予選レポート
前日とは打って変わり好天に恵まれたシュピールベルク・サーキット。Monster Energy Yamaha MotoGPのファビオ・クアルタラロはポールポジションを目指してQ2に臨んだが、ファステストタイムがコースリミット越えによりキャンセルされて3番手。チームメイトのビニャーレスも序盤で一時トップに立つなど速さを見せたが、終盤で順位を下げて9番手となった。
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとカル・クラッチローは、予選でそれぞれ17番手と23番手を獲得した。
クアルタラロが3番手フロントロー、ビニャーレスは9番手3列目
クアルタラロはやや遅れてQ2をスタートすると、すぐさま1分23秒259の好タイムでトップに立ち、2番手以下に0.643秒差をつける好調ぶり。さらに1分23秒075に更新してから残り約7分でピットに戻ってきた。
前後タイヤを新品に交換し、再びコースに戻るまでの間に2番手に後退したクアルタラロ。トップ奪還を目指してペースを上げ、ラップレコード更新となる1分22秒958を記録した。しかしこの記録は第9コーナーでのコースリミット越えによりキャンセルとなり、全8ラップ中3ラップ目の1分23秒075により3番手が決定。トップとの差は0.081秒だった。フロントロー獲得はここまでの10戦中9度目となる。
一方のビニャーレスもクアルタラロと同様の作戦。多くのライダーが出走するのを待ってからM1に飛び乗り、クリアスペースで一気にペースを上げた。そして1分23秒902でトップに浮上。しかしすぐさまクアルタラロに逆転され、次のトライでさらに短縮したものの順位では5番手に後退した。
このあと残り8分強でピットに戻り、残り約5分でコースに復帰。トップとの0.604秒差を縮めようと懸命にトライしたが、タイムを短縮できないままセッションを終了した。この結果、1分23秒508のベストタイムでトップから0.514秒差の9番手。決勝はグリッド3列目からスタートすることとなった。
PETRONAS Yamaha SRTのロッシとクラッチローは、それぞれ17番手と23番手
ロッシはFP3序盤で前日までのタイムを更新し、その後も順調にペースを上げて1分24秒381で19番手。午後からの FP4でもラップを重ね、Q1ではさらに1分24秒097まで更新して7番手を獲得した。この結果、決勝グリッドは17番手となっている。
一方のクラッチローもFP3の開始早々にラップタイムを短縮。さらに自己ベスト更新を目指して周回を重ね、1分24秒644で23番手となった。FP4ではコンスタントに好タイムを維持しながらデータを収集。このあとPETRONAS Yamaha SRTでの初めてのQ1に出場し、1分24秒513まで短縮した。この結果、Q1で13番手となり、決勝は23番グリッドからスタートすることとなった。
Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ (予選3番手/1分23秒075)
「フロントローを獲得できたことが重要ですが、あのベストラップがキャンセルされたことはとても残念です。あのときはバグナイア選手がトップでしたが、私は限界まで攻めて途中まで非常に順調でした。第4コーナーでは激しく振られて危うく転倒しそうになりましたが、"最後までプッシュ!"と自分に言い聞かせて走り切りました。そこでリミットを越えてしまったのです。このラップに関しては、自分の感触では0.3~0.4秒、遅いと思っていましたが、1分22秒9を見てとても驚きました。グリーンに出た分、縁石で留まった場合よりも時間をロスしていることになります。結局、記録はキャンセルされましたが、ダッシュボードで1分22秒9を見たときは良い気分でした。明日のことは何も予想できません。ドライなら、当然、表彰台を狙っていきます。もし雨が降れば、新しい冒険が待っているでしょう。マシンのフィーリングは上々です。太陽が出てくれることを祈っています」
マーベリック・ビニャーレス (予選9番手/1分23秒508)
「午前中のセッションでフィーリングが良かったので、予選ももっと上の順位を期待していました。決勝リズムでの1分23秒7は非常に速く、このときは、とてもうれしかったのですが、もしもポールでないとすればフロントローと考えていただけに悔しい結果になりました。実現の可能性が十分にあったのですが、結果はそうはなりませんでした。このことをしっかり受け止めて、明日は好スタートからのプッシュします。しかしながら、1ラップ目以上に、その後のオーバーテイクは難しいものになるでしょう。マシンは非常にハイレベルにあるので、チャンスがあればどんどん前を目指していきます」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「ヤマハとの相性があまり良くないこのコースで、予選3番手と9番手という結果はとても良かったと思います。クアルタラロ選手はポールポジションにも手が届きそうでしたが、残念ながらコースリミット越えとなりました。それでも非常に素晴らしいスピードです。ビニャーレス選手については、もう少し上の順位を期待していましたが、3列目も悪くありません。全体的には十分な成果を残せた一日だったと思います。FP3でとても多くの作業を行い、FP4では両ライダーがロングランを試して手ごたえをつかみました。決勝用セッティングでのペースはとても好調です。しかしこれは、ドライコンディションでのことです。明日はおそらく、まったく違う状況になると思うので、展開は予想がつきません。ひとつだけ確かなことは、私たちは考え得るあらゆるシナリオに備えて準備しなければならないということです。ウォームアップが非常に重要になります」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
バレンティーノ・ロッシ (予選17番手/1分24秒097)
「FP3ではマシンバランスのフィーリングに苦戦しましたが、午後になるとセッティングもペースも良くなってきました。グリッド17番手は厳しい状況ですが、大勢のラップタイムが接近しているので、彼らについて行ってポイントを獲得することが目標です。でもそれも、決勝がドライコンディションだった場合の話です。天気予報によれば明日は雨で、ウエットレースになりそうです。もしそうなれば、ウエットでのペースは決して悪くないので期待しています。現時点ではトップ10フィニッシュは難しいですが、明日の状況を待ちます」
カル・クラッチロー (予選23番手/1分24秒513)
「厳しい状況はわかっていましたし、今日は少し腕上がりの症状も出ています。でもそれは私にとっては普通のことで、むしろフィーリングは良く、好調さに驚いているほどです。予選では、自分のライディングスタイルがコーナリングを妨げるような状態になってしまいましたが、フリープラクティスでは決して悪くなかったのです。このことは、このマシンでもっと周回を重ねることで改善できると思います。今夜はチームとともにいくつかの個所を見直してみます。チームの仕事は素晴らしく、またかつての仲間と一緒に働けることがとてもうれしいです。ウィルコ・ズィーレンベルグ、ヨハン・スティーグフェルト、そして3人のメカニックたちです。明日は悪天候が予想されていて難しいレースになると思いますが、リズムをつかみ、レースをエンジョイしたいと思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのバレンティーノ・ロッシとカル・クラッチローは、予選でそれぞれ17番手と23番手を獲得した。
クアルタラロが3番手フロントロー、ビニャーレスは9番手3列目
クアルタラロはやや遅れてQ2をスタートすると、すぐさま1分23秒259の好タイムでトップに立ち、2番手以下に0.643秒差をつける好調ぶり。さらに1分23秒075に更新してから残り約7分でピットに戻ってきた。
前後タイヤを新品に交換し、再びコースに戻るまでの間に2番手に後退したクアルタラロ。トップ奪還を目指してペースを上げ、ラップレコード更新となる1分22秒958を記録した。しかしこの記録は第9コーナーでのコースリミット越えによりキャンセルとなり、全8ラップ中3ラップ目の1分23秒075により3番手が決定。トップとの差は0.081秒だった。フロントロー獲得はここまでの10戦中9度目となる。
一方のビニャーレスもクアルタラロと同様の作戦。多くのライダーが出走するのを待ってからM1に飛び乗り、クリアスペースで一気にペースを上げた。そして1分23秒902でトップに浮上。しかしすぐさまクアルタラロに逆転され、次のトライでさらに短縮したものの順位では5番手に後退した。
このあと残り8分強でピットに戻り、残り約5分でコースに復帰。トップとの0.604秒差を縮めようと懸命にトライしたが、タイムを短縮できないままセッションを終了した。この結果、1分23秒508のベストタイムでトップから0.514秒差の9番手。決勝はグリッド3列目からスタートすることとなった。
PETRONAS Yamaha SRTのロッシとクラッチローは、それぞれ17番手と23番手
ロッシはFP3序盤で前日までのタイムを更新し、その後も順調にペースを上げて1分24秒381で19番手。午後からの FP4でもラップを重ね、Q1ではさらに1分24秒097まで更新して7番手を獲得した。この結果、決勝グリッドは17番手となっている。
一方のクラッチローもFP3の開始早々にラップタイムを短縮。さらに自己ベスト更新を目指して周回を重ね、1分24秒644で23番手となった。FP4ではコンスタントに好タイムを維持しながらデータを収集。このあとPETRONAS Yamaha SRTでの初めてのQ1に出場し、1分24秒513まで短縮した。この結果、Q1で13番手となり、決勝は23番グリッドからスタートすることとなった。
Monster Energy Yamaha MotoGP
ファビオ・クアルタラロ (予選3番手/1分23秒075)
「フロントローを獲得できたことが重要ですが、あのベストラップがキャンセルされたことはとても残念です。あのときはバグナイア選手がトップでしたが、私は限界まで攻めて途中まで非常に順調でした。第4コーナーでは激しく振られて危うく転倒しそうになりましたが、"最後までプッシュ!"と自分に言い聞かせて走り切りました。そこでリミットを越えてしまったのです。このラップに関しては、自分の感触では0.3~0.4秒、遅いと思っていましたが、1分22秒9を見てとても驚きました。グリーンに出た分、縁石で留まった場合よりも時間をロスしていることになります。結局、記録はキャンセルされましたが、ダッシュボードで1分22秒9を見たときは良い気分でした。明日のことは何も予想できません。ドライなら、当然、表彰台を狙っていきます。もし雨が降れば、新しい冒険が待っているでしょう。マシンのフィーリングは上々です。太陽が出てくれることを祈っています」
マーベリック・ビニャーレス (予選9番手/1分23秒508)
「午前中のセッションでフィーリングが良かったので、予選ももっと上の順位を期待していました。決勝リズムでの1分23秒7は非常に速く、このときは、とてもうれしかったのですが、もしもポールでないとすればフロントローと考えていただけに悔しい結果になりました。実現の可能性が十分にあったのですが、結果はそうはなりませんでした。このことをしっかり受け止めて、明日は好スタートからのプッシュします。しかしながら、1ラップ目以上に、その後のオーバーテイクは難しいものになるでしょう。マシンは非常にハイレベルにあるので、チャンスがあればどんどん前を目指していきます」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「ヤマハとの相性があまり良くないこのコースで、予選3番手と9番手という結果はとても良かったと思います。クアルタラロ選手はポールポジションにも手が届きそうでしたが、残念ながらコースリミット越えとなりました。それでも非常に素晴らしいスピードです。ビニャーレス選手については、もう少し上の順位を期待していましたが、3列目も悪くありません。全体的には十分な成果を残せた一日だったと思います。FP3でとても多くの作業を行い、FP4では両ライダーがロングランを試して手ごたえをつかみました。決勝用セッティングでのペースはとても好調です。しかしこれは、ドライコンディションでのことです。明日はおそらく、まったく違う状況になると思うので、展開は予想がつきません。ひとつだけ確かなことは、私たちは考え得るあらゆるシナリオに備えて準備しなければならないということです。ウォームアップが非常に重要になります」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
バレンティーノ・ロッシ (予選17番手/1分24秒097)
「FP3ではマシンバランスのフィーリングに苦戦しましたが、午後になるとセッティングもペースも良くなってきました。グリッド17番手は厳しい状況ですが、大勢のラップタイムが接近しているので、彼らについて行ってポイントを獲得することが目標です。でもそれも、決勝がドライコンディションだった場合の話です。天気予報によれば明日は雨で、ウエットレースになりそうです。もしそうなれば、ウエットでのペースは決して悪くないので期待しています。現時点ではトップ10フィニッシュは難しいですが、明日の状況を待ちます」
カル・クラッチロー (予選23番手/1分24秒513)
「厳しい状況はわかっていましたし、今日は少し腕上がりの症状も出ています。でもそれは私にとっては普通のことで、むしろフィーリングは良く、好調さに驚いているほどです。予選では、自分のライディングスタイルがコーナリングを妨げるような状態になってしまいましたが、フリープラクティスでは決して悪くなかったのです。このことは、このマシンでもっと周回を重ねることで改善できると思います。今夜はチームとともにいくつかの個所を見直してみます。チームの仕事は素晴らしく、またかつての仲間と一緒に働けることがとてもうれしいです。ウィルコ・ズィーレンベルグ、ヨハン・スティーグフェルト、そして3人のメカニックたちです。明日は悪天候が予想されていて難しいレースになると思いますが、リズムをつかみ、レースをエンジョイしたいと思っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP