MotoGP:ヤマハ 第6戦 スティリアGP 予選レポート
Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスはQ2で6番手を獲得してグリッド2列目。チームメイトのバレンティーノ・ロッシはQ1終盤で好タイムを記録してトップ2を目指したが、その後、最終セクションで転倒してQ2進出のチャンスを逃し15番手となった。またPETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリはそれぞれ10番手と11番手を獲得した。決勝は他車のペナルティスタートにより、それぞれ一つずつポジションをあげ迎える。
Monster Energy Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシは予選5番手と14番手
ビニャーレスは真っ先にコースインしてフロントロー獲得への意欲を見せた。最初のアタックで8番手につけ、2度目のトライでは1分24秒217を記録して一旦トップに立ったもののコースリミット越えによりキャンセル。3度目のトライで1分23秒880とさらに短縮し、3番手につけたあと残り7分半でピットに戻った。
3分後に再びコースインしたビニャーレスだが、最初の2ラップはタイムを更新できずに10番手に留まったが、チェッカーフラッグが振られる直前にラインを通過。最後の1ラップに望みをかけ、第1セクションで自己ベスト、第2セクションで最速、続く2つのセクションでも自己ベストを更新して1分23秒778を記録し、トップから0.198秒差の6番手となった。明日の決勝では、J・ザルコ(ドゥカティ)が先週の走りについてペナルティを課せられてピットレーンからのスタートとなるため、ビニャーレスはグリッド5番手からスタートすることとなる。
一方のロッシは、混雑を避けるためにQ1を後方からスタート。最初のアタックで3番手につけ、次のラップではタイムを更新できずに8番手に後退したが、3ラップ目には自己ベストを更新する1分24秒327を記録して4番手に浮上した。
この時点でQ2進出まであと0.162秒。リアタイヤを履き替え、残り5分でコースに戻り2度目の走行を開始した。そして1分24秒127へ短縮すると一気にトップに浮上。しかし長くは続かず、ライバルたちがペースを上げてくると再び4番手へ後退した。最後の1ラップでは懸命のアタックで第1セクションと第2セクションで最速、第3セクションでもベストを更新したが、第9コーナーで転倒してしまった。この結果、Q1で5番手に留まり、決勝は14番グリッドからスタートする。
PETRONAS Yamaha SRTのクアルタラロとモルビデリは9番手と10番手
1000分の1秒差を大勢のライダーが競り合う接近戦となった午前中のFP3。そのなかでもクアルタラロは素早くペースを上げて1ラップの強さを見せた。序盤から上位につけ、全体のペースが上がったあともポジションを維持し、1分23秒607のベストタイムで2番手を獲得している。チームメイトのモルビデリはほとんどの時間帯でトップ10に届かずにいたが、セッション終盤のアタックで1分23秒727を記録して8番手に浮上し、ふたり揃ってQ2に進出した。
15分間のQ2は、大勢のタイムが接近し暫定フロントローが僅差で何度も入れ替わる熾烈な戦いとなった。クアルタラロ、モルビデリともに序盤から好調ぶりを見せて上位を走行。しかし終盤になると激しく順位が入れ替わり、ふたりは僅差で順位を下げることとなってしまった。クアルタラロは1分23秒866で10番手、モルビデリは1分24秒021で11番手となったが、ザルコのペナルティスタートを受け、それぞれひとつずつ上げ9番グリッドと10番グリッドからスタートする。
Monster Energy Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス(予選5番手/1分23秒778)
「グリッド2列目は良かったと思います。コースコンディションやライバルたちのレベルを考えれば、決して悪くない位置です。それでも明日の決勝は、ほとんどのライダーが同じリズムで走るので厳しい戦いになるでしょう。序盤でオーバーテイクし、ライバルより速く走れる場所がどこかを理解する必要があります。今週はセッティングを大きく変更し、決勝で効果を上げられるかどうかを試してきました。フィーリングはとても良いのですが、実際のレースでどうなるかは明日になるまでわかりません。それを序盤で確かめます。2週連続で同じサーキットで行われるので、データを比較しやすく、正しい方向へ進めているかどうかを確認できるという意味で、今回、異なるセッティングを試したことはとても良かったと思っています」
バレンティーノ・ロッシ(予選14番手/1分24秒127)
「第9コーナーでミスをしてしまいました。前に行われたMoto3で、オイルが出てコースが汚れていた場所で白線に乗ってしまったようです。午前中のセッションでも、好タイムを記録中にミスがあり、Q1に出場することになりました。皆がQ2を目指して激しくプッシュするなかで、大勢のタイムが接近していて非常に厳しい戦いでした。グリッド14番手からの挽回は簡単ではありませんが、私もペース自体は速く、安定しています。より速いライダーが4〜5人はいると思いますが、それ以外はついて行って上位争いを目指せると思っています。コースはヤマハ向きではありませんが、そのなかでもハイペースで、いい走りができています。決勝は長いので、すべての要素を完璧に揃え、初めから全力でトライしていかなければなりません」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「期待した結果は得られませんでした。ビニャーレス選手はフロントローを狙っていましたが、0.146秒届かず2列目になりました。ザルコ選手がピットレーンスタートとなったためビニャーレス選手は5番グリッドになりましたが、こちらのほうがライン取りの意味で有利な位置なので良かったです。ロッシ選手のほうはQ1の最終ラップで転倒してチャンスを失ってしまいました。このラップは非常に速く、Q2進出へと向かっていたので残念です。幸い、怪我はありませんでしたが、明日の決勝はかなり厳しいものになるでしょう。しかしFP3とFP4で見たように、両ライダーとも決勝ペースは素晴らしく、満足しています。私たちチームはいつもと同様、明日のウォームアップに向けて全力で準備していくだけ。ドライコンディションが予想されていますが、ここは天候が変わりやすく予測が難しい場所なので、あらゆるシナリオに適応できるように備えます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
ファビオ・クアルタラロ(予選9番手/1分23秒866)
[FP4はペースが良かったのですが、Q2はあまりうまくいきませんでした。もともとこのやり方は気に入っているのですが、このコースはあまり向いていないと思います。ここはトップスピードが必要なので、予選は非常に難しくなってしまうのです。結局、思ったようなプッシュができないまま終わってしまいました。それでもマシンのフィーリングが向上し、他のヤマハ勢と比較してもペースも非常に良くなっていることには満足しています。その意味では私たちのセッティングがうまくいっているのだと思います。明日はトップ6に入れれば、とても良い結果と言えると思います。もちろん、もっと上を狙いたいのですが、これが現実的なところでしょう。9番グリッドからのスタートは厳しい条件なので、私としてはここから、できるだけたくさんクリーンなオーバーテイクを重ね少しでも上位でフィニッシュすることが目標です」
フランコ・モルビデリ(予選10番手/1分24秒021)
「午前中は非常に好調で、Q2進出も問題ありませんでしたが、Q2ではポテンシャルを十分に発揮することができませんでした。タイヤコンパウンドを変えることで、もう少し伸ばすチャンスに賭けたのですが、結局それはうまくいきませんでした。11番手に留まり、10番手スタートとなったわけですが、決して最悪というほどではないと思っています。というのも、上位4〜5台は別にして、それ以外はペースがほとんど同じだからです。好スタートを切って、いい走りをして、できるだけ多くポイントを獲りたいと思います。もしも雨が降れば、より一層、厳しいレースになるでしょう。このコースはウエットコンディションで、かなり難しい状況になってしまいますから」
カテゴリー: F1 / MotoGP
Monster Energy Yamaha MotoGPのビニャーレスとロッシは予選5番手と14番手
ビニャーレスは真っ先にコースインしてフロントロー獲得への意欲を見せた。最初のアタックで8番手につけ、2度目のトライでは1分24秒217を記録して一旦トップに立ったもののコースリミット越えによりキャンセル。3度目のトライで1分23秒880とさらに短縮し、3番手につけたあと残り7分半でピットに戻った。
3分後に再びコースインしたビニャーレスだが、最初の2ラップはタイムを更新できずに10番手に留まったが、チェッカーフラッグが振られる直前にラインを通過。最後の1ラップに望みをかけ、第1セクションで自己ベスト、第2セクションで最速、続く2つのセクションでも自己ベストを更新して1分23秒778を記録し、トップから0.198秒差の6番手となった。明日の決勝では、J・ザルコ(ドゥカティ)が先週の走りについてペナルティを課せられてピットレーンからのスタートとなるため、ビニャーレスはグリッド5番手からスタートすることとなる。
一方のロッシは、混雑を避けるためにQ1を後方からスタート。最初のアタックで3番手につけ、次のラップではタイムを更新できずに8番手に後退したが、3ラップ目には自己ベストを更新する1分24秒327を記録して4番手に浮上した。
この時点でQ2進出まであと0.162秒。リアタイヤを履き替え、残り5分でコースに戻り2度目の走行を開始した。そして1分24秒127へ短縮すると一気にトップに浮上。しかし長くは続かず、ライバルたちがペースを上げてくると再び4番手へ後退した。最後の1ラップでは懸命のアタックで第1セクションと第2セクションで最速、第3セクションでもベストを更新したが、第9コーナーで転倒してしまった。この結果、Q1で5番手に留まり、決勝は14番グリッドからスタートする。
PETRONAS Yamaha SRTのクアルタラロとモルビデリは9番手と10番手
1000分の1秒差を大勢のライダーが競り合う接近戦となった午前中のFP3。そのなかでもクアルタラロは素早くペースを上げて1ラップの強さを見せた。序盤から上位につけ、全体のペースが上がったあともポジションを維持し、1分23秒607のベストタイムで2番手を獲得している。チームメイトのモルビデリはほとんどの時間帯でトップ10に届かずにいたが、セッション終盤のアタックで1分23秒727を記録して8番手に浮上し、ふたり揃ってQ2に進出した。
15分間のQ2は、大勢のタイムが接近し暫定フロントローが僅差で何度も入れ替わる熾烈な戦いとなった。クアルタラロ、モルビデリともに序盤から好調ぶりを見せて上位を走行。しかし終盤になると激しく順位が入れ替わり、ふたりは僅差で順位を下げることとなってしまった。クアルタラロは1分23秒866で10番手、モルビデリは1分24秒021で11番手となったが、ザルコのペナルティスタートを受け、それぞれひとつずつ上げ9番グリッドと10番グリッドからスタートする。
Monster Energy Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス(予選5番手/1分23秒778)
「グリッド2列目は良かったと思います。コースコンディションやライバルたちのレベルを考えれば、決して悪くない位置です。それでも明日の決勝は、ほとんどのライダーが同じリズムで走るので厳しい戦いになるでしょう。序盤でオーバーテイクし、ライバルより速く走れる場所がどこかを理解する必要があります。今週はセッティングを大きく変更し、決勝で効果を上げられるかどうかを試してきました。フィーリングはとても良いのですが、実際のレースでどうなるかは明日になるまでわかりません。それを序盤で確かめます。2週連続で同じサーキットで行われるので、データを比較しやすく、正しい方向へ進めているかどうかを確認できるという意味で、今回、異なるセッティングを試したことはとても良かったと思っています」
バレンティーノ・ロッシ(予選14番手/1分24秒127)
「第9コーナーでミスをしてしまいました。前に行われたMoto3で、オイルが出てコースが汚れていた場所で白線に乗ってしまったようです。午前中のセッションでも、好タイムを記録中にミスがあり、Q1に出場することになりました。皆がQ2を目指して激しくプッシュするなかで、大勢のタイムが接近していて非常に厳しい戦いでした。グリッド14番手からの挽回は簡単ではありませんが、私もペース自体は速く、安定しています。より速いライダーが4〜5人はいると思いますが、それ以外はついて行って上位争いを目指せると思っています。コースはヤマハ向きではありませんが、そのなかでもハイペースで、いい走りができています。決勝は長いので、すべての要素を完璧に揃え、初めから全力でトライしていかなければなりません」
マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
「期待した結果は得られませんでした。ビニャーレス選手はフロントローを狙っていましたが、0.146秒届かず2列目になりました。ザルコ選手がピットレーンスタートとなったためビニャーレス選手は5番グリッドになりましたが、こちらのほうがライン取りの意味で有利な位置なので良かったです。ロッシ選手のほうはQ1の最終ラップで転倒してチャンスを失ってしまいました。このラップは非常に速く、Q2進出へと向かっていたので残念です。幸い、怪我はありませんでしたが、明日の決勝はかなり厳しいものになるでしょう。しかしFP3とFP4で見たように、両ライダーとも決勝ペースは素晴らしく、満足しています。私たちチームはいつもと同様、明日のウォームアップに向けて全力で準備していくだけ。ドライコンディションが予想されていますが、ここは天候が変わりやすく予測が難しい場所なので、あらゆるシナリオに適応できるように備えます」
PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
ファビオ・クアルタラロ(予選9番手/1分23秒866)
[FP4はペースが良かったのですが、Q2はあまりうまくいきませんでした。もともとこのやり方は気に入っているのですが、このコースはあまり向いていないと思います。ここはトップスピードが必要なので、予選は非常に難しくなってしまうのです。結局、思ったようなプッシュができないまま終わってしまいました。それでもマシンのフィーリングが向上し、他のヤマハ勢と比較してもペースも非常に良くなっていることには満足しています。その意味では私たちのセッティングがうまくいっているのだと思います。明日はトップ6に入れれば、とても良い結果と言えると思います。もちろん、もっと上を狙いたいのですが、これが現実的なところでしょう。9番グリッドからのスタートは厳しい条件なので、私としてはここから、できるだけたくさんクリーンなオーバーテイクを重ね少しでも上位でフィニッシュすることが目標です」
フランコ・モルビデリ(予選10番手/1分24秒021)
「午前中は非常に好調で、Q2進出も問題ありませんでしたが、Q2ではポテンシャルを十分に発揮することができませんでした。タイヤコンパウンドを変えることで、もう少し伸ばすチャンスに賭けたのですが、結局それはうまくいきませんでした。11番手に留まり、10番手スタートとなったわけですが、決して最悪というほどではないと思っています。というのも、上位4〜5台は別にして、それ以外はペースがほとんど同じだからです。好スタートを切って、いい走りをして、できるだけ多くポイントを獲りたいと思います。もしも雨が降れば、より一層、厳しいレースになるでしょう。このコースはウエットコンディションで、かなり難しい状況になってしまいますから」
カテゴリー: F1 / MotoGP