MotoGP ドゥカティ カタールGP
2019年 MotoGPシーズンの幕開けを告げるカタールGPが、3月10日にロサイル・インターナショナル・サーキットで開催された。Mission Winnowドゥカティ・チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、昨年に続いてマルク・マルケス(ホンダ)の追撃をかわし、わずか0.023秒差でドゥカティ移籍後12勝目となる見事な勝利を収めた。ドヴィツィオーゾは、ロサイルで5年連続して表彰台を獲得している。

ドヴィツィオーゾは、フロント・ローからスタート。すぐさま先頭に立つと、マルケスやアレックス・リンス(スズキ)らと激しいバトルを展開、最後の数周は後続を引き離しにかかった。マルケスは最終ラップの最終コーナーで最後のアタックを仕掛けたが、ドヴィツィオーゾがクロスラインで抜き返してトップチェッカーを受けた。

チームメイトのダニーロ・ペトルッチは、理想的とは言えない3列目からレースをスタートしたが、ポジションを挽回して手堅いレース展開を見せた。一時は3番手まで順位を上げたが、その後若干ペースを落として6位でフィニッシュした。優勝したドヴィツィオーゾとの差はわずか2秒にすぎなかった。

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Mission Winnowドゥカティ・チーム #04) 1位
「優勝できて本当に嬉しい。テストを終了した段階では、これほど速く走れるとは期待していなかった。作業に集中することで、各セッションでマシンの戦闘力を上げることができた。レースでは、終盤に勝負をかけられるようにタイヤを温存する戦略を採ったが、レースではほとんどトップを走行していたのでそう簡単には行かなかったし、ライバルの走りを観察することもできなかった。マルケスは、いつもどおり100パーセントで挑んできたので、こちらも限界までプッシュせざるを得なくなった。マシンの長所である加速力とトップスピードを活かすことができたとはいえ、コーナリングスピードをさらに向上させる必要がある。今年は速いライダーが多いので、得意ではないサーキットでポイントのロスを最小限に抑えることが大切だ。しっかりと地に足を付けて、今の方向性で作業を続けたい」

ダニーロ・ペトルッチ(Mission Winnowドゥカティ・チーム #09) 6位
「チャンピオンシップに向けて貴重なポイントを獲得できたので、6位でもポジティブに捉えたい。スタート順位は理想的とは言えなかったが、レースペースがそれほど速くなかったので、素早くポジションを上げることができた。オーバーテイクとハードブレーキングに課題が残っている。温度低下が早いと予想したので、フロント、リアともにソフトタイヤを装着したが、今考えるとその選択はギャンブルだったかもしれない。またストレート・スピードがいつものように速くなかった。チャンピオンシップはまだ始まったばかりだ。もっと上に行ける自信がある」

クラウディオ・ドメニカーリ(ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO)
「非常にエキサイティングなレースだった。ドヴィツィオーゾは素晴らしいの一言に尽きる。昨年に続いて開幕戦を制し、昨年のバレンシアから連勝を続けている。冬の間にチーム全体がしっかりと仕事をしていたことの証明だ。デスモセディチは、さらに戦闘力を増したものの、手強いライバルが目白押しで、まだ開幕戦が終わったにすぎない。この先も集中力を維持し、ハードワークを続ける必要がある。いずれにしても、ドゥカティには戦闘力があると言い切れるだろう」

ルイジ・ダッリーニャ(ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー)
「これ以上ない最高のシーズンをスタートさせることができた。ドヴィツィオーゾの巧みなレース展開は尊敬に値する。一切ミスを犯さず、タイヤを労り、最終コーナーまで状況をコントロールしていた。彼は、どこでカードを切ればよいのか良く分かっていた。冬の間もカタールの開幕戦に備えてハードワークを続けてきたスタッフ全員に感謝したい。次のレースでは、ふたりのライダーがともに主役になれるよう、今後も努力を続けたい」

第2戦のアルゼンチンGPは、3月31日にアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで開催される。

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カテゴリー: F1 / MotoGP