メルセデスF1が“えこひいき説”を一蹴「まるで別の言語を聞いているようだ」

ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリのコンビを擁するメルセデスでは、近ごろファンの間で「ラッセルが優遇されている」「いやアントネッリこそチームの本命だ」といった議論が活発化している。しかしアリソンは、そうした見方はチーム文化とは相容れないものだと強調した。
ラッセル派とアントネッリ派の論争が過熱
メルセデスは公式コンテンツ『Nu Silver Arrows Radio Show』の中で、この話題を異例の形で取り上げた。
発端となったのは、バルセロナ・カタルーニャGPでのチームメイト同士のバトルだ。ラッセルとアントネッリが争う間にタイムを失い、その隙を突いたフェラーリのルイス・ハミルトンが勝利を手にしたことで、チームのマネジメント方針に注目が集まった。
しかしチーム代表のトト・ヴォルフは以前から、両ドライバーに平等な機会を与えていると説明しており、チームオーダーを検討するのは外部のタイトル争いのライバルが明確な脅威となった場合だけだと語っている。
アリソン「優遇という発想自体が異質」
アリソンはチーム内優遇説について、極めて明確な言葉で否定した。
「ファンは応援するドライバーに強い思い入れを持っていて、自分が支持するドライバーに成功してほしいと願うものだ」
「だが、その考え方がチームの中でどのように受け止められているか知りたいなら、実際にチームで働いてみる必要がある」
「もしチームで働けば、その文化を理解するだろう。そして、そうした考え方がチームの誰にとってもいかに異質なものか分かるはずだ」
「私たちがそうした話を耳にすると、まるで別の言語を聞いているような感覚になる」
アリソンの発言からは、ドライバーごとに待遇差を設けているという見方に対する強い違和感と苛立ちがうかがえる。

メルセデスが重視するのはコンストラクターズ王座
アリソンによれば、F1チームにとって最も重要なのはドライバーズタイトルではなくコンストラクターズ選手権だという。
「我々にとって最も重要なのは、両ドライバーが成功することだ」
「正直なところ、どちらが上回るかにはこだわっていない。毎レースで1-2フィニッシュを達成したいだけで、その順番は問題ではない」
さらに、チームがどちらか一方を優先するのは極めて限定的な状況だけだと説明した。
「一方のドライバーにタイトル獲得の可能性がなくなり、もう一方が他チームのドライバーと選手権を争っている場合、その時になって初めてチームとして意見を持つ権利が生まれる」
「しかし、それまでは両ドライバーに常に上位を走ってほしいと考えている」
アリソンは、チームの報酬や評価はコンストラクターズランキングによって決まることを指摘し、「えこひいきは我々にとって何の意味もない」と断言した。
タイトル争いが本格化するまで方針は不変
アントネッリがランキング首位を走り、ラッセルも依然としてタイトル圏内に位置するなか、ファンの間では「メルセデスはどちらを優先するのか」という議論が今後も続きそうだ。
しかし少なくとも現時点でチームの姿勢は明確である。選手権の計算上、どちらか一方を支援する必要が生じるまでは、ラッセルとアントネッリの両者から最大限のポイントを獲得することが最優先課題だということだ。
メルセデスは、タイトル争いの主役が誰であれ、まずは2台揃って勝利を目指すという原則を崩すつもりはない。
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