メルセデスF1 2026年もラッセル&アントネッリ続投を正式発表

ラッセルは2022年にウィリアムズから昇格し、これまでに通算5勝を挙げており、直近のシンガポールGPでも優勝を飾った。2026年はメルセデス加入10年目の節目となる。
一方、ルーキーのアントネッリは今季、マイアミでのスプリントポール、カナダGPでの史上最年少表彰台など印象的な走りを見せている。
トト・ヴォルフ「発表は“いつか”の問題だった」
チーム代表のトト・ヴォルフは「ドライバーラインナップの決定は“いつか”の問題であって、“するかどうか”ではなかった」と語った。
「我々は時間をかけ、交渉を慎重に進め、すべての関係者が満足する形で決定したかった。ジョージとキミは強力なコンビであり、今後も共に歩むことに非常に満足している。今季残り6戦でコンストラクターズ2位を守りつつ、2026年の新時代に向けて準備を進めていく」
ジョージ・ラッセル「メルセデスとの旅を続けられることを誇りに思う」
「メルセデスとの旅を続けられることを本当に誇りに思う。来年で僕がこのチームと契約してから10年になる。これまで本当に素晴らしい時間を過ごしてきたし、今後の展開にワクワクしている。2026年にはF1の歴史上でも最大級のレギュレーション変更があり、それを成功させるためにチーム全員が集中している。僕自身も、これまでで最も強いシーズンをさらに上回るよう努力する」
キミ・アントネッリ「もっと強く成長できる」
「チームと一緒に続けられることにとてもワクワクしている。F1初年度で本当に多くを学んだ。良い時も難しい時もすべてが自分を成長させてくれた。ドライバーとしてだけでなくチームメイトとしても強くなれたと思う。トト、そしてブラックリーとブリックスワースの全員に感謝したい」
「今は今季を良い形で締めくくり、コンストラクターズ2位を確実にすることが目標。その後、完全に2026年に焦点を移すつもりだ。残り6戦でも全力を尽くす」

2026年グリッドの残りシートは4つ
今回の発表により、2026年のF1グリッドで残る空席は4つとなった。レッドブル、レーシングブルズ、アルピーヌの各チームに1〜2席が残っている。
レッドブルではアイザック・ハジャーがフェルスタッペンのチームメイト候補筆頭とされ、レーシングブルズにはアービッド・リンドブラッドの昇格が有力視されている。この場合、角田裕毅とリアム・ローソンが残る1枠を争う構図だが、現時点では角田がわずかに優位と見られている。
アルピーヌではフランコ・コラピントの残留が有力で、リザーブのポール・アーロンも依然候補として名を残している。
分析:メルセデスの“未来戦略”が固まる
今回の発表で、メルセデスは2026年の新レギュレーション期に向けた布陣を確定させた。経験豊富なラッセルと若手アントネッリというバランスの取れた体制は、パワーユニットとシャシーの両面で再び頂点を狙ううえで理想的だ。トト・ヴォルフが“いつかの問題”と語った通り、チーム内部では早くから継続方針が既定路線となっていたとみられる。
残る注目点は、角田裕毅とリアム・ローソンの“レッドブル系最終決戦”。メルセデスが安定を選んだ一方で、レッドブル陣営は2026年の世代交代が焦点となる。
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