FIA メルセデスF1代表トト・ヴォルフ夫妻を利益相反の可能性で調査
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ヴォルフと妻のスージーは、利益相反の可能性があるとしてFIAコンプライアンス部門の調査を受けている。

この劇的な進展は、FIA(国際自動車連盟)が夫妻の活動に関するF1チームプリンシパルからの苦情に対処する必要があると考えたことによるものだ。

トト・ヴォルフはメルセデスのチームプリンシパルであり、スージーはF1の商業権所有者が運営するF1アカデミーのマネジングディレクターを務めている。

二人は通常のルートでは得られない情報を入手しており、それが利益相反とみなされるのではないかという懸念があったと理解されている。

というのも、トト・ヴォルフはライバルチームの代表にはないFOMの活動に関する機密情報にアクセスでき、スージーはFOMにとって有益なチーム代表の話し合いに精通しているからだ。

このため、チームプリンシパルレベルで交わされているはずの秘密の会話が、F1の上層部に伝わっているのではないかとの懸念が生じている。

BusinessF1が報じたところによると、ヴォルフが最近のチーム代表者会議でFOMからしか得られない情報をもとに発言したことが、ほかのチーム代表たちが不満を漏らすきっかけになったという。

ライバルチームが公の場でこの状況について懸念を表明することはなかったが、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、潜在的な利益相反の可能性があるとロビー活動を行っていると理解されている。

これを受け、ビン・スライエムはFIAコンプライアンス部に調査を依頼している。

FIAは火曜日の声明で「FIAは、FOMの関係者からF1チーム代表に機密性のある情報が渡ったという疑惑を中心としたメディアの憶測を承知している。FIAコンプライアンス部がこの件を調査している」と述べた。

スージー・ヴォルフは今年3月にF1アカデミーのマネジングディレクターに任命され、直近では2018年から2022年にかけてヴェンチュリー・フォーミュラEチームのチーム代表とCEOを務めていた。

モータースポーツへの女性参加を促進するために考案されたプログラムである『Dare To Be Different』の創設者であるスージー・ヴォルフは、ダブリンで開催された『2023 Pendulum Summit』などの主要会議で基調講演を行っている。

スージー・ヴォルフは、F1アカデミーのマネージングディレクターとして、F1 CEOのステファノ・ドメニカリに直属する。

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / FIA(国際自動車連盟) / スージー・ヴォルフ / F1アカデミー