マクラーレンとフェラーリの3位争いの行方は?
マクラーレンのエンジニアリングディレクターであるパディ・ロウは、フェラーリを打ち負かしてコンストラクターズ・チャンピオンシップで3位になることが、困難なシーズンを締めくくるための明確な目標であると語る。

冬季テストではフィールドのほぼ最下位だったマクラーレンだが、ハンガリーとシンガポールでの優勝を含めシーズン中に印象的な復活を果たし、現時点ではフェラーリと2ポイント差で4位につけている。

過去2年間はこの段階でチャンピオンシップを争っていたマクラーレンだが、パディ・ロウはフェラーリから3位を奪うことの重要性を過小評価するべきではないと語る。

「それは我々にとって非常に重要なことだ。もちろん、我々はチャンピオンシップに勝ちたいが、明らかに今シーズンは不可能だ。4位ではなく3位になることは、少なくともコンストラクターズで表彰台にあがるという気持ちだ」

「しかし、ある意味で生涯のライバルであるフェラーリを打ち負かすことも我々のエンジニアの名誉と誇りにとっては非常に重要なことだ。彼らはここ2年間、コンストラクターズで我々を打ち負かしてきた。今年それを実現することは我々にとって重要なことだ」

フェラーリは、2010年にすべての開発リソースを集中させることを断言しており、それで2009年マシンのパフォーマンスが弱まっていると考えているが、マクラーレンはMP4-24にアップグレードを投入し続けてきた。

パディ・ロウはフェラーリの戦略に困惑したとし、マクラーレンが現在成し遂げていることは2010年のために有益なことだと確信している。

「F1の開発は本当に連続していることなので、私にはかなり不思議な方針であると思えた」

「特にトラックテストがないので、イベントのためか次の年のための学習かに関係なく、レースの金曜プラクティスの機会が新しい部品を検査する重要なチャンスだ」

「我々はサーキットに新しいパーツを持ち込み続けてきたし、ファクトリーでは開発を続けてきた。毎年毎年の開発は、デジタルなプロセスではなく、アナログなプロセスだ。そのように我々は動いているし、どんな割合で移行するかが問題だ。我々はその移行作業のほぼ終わりに近づいているし、フェラーリがそんなに早くに100%シフトすると発表したことには少し驚いた」

パディ・ロウは、3位争いはまだオープンだと考えているが、マクラーレンのルイス・ハミルトンとヘイキ・コバライネンのコンビには、ブラジルGPとアブダビGPでフェラーリのキミ・ライコネン&ジャンカルロ・フィジケラを上回るポテンシャがあると考えている。

「実現可能なことだ。現時点で2ポイント差だ。我々全員が次の2レースがどんな方向にも転ぶ可能性があることを分かっているし、マクラーレンと10.5ポイント差で5位につけているトヨタもまだ脅威だし、除外することはできない」

「フェラーリは、ガレージのフィジケラ側が少し苦戦しているので、我々にはわずかにアドバンテージがあるが、両方のドライバーがポイントを獲得することができれば、それは重要な差となるだろう」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / スクーデリア・フェラーリ