マクラーレン ホンダF1 ベルギーグランプリ
マクラーレン・ホンダは、F1ベルギーGPの金曜フリー走行で フェルナンド・アロンソが11番手タイム、ストフェル・バンドーンが14番手タイムだった。

初日のフリー走行は、マクラーレン・ホンダにとって比較的スムーズなセッションとなった。どちらのガレージも、空力評価および土日用のさまざまなセットアップとバランス設定に関わる作業を両セッションで実施した。

FP1では、DRS(ドラッグリダクションシステム)に不具合が発生し、それによって短い中断が2回発生。その後、赤旗による短い中断があったが、走行の合間には複数のセットアップ変更を行った。両ドライバーは、予選と決勝に向けた準備として多くの周回を重ね、今週末に母国グランプリを迎えるストフェル・バンドーンは10番手、フェルナンド・アロンソは13番手でセッションを終了した。

FP2では、さらなる空力の評価とハンドリングの調整を行いながら、実りの多いかたちでセッションを消化した。ただ、FP2終了から20分前に、典型的なスパのスタイルで天気が急変。大雨でコースはすぐに水浸しになり、ウエットタイヤでも走行できない状態になった。その結果、コース上で不必要なリスクを負わないためにも、チームは両ドライバーの走行を予定より早く終了することにした。フェルナンド・アロンソは同セッションで11番手となり、ストフェル・バンドーンは14番手で本日のフリー走行を終了した。

フェルナンド・アロンソ (11番手)

「スパは、おそらく世界で一番のサーキットであり、ここで走るラップは、どれも魔法のようだ。ただ、我々のマシンはストレートではかなりスピードを失い、コーナーではスピードが増す傾向なので、ここでは難しい週末となる。今日はすばらしいとは言えない一日だった。特にFP1では、いくつかの問題が発生した。一方、FP2はいつも通りのセッションで、最終的にはマシンをまずまずの状態に仕立て上げることができた。今夜エンジニアとマシンをさらに準備し、明日に向けてラップタイムを0.2~0.3秒詰められるようにしていく。雨が降り出した際には、土日に再度雨が降った場合に備えてマシンの動きを確認するために、ウエットコンディションのなかコースに出たが、あれほどの雨になるとは思っておらず、マシンを無事ガレージに戻すために、すぐにピットに向かった。ポイントを狙うには、すべてを完ぺきに実施しなければならない。そのためには、いい予選を行い 、決勝では好スタートを切り、いい戦略を適用するとともに、集中する必要がある。容易ではないが、天気が手助けとなるかもしれない。ドライとウエットが入り混じったコンディションになれば、理想的だ」

ストフェル・バンドーン (14番手)

「今日はマシンにかなりポジティブな感触があったし、ハンドリングは比較的いいように思った。今週末のレースでは、最後尾からのスタートになることがわかっているので、今日は通常の金曜日とは少し異なる走行プログラムを実施した。レース用にマシンをセットアップするために、燃料を多く積んだ状態での走行をいつもより重点的に行った。今週末は主にレースに焦点を当てており、決勝では変わりやすい天候を味方につけて、なんとかいい結果を出せるようにしたいと思う。ペナルティーによって、僕のモチベーションが下がることは決してない。スパでペナルティーを受けることは残念だが、それが現実だ。シーズン開幕当初に数々の問題を抱えていたことを考えると、ペナルティーは致し方ないものだと思う。だから、こうなることはわかっていた。僕たちは今後を見据える必要があり、今回ペナルティーを受けることで、他のグランプリではそれが手助けになることを願っている。残りのシーズンについては、自信を持っています。いつもながら、自分たちのマシンに適したサーキットもあれば、そうではないサーキットもある。それでもポイント獲得につながるチャンスがあれば、それをうまく活かしていくつもりだ」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「雨による中断を挟んだものの、今日は比較的収穫の多い一日だった。また、空力やハンドリングといった有意義な車体側の評価を多数実施することができた。スパはマシンにとっては厳しいサーキットなので、できる限り準備した状態で土日に臨みたいと考えている。今日は両セッションで、信頼性の問題もなく走行し、明日の非常に重要な予選に向けて有効な情報を入手することができた。フェルナンドに関しては、ペナルティーを受けることはない。なので、日曜日に着実な結果を出すには、明日の予選でいいグリッドポジションを獲得することが重要だ。一方、ストフェルについては、残念ながら決勝を最後尾からスタートすることになるが、それでも彼の母国グランプリのためにできる限りベストなレーシングカーを提供することに焦点を当てている。ストフェルは今日、母国の観衆の前で着実なパフォーマンスを披露していたと思う。ご存知のとおり、ここスパはいつも変わりやすい天候で、コンディションが急速に変化することがある。我々はあらゆる可能性に備えてセットアップを最適なものにするために準備をしている。土曜日に少し雨が降れば、予選ではポジションが大きく入れ替わる可能性もあるし、そうなれば日曜日にはどんなことも起こり得ると思っている」

長谷川祐介 (ホンダF1プロジェクト総責任者)

「今日は両方のマシンともに、アップデートしたPUを搭載しFP1とFP2を走行しましたが、FP2の終盤を除くほとんどのセッションをドライコンディションで走行し、特に大きな問題を抱えることなく一日を終了できました。パフォーマンスの面で一定の進歩を確認でき、前向きな一日になったと思います。ここスパは高速サーキットということで、事前から楽な週末にはならないと思っていた中で、まだ金曜とは言え、10番手前後のポジションでセッションを終えられたこともよかったと思います。ストフェルについては、F1での初めてホームレースでペナルティーを受けざるを得ないことをとても残念に思いますが、できる限り早いタイミングでアップデートを入れるために、チームとして決断をしました。そしてそのような状況でも、ここ数戦と同様、今日も彼はいい走りを みせてくました。フェルナンドもFP2ではタイムを上げてきましたし、両ドライバーともに明日の予選を悪くないかたちで迎えられます。スパは天候が荒れることでよく知られていますし、タフな状況の中でも両ドライバーがポイント獲得できるよう、予選に向けてさらにセッティングを煮詰めていきたいと思います」

関連:
F1ベルギーGP フリー走行2回目:ルイス・ハミルトンが最速タイム
F1ベルギーGP フリー走行1回目:キミ・ライコネンが最速タイム

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1ベルギーGP