フェリペ・マッサ
フェリペ・マッサが、2010年F1開幕戦バーレーンGPへの意気込みを語った。

フェリペ・マッサ (フェラーリ)
みんなが知っている理由のために最後のブログからずいぶん時間が経ってしまった。去年の6月25日からF1のレース週末に参加できなくなったのをとてもよく覚えている。再び戻るのを本当に楽しみにしている。何日もの冬季テストを終えて、僕たちがシーズンのスタートで向かわなければならない方向性は僕の中では明確だ。個人的には、再びレースができる素晴らしいことだと思う。

ステファノ(ドメニカリ)がテストのあとに僕たちがフロントランナーだと主張したことには同意するけど、非常に長くタフなチャンピオンシップに向かうのでしっかりと地に足をつけていなければならない。今は違う名前だけど昨年タイトルを争ったメルセデス、それからレッドブルとマクラーレンを含め、ライバルはとても強いし、ウィリアムズやBMWから再建したザウバーのような他のチームもいる。去年パフォーマンスを発展させたフォース・インディアのようなチームもライバルになると思う。非常にタフで競争的になると思うし、僕たちの仕事はレースごとに着実にマシンを改善させることだ。

今年は新しいチームメイトがいるし、テストではクルマが1台なので同じ日にドライブすることはなかったけど、冬にわたってお互いを理解することができた。一緒にデブリーフに取り組んだし、ほとんどの場合、フェルナンドと僕は前進するために同じような意見を持っていたと思う。僕たち二人はうまくいくと思う。彼はナイスガイだし、素晴らしいドライバーだ。僕たちが一緒にうまく働くと確信している。もう一度繰り返すけど、僕のチームメイトはワールドチャンピオンだし、実際には2度のワールドチャンピオンだ!それには満足しているし、チームにとってポジティブな要素だと思っている。ドライバーとして、チームメイトを打ち負かすのではなく、チャンピオンシップのグリッドにいる全てのドライバーを打ち負かすことを考えている。同じチームに2人の良いドライバーがいることは、開発面で良い方向にいくし、チームがより早く改善できるので、良いことだと思う。ここ数年のキャリアで僕には常に協力なチームメイトがいたし、それは今年も変わらないことだ。

新しいレギュレーション、特に給油禁止によってレースにどのような影響がでるか興味深くなるだろう。最後のバルセロナテストでは、赤旗に遮られることもなくフルレースシミュレーションを完了することができたし、うまくいった。クルマは強いと思うし、速くて一貫性があり、タイヤはどのような燃料搭載量でもうまく働いていた。スタートでは重くて、次第に軽くなっていく。レースでは2種類のタイヤだけど、テストでは3種類の異なるブリヂストンタイヤを選択していたので、他チームのレースシミュレーションと正確に比較するのは難しい。でも、全体的な兆候は励みになった。最も重要な要因はクルマに信頼性があることだし、シーズンの序盤は特に重要だ。また予選仕様では軽い燃料なのでクルマは速い。フルタンクでの走行は興味深いチャレンジだ。レーシングドライバーとして、出来るだけクルマが速いことを望んでいる。軽い燃料のクルマはグリップが増すし、サーキットにもよるけどフルタンクと軽タンクでは、1周につき6秒くらいの違いがある。差は大きいし、2台の違うクルマのようだけど、効率的なクルマは両方の構成で良いだろうね。したがって、今年は燃費が重要なファクターになるだろう。燃費の悪いクルマは、他のクルマより15キロ多く燃料を積まなければならないし、それは1周につきコンマ3〜4秒くらいの違いになる。そのことを考慮して、僕たちは昨年の中盤からパワーと信頼性に影響を与えずにエンジンの燃費を改善するためにシェルと懸命に取り組んできた。燃料戦略も重要になる。まだマシンに10リッターある状態でレースをフィニッシュしたくはないからね。それは全ての周回でコンマ1秒余分に積んでいることを意味する。状況がどのように進展するかをみるのは非常に興味深いだろうね。

ドライバーとして、カレンダーの最初がどのレースかはあまり気にはならない。でも、サキール・サーキットでは2回優勝しているので、僕にとっては特別だし、バーレーンでシーズンが始まるのは良いことだと言える。でも、今年はトラックレイアウトがかなり変わったし、ラップが長くなったので、僕たち全員にとって新しいチャレンジになるだろう。開幕戦で最も重要なことは、どのトラックであれ、正しい方向性でスタートして、ポイントを獲得し、良い結果を得ることだ。

今回は、久しぶりのレースというだけでなく、父親になって始めてのレースでもある。僕たちの創設者であるエンツ・フェラーリは、ドライバーが子供を持てば遅くなると言ったと報じられている。彼には同意できないね!ミハエル(シューマッハ)に聞いてみなよ。彼は子供がいなかったときより、自宅に2人の子供がいてより多くのレースとタイトルに勝ったことがわかると思う。父親として本当に楽しんでいる。信じられない感覚だし、実際に人生におけるモチベーションにさえなっている。仕事に対してより一生懸命にさせてくれさえする。ポジティブなことだし、僕のキャリアにおいてさらなる幸運をもたらしてくれることを期待している。

バーレーンに出発する前に、インテルラゴス・サーキットで新しいスポンサーであるサンタンデール銀行が主催するイベントに参加して、2年前のブラジルGPで勝ったF2008をドライブするチャンスがあった。今は来週の金曜日にサキーツでF10に乗るのが待ちきれないよ。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / フェリペ・マッサ / スクーデリア・フェラーリ / F1バーレーンGP