映画『フォード vs フェラーリ』 1月10日公開
1966年のル・マン24時間レースをめぐるフォードとフェラーリの戦いを描いた映画『フォード vs フェラーリ』が1月10日(金)から全国の劇場で公開開始となった。

『フォード vs フェラーリ』は伝説的な1966年のル・マン24時間レースを題材にしているが、ふたりの主人公キャロル・シェルビーとケン・マイルズはサーキットの外でも厳しい戦いを強いられた。

とりわけフォードによるフェラーリ買収交渉が破談したことに端を発する大企業同士の確執は、共に人生のターニング・ポイントに差しかかっていたシェルビーとマイルズの運命を大きく変えることになった。

そんな実際にあったフォードとフェラーリの“企業戦争”の裏側をリアルに描く本作は、企業のエゴやマーケット戦略とはまったく別の次元で並外れた情熱、執念、勇気をほとばしらせた男たちの生き様を、熱くドラマティックに描き出す。今よりあらゆる意味ではるかに危険で獰猛だった1960年代のモーターレースの迫力を追求したレース・シーンの数々も圧巻で、まさしく本物の感動と興奮を呼び起こす実録エンターテインメントが完成した。

ハリウッドを代表する二大実力派スターの初共演が叶ったことも、本作の大きな話題である。数々の名車を世に送り出した天才カー・デザイナーとして、歴史にその名を刻むキャロル・シェルビー役に『オデッセイ』のマット・デイモン。妥協を一切許さない無鉄砲な性格ゆえに多くの災いを招きながらも、ずば抜けたドライビング・テクニックでサーキットを疾走するケン・マイルズ役に『ダークナイト』のクリスチャン・ベイル。逆境から這い上がる男たちの信頼、友情のドラマを体現したふたりの一挙一動から目が離せない。

そしてメガホンを執ったのは、『17歳のカルテ』『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』『3時10分、決断のとき』『LOGAN/ローガン』など、多彩なジャンルのヒット作を手がけてきたジェームズ・マンゴールド監督。極限のダイナミズムと豊かな人間味を映画に吹き込み、今の時代に伝えるべき実話をスクリーンに輝かせるその手腕は特筆に値する。

ストーリー
気鋭のカー・デザイナーとして活躍するキャロル・シェルビー(マット・デイモン)のもとに、アメリカ最大の自動車メーカー、フォード・モーター社から思いがけないオファーが届く。それはル・マン24時間耐久レースで、モータースポーツ界の頂点に君臨するイタリアのフェラーリ社に勝てる車を作ってほしいという途方もない依頼だった。

その背景には、フォードの会長であるヘンリー・フォード2世(トレイシー・レッツ)の憎悪にも似たフェラーリへの対抗心があった。フォードでマーケット戦略を担当するリー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)は、若い世代のユーザーを魅了する速くてセクシーな車を売り出すべきだとフォード2世に進言し、フェラーリの買収計画を進めてきた。ところが契約成立直前、レース部門を手放したくない創業者のエンツォ・フェラーリ(レモ・ジローネ)が態度を翻して交渉は決裂。エンツォの傲慢な振る舞いに激怒したフォード2世は、打倒フェラーリに燃えて新たなレースカーを作るよう命じ、それを受けてアイアコッカはシェルビーに白羽の矢を立てたのだ。

1960年から直近の1965年までル・マンを6連覇中のフェラーリは、モータースポーツ界の絶対王者である。しかも悪天候に見舞われようと昼も夜も24時間ぶっ通しで過酷なコースを走る車には、並外れたスピードと頑丈さが要求される。それでもフォードの“本気”を感じ取ったシェルビーは、不可能とさえ思えるオファーを受諾した。かつて1959年のル・マンにアストン・マーチンで参戦し、アメリカ人レーサーとして初めて優勝した経験を持ちながらも、心臓の病によって無念のリタイヤを余儀なくされたシェルビーの胸の奥底には、今なおレースの世界への熱い思いが燻っていた。

次のル・マンまでわずか90日しか準備期間がないシェルビーが真っ先に足を向けたのは、凄腕のイギリス人ドライバー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)のもとだった。自らが営む自動車修理工場を国税局に差し押さえられ、生活が行きづまっていたマイルズは、妻モリー(カトリーナ・バルフ)とひとり息子ピーター(ノア・ジュプ)にも背中を押され、シェルビーの無謀な挑戦に加わることを決意する。

こうしてシェルビーとマイルズは史上最高のレーシングカーを生み出すため、フォードGT40の抜本的改良とテストを重ねていく。しかし妥協を知らないマイルズの歯に衣着せぬ言動は、フォードのレーシング部門の責任者に就任した副社長レオ・ビーブ(ジョシュ・ルーカス)の反感を買ってしまう。マイルズを除外しようとするビーブの思惑を察したシェルビーは、巧みな機転を利かせてフォード2世に直談判し、ミッション達成に必要不可欠なマイルズを守ることに成功。レースへの純粋な情熱を共有するシェルビーとマイルズは、いつしか固い友情で結ばれていた。

やがて前哨戦のレースで結果を出したシェルビーらは、いよいよ決戦の地、フランスのル・マンに乗り込んでいく。しかし、マイルズが乗り込んだフォード1号車がフェラーリとの壮絶なデッドヒートを繰り広げるなか、理不尽な大企業の論理をふりかざすビーブがまたしても横やりを入れてくるのだった……。



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カテゴリー: F1 / ル・マン24時間レース