ランド・ノリス 新F1レギュレーション再批判「これはレースではない」

オリバー・ベアマンのクラッシュが安全面の懸念を改めて浮き彫りにするなか、ノリスはレースそのものの本質にも踏み込み、車内で感じている実態はテレビで見えるものとは異なると主張した。
ドライバーが主導権を持てず、パワーユニットの制御に翻弄される現状に対し、改善を求めている。
ノリス「これはレースではない」
ランド・ノリスはレース後、2026年F1レギュレーションの問題点について次のように語った。
「この件には2つの側面がある」とノリスは語った。
「レースという観点からの話があるし、今日の件の原因になったかもしれない安全面の話もある」と述べ、オリバー・ベアマンのクラッシュに言及した。
「レース面について言えば、正直なところ、いくつかのバトルではルイスを抜きたくすらなかった。自分が望んでいない時にバッテリーがデプロイされてしまうし、それを自分でコントロールできないからだ。だから彼を抜いても、そのあと自分にはバッテリーが残っていなくて、彼がそのまま飛ぶように抜き返していく」
「これはレースではない」とノリスは言い切った。
「こういうヨーヨーのような状態は、たとえ彼がそうではないと言ったとしても、レースではない」
「ドライバーが主導権を持てていない」
ノリスによれば、問題の本質はパワーユニット側の挙動にドライバーが支配されている点にあるという。
「パワーユニットが何を供給するかに左右されてしまっている時点で、本来は少なくともドライバーがコントロールしているべきなのに、僕たちはそうなっていない」と語った。
「もちろん、より良かったコースもあれば、より悪かったコースもある。いくつか改善はされてきたし、さらに改善する余地もある。我々はただ全開で走りたいだけなんだ」と訴えた。
「130Rから最終コーナーまでの区間でアクセルを戻して、60km/hも失いたくない。他のカテゴリーの方が僕たちより高いトップスピードを出しているはずだ」
「改善できる部分はいくつかある。でもFIAもそれは分かっている」と続けた。
「改善してくれることを願っている」

130Rで起きている“意図しない再展開”
ノリスは、鈴鹿の130Rで実際に何が起きているのかについても説明した。
「通常ならオーバーテイクモードになっている」と語った。
「問題は、130Rに向かうところでデプロイされることなんだ。前のクルマに突っ込んでしまうから、僕はアクセルを戻さないといけない。でも一度アクセルを戻して、もう一度踏み直すと、自分はそれを望んでいないのにまたバッテリーがデプロイされてしまう。本来ならそこで切れるべきなんだ」
「でも、いったん戻してからまた踏み直すと再びデプロイされてしまう。僕にできることは何もない」
「ドライバーに与えられているコントロールがあまりにも少なすぎる。だから後ろのクルマの状況に対して、あまりにも受け身になってしまう。それは本来あるべき形ではない」
テレビ映像と車内の実感のズレ
ノリスは、外から見えるレースと、ドライバーが実際に感じているレースの間に大きな隔たりがあるとも主張した。
「テレビで見ればレースは素晴らしく見えるかもしれない」と語った。
「でも、コクピットの中で感じているレースは、間違いなく本来あるべきほど本物ではない」
また、ドライバーたちの声がどこまで届いているのかについても、ノリスは冷ややかな見方を示した。
「僕たちが何を言っても関係ない」と述べた。
「ファンが楽しんでいる限り、それがすべてなんだろうから」
カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム
