ランド・ノリス F1マイアミGP決勝「マックスは完璧にやらなければ抜けない」
マクラーレンのランド・ノリスは、マイアミGP決勝でマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との激しいバトルに挑んだ結果、代償を払う形になったと語った。1周目の接触未遂でポジションを大きく落としたノリスは、「完璧に決めなければ、マックスには仕掛けられない」と述べ、チャンピオンとの戦いの難しさを強調した。

決勝57周のレースで、ノリスはポールポジションのフェルスタッペンとフロントローに並び、ターン1で早くも勝負を挑んだ。

フェルスタッペンはやや深くブレーキングし、雨後の滑りやすい路面で膨らむ形に。ノリスは続く左コーナーで外側から並びかけたが、フェルスタッペンに押し出される形でコース外の縁石まで逃れざるを得なかった。

その結果、勢いを失ったノリスは6番手まで後退。審議対象とはなったが、スチュワードは「レーシングインシデント」と判断し、処分は下されなかった。

レース後、ノリスは「仕掛けなければ『消極的』と言われ、仕掛ければ『無謀』と言われる。どう転んでも文句を言われるものさ」と苦笑。

「マックスと戦うときはそういうもの。完璧な状況に持ち込めなければ、ぶつかるか、仕掛けられないかのどちらかだ。今日は自分が十分うまくやれなかった、それが代償になった」

その後もノリスは再びターン1でフェルスタッペンを攻めるも再びコース外へ押し出され、ターン11で一度は前に出たが、両者ともコース外に出たことでポジションを返上。翌周、同じ場所で再挑戦し、ついに前に出ることに成功したものの、この時点でチームメイトのオスカー・ピアストリとは約9秒の差がついていた。

「2位になったとき、残りは25~30周くらいあったと思う。そこからずっと全力で追いかけた。最後の4~5周以外は攻め続けていたけど、差を10秒近くから3~4秒まで縮めるのがやっとだった」

「信じてプッシュはしたよ。あと数周あれば…とは思ったけど、オスカーの走りは本当に見事だった。簡単には捕まらないよ。やれるだけのことはやったし、あとちょっとだったけど届かなかった」

ランド・ノリス マイアミGP F1ノリスは、ポイントランキングでピアストリに 16 ポイント差をつけられている。

終盤にかけてその差を詰め、最終的には4.6秒差まで迫ったが、ピアストリには及ばず2位でフィニッシュ。それでも3位ジョージ・ラッセル(メルセデス)には30秒以上の差をつけた。

ノリスは「チームは素晴らしい仕事をしてくれた。ピットストップも速かったし、マシンのペースも良かった。オスカーも見事な走りだったし、マックスもいつも通りの手強さだった」とコメント。「代償を払う形になったけれど、それもレースというものだ」と受け止めた。

この結果、ドライバーズランキングではピアストリとの差が16ポイントに拡大。ピアストリが3連勝を飾る中、ノリスは悔しさをにじませつつもチームの好調さに自信を見せている。

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カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム / F1マイアミGP