小林可夢偉 「全体としては流れは良くなっている」
小林可夢偉が、10位入賞を果たしたF1スペインGPの週末を振り返った。

ザウバーは、F1スペインGPに大幅なアップデートを投入。小林可夢偉は金曜日からマシンの進歩に手ごたえを感じていたという。

「今回から新しい空力パーツなどアップデートが入ったんですが、金曜日のフリー走行を走った時点で、そんなにタイムは悪くなくて、クルマのセッティングをうまくしたらいつも通りか、いつも以上のパフォーマンスが出せるんじゃないかなと感じてました」

「土曜日の朝のフリー走行では新品のオプションタイヤでのバランスも見えてきたし、予選ではギリギリかもしれないけど第3セッションは狙えそうだと思っていたんです」

「その予選はまず第1セッションで新品のオプションで1アタックをして、第2セッションの一回目のアタックは、第1セッションで履いた中古のオプションタイヤで、何かあったらいけないからとりあえずタイムを出しておきましょうという感じでした」

しかし、予選Q2ではタイムアタック時にフォース・インディアの後ろになり、14番手タイムに留まることになる。

「本番は2回目のアタックで、そこで2セット目の新品オプションを履いたんです。僕がアタックラップに入るコントロールラインを通過した時、ちょうどフォースインディアの1台が2秒くらい前にいたんですが、まさかその時そのクルマがプライムで走っているなんて知らなくて、スリップもちょっと使えていい感じに行けるかなと思ったら、やたら遅くてバックストレート手前で追いついちゃって…。さすがにQ2の最後誰がプライムで走ってんねん!て感じで完全にやられました。ただ、まあ14番グリッドは前回よりはいいし、決勝レースは気楽にポイントを獲りにいこうと気持ちを切り替えていました。」

迎えた決勝。好調なスタートを切った小林可夢偉だが、オープニングラップでロータスと接触して左リアがパンク。最後尾に順位を落とすことになる。

「そうしたら、決勝は1周目にタイヤがパンクしてしまった。スタート自体は悪くはなかったんですが、その後、横のトロロッソにコース脇の芝生に4輪が飛び出すくらい押し出されて、1回アクセルを抜くしかなくて、そうしたら後ろに緑のロータスがいたんです。ターン5でそのロータスのクルマがブレーキングを遅らせすぎたのか、リヤタイヤにウイングをあててきて左リヤタイヤがパンクしてしまった」

「前回のトルコでもパンクがあったので、正直またパンク!!って思いましたけど(苦笑)。なんとかコースを回って、ピットインしてプライムタイヤに履き替えました」

タイヤ交換を強いられたことで、ザウバーは2ストップ戦略に変更。そこから小林可夢偉には我慢のレースが続いたが、一貫性のあるパフォーマンスと多くのオーバーテイクを披露して4戦連続となる10位入賞を果たした。

「チームがすぐに戦略を変えてくれたと思うんですけど、とにかくせっかくスタートで履いていたオプションタイヤがパンクして使えなくなったので、残りのオプションは2セットに限定されてしまい2ストップ戦略でした。とにかくプライムタイヤでできるだけ走って、その後の2回オプションを履くという作戦に変えました。最後はフェラーリの1台にトラブルもあって10位で1ポイント獲れましたけど、もしこのパンクがなければもっと前でポイントを獲れていたので非常に残念ですね」

「簡単ではないですけど、この2戦パンクがなければ結構いいところにいけていたと思うし、クルマのほうは良くなっていて、もちろんこれからも経験とかセッティングのうえで必要なものはあるんですけど、全体としては流れは良くなっていると思います。とにかくモナコではとにかく予選からスムーズに普通に戦いたいですね」

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カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / ザウバーF1チーム