【インディカー】 ホンダ:第8戦 デトロイト 決勝レポート
インディカー 第8戦 デトロイトの決勝レースが行われ、ライアン・ハンターレイが優勝。Hondaはダブルヘッダーの両レースを制覇した
ミシガン州デトロイトで開催されるストリートレースは同じ週末に2レースを行うダブルヘッダーだが、Hondaドライバーたちが2年連続で両レースでの優勝を飾った。ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がレース終盤にチームメートのアレクサンダー・ロッシとスリリングなバトルを展開し、2018年シーズンの初勝利を記録した。
レース2の予選は日曜日午前中にウエットコンディションの下で行われ、ポールポジションはアレクサンダー・ロッシが獲得。2番手はロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorpsorts)となった。
決勝スタートまでに路面は完全に乾き、太陽も出て気温も上昇、とても快適なコンディションで70周のレースは争われた。出場チームの作戦がほぼ真っ二つに分かれ、オーソドックスなのはピットストップを2回行う作戦で、燃費をセーブし、タイヤの消耗を極力抑えた走りが要求される。もう一つが3ストップ作戦となり、1回ピットに多く入ってタイヤ交換や燃料補給の作業を受けるため、タイムロスは大きいだが、新しいタイヤを装着してタイヤの消耗を気にすることなく速いラップを重ねられるところがメリットとなる。
レース2終盤、トップ争いはHondaエンジン搭載マシンに乗るAndretti Autosportのチームメート2人で繰り広げられたが、アレクサンダー・ロッシは2ストップ、ライアン・ハンターレイは3ストップと同じチーム内で異なる作戦を採用していた。
ライアン・ハンターレイは52周目に3回目のピットストップに入り、一方アレクサンダー・ロッシは、残り15周の55周に2回目のピットストップを行った。新しいタイヤを装着したハンターレイはここから猛追を開始。ロッシとの差は瞬く間に縮まって行き、追われる身となったロッシは直角コーナーのターン3へのアプローチでブレーキをロックさせ、タイヤから白煙を上げてランオフエリアにストップした。彼はレースに戻ってゴールを目指すことはできたが、コースオフした際にタイヤを傷めたためピットでタイヤを交換し、12位まで順位を下げてのゴールとなった。
この勝利はライアン・ハンターレイにとっては今シーズン初、キャリア17勝目となった。土曜日に2位フィニッシュ、日曜に優勝を飾った彼はシリーズポイントが278点まで急伸し、ランキングで4番手に浮上した。土曜日のレース1ウイナーのスコット・ディクソンは合計304点でポイントランキング2番手、298点のロッシが3番手につけている。
Hondaドライバーは日曜のレース2でも5人がトップ6でのフィニッシュした。エド・ジョーンズ(Chip Ganassi Racing)は今シーズン2回目の表彰台に上り、チームメートで昨日のウイナーのディクソンが4位。グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位。そして、ルーキーのウィッケンズが6位でゴールした。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は午前中の予選でマシンセッティングに不具合があったため、20番手という後方グリッドからレースに臨んだ。彼は早めのピットストップを行う3ストップ作戦を採用したが、2回目のピットタイミングが悪かったために上位進出のチャンスを逃し、集団の中で順位を上げて行くことも叶わず、17位でのゴールとなった。
「2セット目のハードタイヤを装着してからの僕とマシンは一体化し、思い通りに走ることができました。最後のロッシとの戦いは、彼がストレート1本分先行して始まりました。しかし、私のマシンは本当に速く、飛ぶイルカのようでした。作戦もピットストップもすばらしく、全力でマシンを走らせました。今週のような戦いを続け、チャンピオンシップを戦いたい。そのために私たちはインディカーシリーズに参戦しているのですから。デトロイトで勝てたことを誇りに思います」
「非常に難しいレースになりました。何もかもが自分たちの考えや、狙いと逆に出ていましたね。作戦が当らず、ピットインもピットからコースへ出るタイミングも悪く、トラフィックに引っかかってばかりいました。レース中盤には非常に速いペースで走れていた時がありました。しかし、それは長くは続きませんでした。集団に追いつくと、そこからライバルをパスして順位を上げて行くことができなかったのです。何とか前へ出ようと全力で戦いました。残念なのはフルコースコーションがスタート直後にしか出なかったことです。そのため攻撃的な作戦が実を結ぶことにならなかったのです」
カテゴリー: F1 / インディカー
ミシガン州デトロイトで開催されるストリートレースは同じ週末に2レースを行うダブルヘッダーだが、Hondaドライバーたちが2年連続で両レースでの優勝を飾った。ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)がレース終盤にチームメートのアレクサンダー・ロッシとスリリングなバトルを展開し、2018年シーズンの初勝利を記録した。
レース2の予選は日曜日午前中にウエットコンディションの下で行われ、ポールポジションはアレクサンダー・ロッシが獲得。2番手はロバート・ウィッケンズ(Schmidt Peterson Motorpsorts)となった。
決勝スタートまでに路面は完全に乾き、太陽も出て気温も上昇、とても快適なコンディションで70周のレースは争われた。出場チームの作戦がほぼ真っ二つに分かれ、オーソドックスなのはピットストップを2回行う作戦で、燃費をセーブし、タイヤの消耗を極力抑えた走りが要求される。もう一つが3ストップ作戦となり、1回ピットに多く入ってタイヤ交換や燃料補給の作業を受けるため、タイムロスは大きいだが、新しいタイヤを装着してタイヤの消耗を気にすることなく速いラップを重ねられるところがメリットとなる。
レース2終盤、トップ争いはHondaエンジン搭載マシンに乗るAndretti Autosportのチームメート2人で繰り広げられたが、アレクサンダー・ロッシは2ストップ、ライアン・ハンターレイは3ストップと同じチーム内で異なる作戦を採用していた。
ライアン・ハンターレイは52周目に3回目のピットストップに入り、一方アレクサンダー・ロッシは、残り15周の55周に2回目のピットストップを行った。新しいタイヤを装着したハンターレイはここから猛追を開始。ロッシとの差は瞬く間に縮まって行き、追われる身となったロッシは直角コーナーのターン3へのアプローチでブレーキをロックさせ、タイヤから白煙を上げてランオフエリアにストップした。彼はレースに戻ってゴールを目指すことはできたが、コースオフした際にタイヤを傷めたためピットでタイヤを交換し、12位まで順位を下げてのゴールとなった。
この勝利はライアン・ハンターレイにとっては今シーズン初、キャリア17勝目となった。土曜日に2位フィニッシュ、日曜に優勝を飾った彼はシリーズポイントが278点まで急伸し、ランキングで4番手に浮上した。土曜日のレース1ウイナーのスコット・ディクソンは合計304点でポイントランキング2番手、298点のロッシが3番手につけている。
Hondaドライバーは日曜のレース2でも5人がトップ6でのフィニッシュした。エド・ジョーンズ(Chip Ganassi Racing)は今シーズン2回目の表彰台に上り、チームメートで昨日のウイナーのディクソンが4位。グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が5位。そして、ルーキーのウィッケンズが6位でゴールした。
佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は午前中の予選でマシンセッティングに不具合があったため、20番手という後方グリッドからレースに臨んだ。彼は早めのピットストップを行う3ストップ作戦を採用したが、2回目のピットタイミングが悪かったために上位進出のチャンスを逃し、集団の中で順位を上げて行くことも叶わず、17位でのゴールとなった。
ライアン・ハンターレイ(優勝)
「2セット目のハードタイヤを装着してからの僕とマシンは一体化し、思い通りに走ることができました。最後のロッシとの戦いは、彼がストレート1本分先行して始まりました。しかし、私のマシンは本当に速く、飛ぶイルカのようでした。作戦もピットストップもすばらしく、全力でマシンを走らせました。今週のような戦いを続け、チャンピオンシップを戦いたい。そのために私たちはインディカーシリーズに参戦しているのですから。デトロイトで勝てたことを誇りに思います」
佐藤琢磨(17位)
「非常に難しいレースになりました。何もかもが自分たちの考えや、狙いと逆に出ていましたね。作戦が当らず、ピットインもピットからコースへ出るタイミングも悪く、トラフィックに引っかかってばかりいました。レース中盤には非常に速いペースで走れていた時がありました。しかし、それは長くは続きませんでした。集団に追いつくと、そこからライバルをパスして順位を上げて行くことができなかったのです。何とか前へ出ようと全力で戦いました。残念なのはフルコースコーションがスタート直後にしか出なかったことです。そのため攻撃的な作戦が実を結ぶことにならなかったのです」
カテゴリー: F1 / インディカー