道上龍、岡山でシビックWTCCをテスト
8月30日(火)、ホンダ シビック WTCC勢が、岡山国際サーキットで、日本ラウンドに向けたテスト走行を行った。
テストの主な目的は、ティアゴ・モンテイロ(Castrol Honda World Touring Car Team)用に投入するニューシャシーのシェイクダウンテストと、道上龍(Honda Racing Team JAS)の慣熟走行テストとなった。
今回がWTCC(世界ツーリングカー選手権)初参戦となる道上龍にとっては、ツインリンクもてぎでの本戦に向けたセットアップを導き出すための重要なテストとなった。
台風の影響が心配された岡山国際サーキットは朝から晴天に恵まれ、テストは午前9時にスタート。まずはモンテイロがコースインし、車両の感触を確かめながら走行を繰り返していく。8周ほどをこなしてモンテイロのセッションは終了。レース用エンジンは年間1基という規定があるため、最低限の周回数で確認を終えた。モンテイロの感触は上々で、大きな問題はなかった。
道上龍のマシンにはマイナートラブルが発生し、数周してはピットインを繰り返すという状況だったが、午前中2時間のテスト走行を終えた段階でトラブルの原因が突き止められ、無事に修復を終えた。
午後のセッションでは新品タイヤを装着しての走行や、スタートの練習など、午前中にはなかったメニューが加えられ、テスト内容もより中身の濃いものとなっていく。道上龍はリアのスタビリティを得るべく、チームにさまざまな変更をオーダー。試行錯誤の末に、手応えを得る段階までマシンのセットアップを煮詰めることができた。午後のセッションも2時間の予定だったが、さらなるフィーリングの向上を狙って時間を30分延長し、精力的に走り込みを行っている。道上りゅのラップタイムは、モンテイロと比べても引けを取っておらず、実戦に向けて期待の持てるテスト走行となった。
道上龍
午前のテストを終えて
「自分の中でツインリンクもてぎをイメージして走っていますが、まだリアのグリップが自分の好みに合っていません。ブレーキング時の接地感がなく、そこからターンインをしてしまうので、オーバーステアを誘発させてしまう。もちろん、こことツインリンクもてぎでは路面コンディションが違うので、その路面を見越したセットアップを行っていかなければならないと思います。午後に向けて、ブレーキング時の不安感を解消できるよう、少しセットアップを変えたいなと思っています」
午後のテストを終えて
「午後はスタビライザーや車高、リアタイヤのトー角も変更してもらい、バランスはよくなって自分の好みにも合ってきました。ツインリンクもてぎはコーナーが小さいところが多いですし、ダウンヒルストレートからの90度コーナーなど、リアの安定感が求められますから、しっかり4つのタイヤに仕事をさせるようなセットアップができればと思っています。今日は台風次第で走れないかもしれないという状況だったので、走れてよかったです。それに、マイナートラブルの原因は、現場ではなかなか見つけづらいものですから、それが解決できたこともよかったです。日本ラウンドでは、予選でとにかく前のグリッドをがんばって狙い、決勝ではあわよくば表彰台を狙いたいなと思っています」
ティアゴ・モンテイロ
「新しいシャシーの仕上がりはとてもいいですね。フィーリングにも大きな問題はありません。午後にはペダルを変更したので、チェックのために走行しました。2周でしたが、大事な確認ができてよかったと思います。ツインリンクもてぎは好きなコースですし、昨年も勝てているので印象はすごくいいです。もともとブレーキングが難しいサーキットですし、ウエイトが80kgになった部分は少し懸念しています。私が70kgなので、私よりも重いパッセンジャーが乗っているということです(笑)」
堀内大資 (Civic WTCC開発プロジェクトリーダー)
「道上選手はツインリンクもてぎのスポット参戦について十分準備ができたと思います。マシンは先週準備ができたものですが、ここでいいところと悪いところの洗い出しができたので、あとはツインリンクもてぎのレースに向けて準備万端といえるところまできたかなと思っています。スポット参戦とはいえ、レギュラードライバーたちと同じくらい活躍してくれることを期待しています。今日同じくテストをしたモンテイロも、一新したシャシーの感触が非常にいいとのことで、彼の活躍にも期待したいと思います」
根津佳裕 (MUGEN EUROシニアエンジニアリングマネージャー)
「今日はプレテストということで、道上選手のマシンの初期トラブルを解決できてよかったです。道上選手のデータはモンテイロ選手とほぼ同じ感じです。エンジンもマップもすべて同じものなので、レースが楽しみです。ツインリンクもてぎはストップ&ゴータイプのサーキットなので、エンジンの回転も下から上まで全域で使います。80kgのハンデを搭載していますので、ライバルと比べてどうかというのは気になりますが、やるしかないですね」
カテゴリー: F1 / ホンダF1
テストの主な目的は、ティアゴ・モンテイロ(Castrol Honda World Touring Car Team)用に投入するニューシャシーのシェイクダウンテストと、道上龍(Honda Racing Team JAS)の慣熟走行テストとなった。
今回がWTCC(世界ツーリングカー選手権)初参戦となる道上龍にとっては、ツインリンクもてぎでの本戦に向けたセットアップを導き出すための重要なテストとなった。
台風の影響が心配された岡山国際サーキットは朝から晴天に恵まれ、テストは午前9時にスタート。まずはモンテイロがコースインし、車両の感触を確かめながら走行を繰り返していく。8周ほどをこなしてモンテイロのセッションは終了。レース用エンジンは年間1基という規定があるため、最低限の周回数で確認を終えた。モンテイロの感触は上々で、大きな問題はなかった。
道上龍のマシンにはマイナートラブルが発生し、数周してはピットインを繰り返すという状況だったが、午前中2時間のテスト走行を終えた段階でトラブルの原因が突き止められ、無事に修復を終えた。
午後のセッションでは新品タイヤを装着しての走行や、スタートの練習など、午前中にはなかったメニューが加えられ、テスト内容もより中身の濃いものとなっていく。道上龍はリアのスタビリティを得るべく、チームにさまざまな変更をオーダー。試行錯誤の末に、手応えを得る段階までマシンのセットアップを煮詰めることができた。午後のセッションも2時間の予定だったが、さらなるフィーリングの向上を狙って時間を30分延長し、精力的に走り込みを行っている。道上りゅのラップタイムは、モンテイロと比べても引けを取っておらず、実戦に向けて期待の持てるテスト走行となった。
道上龍
午前のテストを終えて
「自分の中でツインリンクもてぎをイメージして走っていますが、まだリアのグリップが自分の好みに合っていません。ブレーキング時の接地感がなく、そこからターンインをしてしまうので、オーバーステアを誘発させてしまう。もちろん、こことツインリンクもてぎでは路面コンディションが違うので、その路面を見越したセットアップを行っていかなければならないと思います。午後に向けて、ブレーキング時の不安感を解消できるよう、少しセットアップを変えたいなと思っています」
午後のテストを終えて
「午後はスタビライザーや車高、リアタイヤのトー角も変更してもらい、バランスはよくなって自分の好みにも合ってきました。ツインリンクもてぎはコーナーが小さいところが多いですし、ダウンヒルストレートからの90度コーナーなど、リアの安定感が求められますから、しっかり4つのタイヤに仕事をさせるようなセットアップができればと思っています。今日は台風次第で走れないかもしれないという状況だったので、走れてよかったです。それに、マイナートラブルの原因は、現場ではなかなか見つけづらいものですから、それが解決できたこともよかったです。日本ラウンドでは、予選でとにかく前のグリッドをがんばって狙い、決勝ではあわよくば表彰台を狙いたいなと思っています」
ティアゴ・モンテイロ
「新しいシャシーの仕上がりはとてもいいですね。フィーリングにも大きな問題はありません。午後にはペダルを変更したので、チェックのために走行しました。2周でしたが、大事な確認ができてよかったと思います。ツインリンクもてぎは好きなコースですし、昨年も勝てているので印象はすごくいいです。もともとブレーキングが難しいサーキットですし、ウエイトが80kgになった部分は少し懸念しています。私が70kgなので、私よりも重いパッセンジャーが乗っているということです(笑)」
堀内大資 (Civic WTCC開発プロジェクトリーダー)
「道上選手はツインリンクもてぎのスポット参戦について十分準備ができたと思います。マシンは先週準備ができたものですが、ここでいいところと悪いところの洗い出しができたので、あとはツインリンクもてぎのレースに向けて準備万端といえるところまできたかなと思っています。スポット参戦とはいえ、レギュラードライバーたちと同じくらい活躍してくれることを期待しています。今日同じくテストをしたモンテイロも、一新したシャシーの感触が非常にいいとのことで、彼の活躍にも期待したいと思います」
根津佳裕 (MUGEN EUROシニアエンジニアリングマネージャー)
「今日はプレテストということで、道上選手のマシンの初期トラブルを解決できてよかったです。道上選手のデータはモンテイロ選手とほぼ同じ感じです。エンジンもマップもすべて同じものなので、レースが楽しみです。ツインリンクもてぎはストップ&ゴータイプのサーキットなので、エンジンの回転も下から上まで全域で使います。80kgのハンデを搭載していますので、ライバルと比べてどうかというのは気になりますが、やるしかないですね」
カテゴリー: F1 / ホンダF1