ホンダF1 田辺豊治TDが見た“ブラウンGPとレッドブルの開発の類似点”
ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、第3期の最後に『ブラウンGP BGP001』としてタイトルを獲得することになった2009年の『幻のホンダ RA109』を開発していたときの状況と、レッドブルおよびアルファタウリとの関係の類似点を語った。

ホンダF1のラストイヤーとなった2021年、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがホンダのF1エンジンでメルセデスのルイス・ハミルトンとの激戦を制してタイトルを獲得。ホンダのF1エンジンとしては1991年のアイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)以来となるドライバーズタイトルとなった。

ホンダF1がタイトル獲得チームの一員となったのは30年ぶりだが、10年ほど前にタイトル獲得マシンで大きな役割を果たしていた。

ホンダは、2008年末で第3期のF1プロジェクトを終了して撤退。現在のメルセデスF1の母体となったブラックリーのチームと、2009年に向けて開発していた『ホンダ RA109』をロス・ブラウンに売却。メルセデスのF1エンジンを搭載して『ブラウンGP BGP001』として生まれ変わったマシンは、両方のタイトルを獲得した。

田辺豊治は、第3期のワークスチームでのマシン開発は、レッドブルおよびアルファタウリのマシンでの作業方法と類似していたと語る。

「2007年と2008年にシャシー側とエンジン側が非常に緊密に連携して2009年のマシンを作り上げました」と田辺豊治はThe Raceに語った。

「ある意味、トロロッソとレッドブルでも同じように感じました。我々はお互いに何をしたいのかを話し合ってからマシンのパフォーマンスに最適な決定のために歩み寄りました」

「我々はオープンなマインドで本当に緊密に協力しました。そして、我々は『チームとPUサプライヤー』とは異なる経験で非常に快適に仕事をすることができました」

ホンダは、マクラーレンがバックマーカーに転落した悲惨なF1復帰3シーズンの後、トロロッソ(現アルファタウリ)にF1エンジンの供給を開始した。

新しいパートナーとの関係はすぐに良くなったが、田辺豊治は、信頼性の問題を解決して初めてF1パワーユニットの開発に着手することができたと感じている。

「問題の解決に多くの時間を費やしました」と田辺豊治は語った。

「それはある意味でネガティブな展開であり、常に何かを取り戻そうとしました。そして、2018/19年には、ポジティブな開発サイクルに移行できたと感じています。ある程度の信頼性を達成した後、以前よりもパフォーマンスを向上させる時間ができてきました」。

「それは大きな変化でした」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / トロロッソ / ブラウンGP / スクーデリア・アルファタウリ