ホンダF1、タイトルを賭けたラスト4戦「一戦一戦が大切。一丸となって挑む」 F1サンパウロGP
2021年F1シーズン第19戦の舞台は、ブラジル・サンパウロのインテルラゴス・サーキット。反時計回りのレイアウトで、短い全長の中に、タイトなコーナーが続くセクションや急勾配、そして高速ストレートなど、息もつかせぬ展開が待っている。

前回の2019年は、最終ラップの最終コーナーまで白熱した戦いが続き、マックス・フェルスタッペンが優勝。ピエール・ガスリーが最後のストレートでルイス・ハミルトンに競り勝ち、2位でキャリア初のF1表彰台に。ホンダとしては2015年の復帰後初めての1-2フィニッシュを果たした。

ホンダF1は「2年ぶりの開催となりますが、ホームのような歓声で後押ししてくれるファンの皆さんのためにも、好結果で終えられるように全力を尽くします」と述べた。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「米国とメキシコでのレースをレッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手が連勝するとともに、ホンダ PUを搭載した2チーム・4ドライバーがとてもいいパフォーマンスを見せてくれたと思います。いい勢いを得て、次は南北アメリカ大陸では最後のレースとなるブラジルへ向かいます。ブラジルは、さまざまな記録を一緒に成し遂げたアイルトン・セナ選手の母国であり、ホンダにとって、そして当時一緒に仕事をしていた私にとっても特別なレースになります。レースの舞台となるインテルラゴス・サーキットは、F1カレンダーの中で長い歴史を持っており、1周が4.3kmと短く、起伏に富んだ地形の中に中速・低速コーナーが多く配されています。また、天候が不安定なことでもよく知られており、前回のメキシコほどではないものの標高は約800mと若干の高地に位置しています。標高に対して特に特殊なセッティングなどが必要なわけではありませんが、メキシコのデータを確認することなども加えて十分に準備して臨みたいと思います。私たちにとって、F1での戦いは残り4戦になりました。一戦一戦が大切な4戦となりますので、良いレースができるように2つのチームとともに一丸となって向かいます」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)
「メキシコでの勝利はとてもいい気分でした。チームとしてこれ以上はないという働きができましたし、チェコ(ペレス)と表彰台に立ちたいと思っていたので、それが叶ったことも素晴らしいです。ここからまたプッシュし続けなければなりません。予選はあのような結果になるとは予想していませんでしたが、いつものようにレースになればマシンがよくなるのは分かっていました。僕らにはペースでアドバンテージがあり、それを最後までマネージすることができました。ここからブラジルに向かいますが、僕らにどれだけ競争力があるのかを話すのは難しいです。2019年は優勝しましたが、レース中はずっと僅差の戦いで、今年も同じような状況になるのではないかと思います。天候がパフォーマンスに与える影響が大きいので、予報がどうなるかも見ていきます。また、今週末はスプリント予選が開催されます。スプリント予選ではいい結果を残しているのですが、レース結果はよくないので、今回はそれを変えられるようにトライしていきます。コンストラクターズチャンピオンシップを獲ることはは、チームにとって大きな意味があります。僕らは両チャンピオンシップの獲得を目的にしているので、今のポイント差は素晴らしいと思います。チェコはここ数戦で絶好調です。ここから一戦ずつしっかりと戦い、プッシュし続けるのみです」

セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)
「メキシコでは最高の気分でした!フォロ・ソル(スタジアムセクション)での表彰式には、僕のキャリア開始からサポートし続けてくれた人々が集まってくれて、素晴らしい光景でした。僕たち家族にとっても感動的な瞬間で、僕が毎戦サーキットで戦う中で、彼らは大きな役割を担ってくれているので、一緒にこうした結果を残せてとても満足しています。いろいろとせわしなく濃密な1週間だったので、そうした状況に惑わされずに集中し続けるのは大変でした。日曜も激しい戦いでしたが、レースウイーク中はずっと同じでした。それを上手く乗り切り、レッドブル・レーシング・ホンダが勝利して僕が表彰台に立つという結果を残せて、すごくうれしいです。母国で最高の結果を残せましたが、僕らは前進し続け、今度はこの3連戦にフォーカスしていかなければなりません。次はブラジルに向かいますが、僕らはこのシーズン終盤でとてもいい位置にいるので、チーム一丸となって激しくプッシュし続けていく必要があります。コンストラクターズチャンピオンシップでは首位に1ポイント差ですが、現在の状況ではなく、最終順位が重要なので、シーズン最後までプッシュし続けるのみです。次のブラジルは、チームと僕にとってさらに向上していくチャンスです。今シーズンは状況が目まぐるしく変わるので、僕らにとってポジティブな変化のみとできるようにしなければなりません。3戦連続で表彰台に立ち、マシンについての理解もかなり深まったと実感しているので、この勢いをブラジルにもつなげて、結果を積み上げていければと思います」

ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
「今季3度目の4位フィニッシュで、チームはコンストラクターズチャンピオンシップで5位に並びました。メキシコでのレースウイークはとても好調で、チーム全体がこの結果を残すためにハードワークに取り組み、Red Bull2台とルイス(ハミルトン/メルセデス)に次ぐ位置につけられました。金曜日の走行開始からペースはよく、予選では中団勢の最上位、トップ2チームの直後という結果を残せました。ユウキが自信を深めているのも、チームにとってはいいことで、予選では僕にトウを与えてくれるなど、素晴らしいサポートをしてくれました。コンストラクター5位に向けてチーム全員の士気が高まっていますし、先週末の結果は、相性のいいブラジルに向けて激しくプッシュしていくためのモチベーションを上げてくれました。前回、2019年のブラジルでは、2位でフィニッシュしました。僕にとってはF1での初表彰台で、とても大きな瞬間でした。特に、最終コーナーからのルイスとの攻防はすごかったです。そうした素晴らしい思い出を再現できればと思いますし、再びポディウムに立てれば素敵ですね。ここはとても忙しいコースで、反時計回りのレイアウトに、ストレートは厳密には直線ではありません。コックピットの中で常に何かしらの操作をしていますし、コース自体もテクニカルなので、とても楽しいです。マシンやパワーユニットにとっては楽なサーキットではなく、チャレンジングです」

角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
「メキシコGPのレースは1周目で終わってしまいましたが、日曜までのパフォーマンスは今季一番とも言えるものだと感じています。3戦連続でQ3進出を果たし、レースウイークを通じてペースはよかったですし、マシンへの自信も深めていくことができました。初めてのメキシコでしたが、がっかりするようなことはなく、素晴らしい経験になりました。ファンの皆さんはすごく情熱的で、会うことができてとてもよかったです。そして、このブラジル・サンパウロも初めての地です。コースを走ったことがない上に、今回はスプリント予選フォーマットで行われるので、予選前に初コースを習熟する機会は1時間のフリー走行しかありません。ただ、これまで2回開催され、僕も経験を積んでマシンへの自信も深まっているので、何が起きるか、どう対処するのがベストなのは分かっています」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1ブラジルGP / スクーデリア・アルファタウリ