ホンダF1:2020年 第1戦 オーストリアGP 予選レポート
2020年のF1世界選手権 第1戦 オーストリアGPの予選が行われ、ホンダF1勢はレッドブル・ホンダの2台がトップ5から、アルファタウリ・ホンダの2台もポイント獲得が可能な位置から明日の決勝をスタートする。

午前のフリー走行3で、マックス・フェルスタッペンがトップから0.3秒差の3番手、アレクサンダー・アルボンが6番手、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが9番手、ダニール・クビアトがガスリーから0.3秒遅れの14番手に入り、好結果を残した。

予選では、接戦の中ホンダF1の4台がQ2に進出。フェルスタッペンがQ1のファステストタイムを出し、そこから0.5秒差のガスリーが9番手に入った。しかし、Q2でガスリーが12番手、クビアトが13番手となり、コンマ数秒の差で、Q3進出を逃した。

フェルスタッペンはミディアム・タイヤでQ2のタイムを出し、明日の決勝をミディアムでスタート。アルボンはソフト・タイヤでスタートする。 Q3を3番手で終えたフェルスタッペンは、明日の決勝をライバルと異なるタイヤ戦略でいい位置からスタートする。アルボンはフェルスタッペンの真後ろの5番グリッドからスタートとなる。

異なる戦略をとる2台がトップ5からスタートすることで、チームとして戦い方に幅が出る。2チームはついに始まった2020年開幕戦で好成績を収めるべく、万全の準備とともに決勝に臨む。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2020年開幕戦の予選が終了しました。今日の結果は昨年までの勢力図がやや変わり多少のサプライズがあったと思います。Hondaとしてはレッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が2列目3番グリッド、アルボン選手が3列目5番グリッドと、明日のレースに向けて良いポジションを獲得してくれました。とは言うものの、我々の車と予選トップとのタイム差は小さくありません。しかし、我々のロングランペースは悪くないことに加えフェルスタッペン選手が上位で唯一のミディアムタイヤを履いてのスタートですので、明日は面白いレースをできればと思っています。アルファタウリ・ホンダの2台についても昨晩の作業でマシンのバランスを改善し、ガスリー選手が12番手、クビアト選手が13番手と明日のレースでのポイント獲得に向けて悪くないポジションにつけてくれました。ここまで我々のPUは問題なく機能しています。それぞれのチームともにライバルは強力ですが、開幕戦でいい結果を得られるようさらなる準備を進めます」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「今日はポールポジションに向けて戦いたかったという想いはあるものの、実際にはそれは難しいと感じていましたし、3番グリッドからのレースをスタートできることは初戦としてはいいものだと思っています。僕たちは歴史的にこのサーキットで予選一発の走りにおいて最速ということはあまりないのですが、それでも来週行われる第2戦に向けて改善をしていけると思っています。明日は長丁場のレースで今日の予選とは異なりますし、周りのマシンがソフトタイヤでのスタートになるのに対し、僕一人だけミディアムタイヤということで、異なる戦略をとることになります。気温も上がるようなので、それが僕たちに幸いすればとも思っています。これらの要因でメルセデスが遅くなるわけではないのですが、それでももう少しギャップを縮めたいと考えています。まずは昨年の二の舞となることを避けていいスタートを決め、勝利のために全力を尽くします。ここはいつもファンがとてもいい雰囲気を作ってくれるので彼らがいないことは残念ですが、テレビの前で応援してくれている皆さんのためにエキサイティングなレースを見せられればと思っています」

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「久しぶりに予選を走っていい気分でしたし楽しみましたが、最高の結果とまではいきませんでした。序盤は少し苦しんだものの、最終的にはまずまずの走りができました。Q3の最初のアタックでは集団から遅れ、スリップストリームを使えませんでした。モンツァと同じようにこのサーキットでもスリップストリームは重要ですが、使えなくてもドライビングで何とかタイムを出せました。Q3の2回目のアタックではボッタス(メルセデス)がコースアウトしてイエローフラッグが出たことで十分な走りはできませんでしたが、5番グリッドは悪くないですし、明日の決勝はいいペースで走りたいです」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「今日の結果に満足しています。昨日のフリー走行の結果から、今日の予選では簡単ではないと覚悟していましたが、昨夜の夜通しの作業でマシンのセットアップを改善することができました。2台がそろってQ2進出という結果は満足すべきものだと思っています。これがいまの僕たちのポジションだと思いますし、明日の決勝では自由にタイヤを選択してスタートできます。レースではあらゆることが起こり得ますし、明日はポイント獲得を目指して走ります。Red Bullのホームレースということもあるので、できる限りいい結果を目指してプッシュします」

ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日の予選は1周のラップタイムを競いましたが、明日の決勝は71周あるので、展開を予測するのは難しいです。予選はまずまずでしたが、何度かミスをしてしまい、タイムを落としてしまった場面もありました。昨夜はマシンを改善するために懸命に作業したので、昨日のフリー走行1の結果から比べると、いいペースで走れました。今日の午後はマシンのポテンシャルを出し切るセットアップになってました。ここは例年僕にとって少し難しいサーキットですし、今日の予選もいくらかタイムを失った部分はありましたが、それでも昨年よりもいい結果を出せています。決勝はポイントを狙える位置からのスタートなので、力強いレースをして結果を出したいです」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1オーストリアGP / スクーデリア・アルファタウリ