F1 ホンダF1 本田技研工業 2018年のF1世界選手権 トロロッソ
ホンダの2018年型F1パワーユニット『RA618H』は4日間の第2回F1バルセロナ合同テストで1台で7レース分に相当する走行距離を走り切った。

2018年はF1カレンダーが21戦に拡大されるにも関わらず、ドライバーが年間に使用できるF1エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に削減される。

そのため、1基のエンジンで7戦を戦わなければならず、パワーユニットにアップデートを加える機会も少なくなることを意味する。

トロロッソ・ホンダは、4日間の第2回F1バルセロナ合同テストで1台のパワーユニットだけでトータル498周を走り、多くのテストプログラムを消化。合計距離2318kmは、4.655kmのカタロニア・サーキットで66周で争われるF1スペインGPの7レース分に相当。ホンダのF1パワーユニット、そしてSTR13は7戦を戦う信頼性があることを示した。

最終日は、レースシミュレーションの最終盤にパワーユニットのデータに異常が見つかり、分析に時間を要するためセッション終了2時間ほど前にテスト終了。しかし、8日間のプレシーズンテストでホンダのF1パワーユニットに大きな問題は見つからなかった。

マクラーレンと組んでいた昨年はエンジンだけで19基を使用。380グリッドの降格ペナルティを科せられていた。

そのマクラーレンは、4日間の第2回F1バルセロナ合同テストで5度のストップを経験し、2度のエンジン交換を実施。トータルでは339周(1578km)とトロロッソ・ホンダよりも159周少ない周回数で終えている。

ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は「テスト2では、1台のPUを継続して使用してきました。本日終盤にデータの異常が発生し、そのままテスト終了になったことは大変残念です。ただし、ウインターテスト全体で考えると、多くのテストを行い、有用なデータを収集することができました」とコメント。

「また、今回初めて8日間のサーキットオペレーションをトロロッソと一緒に行いました。互いにオープンで率直なコミュニケーションが取れており、チームとしていい形で機能しています。まだシーズン前のテストが終わっただけの段階ですが、理想的なスタートを切ることができました。2人のドライバー、そしてトロロッソとメルボルンで開幕戦を迎えることが非常に楽しみです」

トロロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーは「この2週間のテスト期間中、素晴らしい仕事をしてくれたホンダの仲間たちに感謝している」とコメント。

「テスト2の期間中は、1つのエンジンで走行していたが、ほぼ問題なく機能してくれた。ただ、今日のテスト終盤に小さなトラブルがあり、リスクを避けるために走行終了を決断した。テストプログラムはほぼ完了していたので問題はないが、今後ホンダとともに問題解決に努めていきたいと思う」

「しかし、そのほかはほぼ問題なく終了することができた。この2週間、マシンの改善・開発をサポートしてくれたホンダにとても感謝している」

トロロッソのチーム代表フランツ・トストは「ここバルセロナでの2回のプレシーズンテストを終え、8日間で3826kmを走りきれたことにとても満足している」とコメント。

「テストができたのは悪天候により実質7日間だったが、それを考慮しても良い結果になった。スピードと信頼性において、問題なく走ることができたのは素晴らしいと思う」

「我々にとって、強力なエンジンマニュファクチャラーであるホンダとの関係は、今季の新しいマシンを開発し向上させていく上で間違いなくとても重要だ。今回は互いに協力しながら、問題も改善してこられたのではないだろうか」

「ここまでいい仕事ができており、ホンダ、チーム、そしてドライバーたちにとても感謝している。そして、いよいよシーズンが始まる!」

関連:マクラーレン・ホンダ:3年間のエンジンペナルティ&エンジン使用数

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ホンダF1