長谷川祐介 「ホンダとマクラーレンを隔てる線はもうない」
ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は、今シーズンは信頼性の問題が発生するリスクを厭わずにパフォーマンスを追求してきたと述べた。
今年、ホンダのパワーユニットは大きな改善をみせており、それは新たにホンダのF1プロジェクトを取り仕切ることになった長谷川祐介の手腕によるものが大きいと考えられている。
ここ数戦におけるホンダの信頼性がそれほど強くない理由について質問された長谷川祐介は「おそらく説明がつくと思います」とコメント。
「冬季テストで、我々のクルマのパフォーマンスはポイントを獲得するには悪くないと思っていました。そのため、非常にマージナルなパフォーマンスセッティングでシーズンをスタートすることに決めました。我々にとっては信頼性が最優先事項だったかもしれません」
「しかし、全車が完走した中国GPを12位と13位で終え、ただレースを完走するだけでは何も得られないことを理解しました。我々はリスクを冒さなければなりませんでした」
「ロシアから我々はより高い点火セッティングとパフォーマンスセッティングを使い始めました。それはエンジンに関する問題を引き起こしました。ですが、我々はリスクを冒さなければならないと理解していました」
「残念なことに問題は増加し、スパでもそれは同じことでした。我々はより高いパフォーマンスを必要としていましたし、それが理由で新しいSpec3エンジンを投入しました。ですが、セットアップ、調整、チェックをする時間が十分にありませんでした。そのため、スパとモンツァえでは多くの問題が発生しました。ですが、それは実施する必要のあることでした」
今年のプレシーズンで掲げた定期的なQ3進出とポイント獲得という目標はほぼ成し遂げられた。トロ・ロッソのカルロス・サインツは、今年のホンダのエンジンが2015年型および2016年型のフェラーリエンジンとのギャップを縮めたと述べている。
長谷川祐介は「そうですね、そう思います。我々ははるか後方からスタートしたので当然なことです」とコメント。
「ですが、我々は他のチームよりもずっと早くにキャッチアップしなければなりませんでした。ですので、パフォーマンスのゲイン率はもちろん速いです。ですが、一旦、近づいたら、その時点からはさらに縮めるのは難しくなります」
長谷川祐介は、今年ホンダのF1での進歩率が増加しているとは考えておらず、昨年の努力は信頼性の乏しさによって隠れていたと述べた。
「昨年は信頼性が最大の問題だったので、進歩を評価するのは非常に困難でした。それに一貫してポイントを獲得することができなかったので、彼らの進歩を目にするのは難しかったです」
「ですが、パワーユニットの観点では、彼らはパフォーマンスを改善させていました。その点で言うと、改善率に大きな違いはありません。昨年から今年にかけて同じ改善レベルを保てていることを誇りに思っています」
昨年と今年の最も大きな違いのひとつは、マクラーレンとホンダの作業関係にある。復帰初年度の2015年は、2つの組織がお互いを理解し、最適なオペレーションを行うことに重圧があった。しかし、今年はマクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエが進捗を確認するために定期的に日本へと移動しており、コミニュケーションはうまくいっている。
また、ホンダ側からも特定の分野でマクラーレンに助けを求めるようになったという。
「関係は良くなっていると思いますが、2年目なのでそれは自然なことです。それによって、我々は彼らのテクノロジーを導入することができます」
「そのひとつがインダクションボックスです。我々は彼らに設計とその生産を頼みました。彼らはカーボン製造のための巨大な優れたファクトリーを持っているので、彼らに頼むことは意味があります」
「昨年彼らがどうしていたのかはわかりませんが、我々はコミニュケーションと会話によって密接に動いていくことに決めました。それが流動性だと思います。我々はチームとして頻繁に話をしています。ホンダとマクラーレンを隔てる線はありません」
2017年からはエンジンレギュレーションが変更になり、2014年に設置されたトークンシステムが廃止され、固定されたデザインのブラックボックスエリアがなくなる。
長谷川祐介は、現在ホンダが何に取り組んでいるかについて多くの詳細を明らかにはしないが、メインのフォーカスは内部の燃焼エレメントの改善であることを明らかにしている。
「来年はトークンがなくなり、レギュレーションないで完全にエンジンを再設計することができます。ですので、我々はゼロから燃焼室とパッケージを始めました。燃焼とICEが最大の違いです」
今年、ルノーとフェラーリが進歩した多くは、メルセデスが成功を収めることを助けたジェットテクノロジーコンセプトを採用したおかげたったと認められている。
ホンダも2017年にむけて燃料パートナーのエクソン・モービルと類似したコンセプトに取り組んでいると噂されている。
その件について長谷川祐介は否定も肯定もしない。
「重要なエリアですので、それを明らかにするつもりはありません。もちろん、我々はあらゆる可能性を研究していますが、何を導入するかを教えたくはありません」
それほど評判の良くない“サイズゼロ”コンセプトについてはどうだろう。
「今、完全なパッケージを明かすことはできませんが、サイズゼロというエンジンの名前は教えられます。全てのエンジンはパッケージとして小さい必要があります。ですので、我々はサイズゼロを諦めたくはありません。もちろん、パッケージはやり直します」
「しかし、何が異なるかを言うのは難しいです・・・多くのエリアを改良していますが、完全に異なるエンジンだと言うのは難しいです」
ホンダは、2017年のポテンシャルに自信を持っているかと質問された長谷川祐介は「難しいですね。そうであれば、是非そう言いたいですが・・・私にはわかりません」と語るにとどめた。
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / マクラーレンF1チーム
今年、ホンダのパワーユニットは大きな改善をみせており、それは新たにホンダのF1プロジェクトを取り仕切ることになった長谷川祐介の手腕によるものが大きいと考えられている。
ここ数戦におけるホンダの信頼性がそれほど強くない理由について質問された長谷川祐介は「おそらく説明がつくと思います」とコメント。
「冬季テストで、我々のクルマのパフォーマンスはポイントを獲得するには悪くないと思っていました。そのため、非常にマージナルなパフォーマンスセッティングでシーズンをスタートすることに決めました。我々にとっては信頼性が最優先事項だったかもしれません」
「しかし、全車が完走した中国GPを12位と13位で終え、ただレースを完走するだけでは何も得られないことを理解しました。我々はリスクを冒さなければなりませんでした」
「ロシアから我々はより高い点火セッティングとパフォーマンスセッティングを使い始めました。それはエンジンに関する問題を引き起こしました。ですが、我々はリスクを冒さなければならないと理解していました」
「残念なことに問題は増加し、スパでもそれは同じことでした。我々はより高いパフォーマンスを必要としていましたし、それが理由で新しいSpec3エンジンを投入しました。ですが、セットアップ、調整、チェックをする時間が十分にありませんでした。そのため、スパとモンツァえでは多くの問題が発生しました。ですが、それは実施する必要のあることでした」
今年のプレシーズンで掲げた定期的なQ3進出とポイント獲得という目標はほぼ成し遂げられた。トロ・ロッソのカルロス・サインツは、今年のホンダのエンジンが2015年型および2016年型のフェラーリエンジンとのギャップを縮めたと述べている。
長谷川祐介は「そうですね、そう思います。我々ははるか後方からスタートしたので当然なことです」とコメント。
「ですが、我々は他のチームよりもずっと早くにキャッチアップしなければなりませんでした。ですので、パフォーマンスのゲイン率はもちろん速いです。ですが、一旦、近づいたら、その時点からはさらに縮めるのは難しくなります」
長谷川祐介は、今年ホンダのF1での進歩率が増加しているとは考えておらず、昨年の努力は信頼性の乏しさによって隠れていたと述べた。
「昨年は信頼性が最大の問題だったので、進歩を評価するのは非常に困難でした。それに一貫してポイントを獲得することができなかったので、彼らの進歩を目にするのは難しかったです」
「ですが、パワーユニットの観点では、彼らはパフォーマンスを改善させていました。その点で言うと、改善率に大きな違いはありません。昨年から今年にかけて同じ改善レベルを保てていることを誇りに思っています」
昨年と今年の最も大きな違いのひとつは、マクラーレンとホンダの作業関係にある。復帰初年度の2015年は、2つの組織がお互いを理解し、最適なオペレーションを行うことに重圧があった。しかし、今年はマクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエが進捗を確認するために定期的に日本へと移動しており、コミニュケーションはうまくいっている。
また、ホンダ側からも特定の分野でマクラーレンに助けを求めるようになったという。
「関係は良くなっていると思いますが、2年目なのでそれは自然なことです。それによって、我々は彼らのテクノロジーを導入することができます」
「そのひとつがインダクションボックスです。我々は彼らに設計とその生産を頼みました。彼らはカーボン製造のための巨大な優れたファクトリーを持っているので、彼らに頼むことは意味があります」
「昨年彼らがどうしていたのかはわかりませんが、我々はコミニュケーションと会話によって密接に動いていくことに決めました。それが流動性だと思います。我々はチームとして頻繁に話をしています。ホンダとマクラーレンを隔てる線はありません」
2017年からはエンジンレギュレーションが変更になり、2014年に設置されたトークンシステムが廃止され、固定されたデザインのブラックボックスエリアがなくなる。
長谷川祐介は、現在ホンダが何に取り組んでいるかについて多くの詳細を明らかにはしないが、メインのフォーカスは内部の燃焼エレメントの改善であることを明らかにしている。
「来年はトークンがなくなり、レギュレーションないで完全にエンジンを再設計することができます。ですので、我々はゼロから燃焼室とパッケージを始めました。燃焼とICEが最大の違いです」
今年、ルノーとフェラーリが進歩した多くは、メルセデスが成功を収めることを助けたジェットテクノロジーコンセプトを採用したおかげたったと認められている。
ホンダも2017年にむけて燃料パートナーのエクソン・モービルと類似したコンセプトに取り組んでいると噂されている。
その件について長谷川祐介は否定も肯定もしない。
「重要なエリアですので、それを明らかにするつもりはありません。もちろん、我々はあらゆる可能性を研究していますが、何を導入するかを教えたくはありません」
それほど評判の良くない“サイズゼロ”コンセプトについてはどうだろう。
「今、完全なパッケージを明かすことはできませんが、サイズゼロというエンジンの名前は教えられます。全てのエンジンはパッケージとして小さい必要があります。ですので、我々はサイズゼロを諦めたくはありません。もちろん、パッケージはやり直します」
「しかし、何が異なるかを言うのは難しいです・・・多くのエリアを改良していますが、完全に異なるエンジンだと言うのは難しいです」
ホンダは、2017年のポテンシャルに自信を持っているかと質問された長谷川祐介は「難しいですね。そうであれば、是非そう言いたいですが・・・私にはわかりません」と語るにとどめた。
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / マクラーレンF1チーム