F1シンガポールGP:ルイス・ハミルトン 5秒ペナルティで8位に降格

終盤、ソフトタイヤへ交換したハミルトンは、前方のシャルル・ルクレールとキミ・アントネッリとの差を猛烈に詰め、ラップによっては約4秒も速いペースを刻んだ。チームメイトのルクレールはこれを見てハミルトンを前に行かせ、メルセデス勢への攻撃を託した。
しかし残り3周となったターン16でハミルトンのフロントブレーキが故障。以降の周回はほぼ惰性で走るしかなく、再びルクレールにポジションを譲り返すことになった。最終的にハミルトンはフェルナンド・アロンソにわずか0.4秒差で先行してフィニッシュしたが、ブレーキトラブル発生時点では43秒も前方にいたアロンソが、最終ラップには背後に迫る形となっていた。
この終盤数周の間に、ハミルトンは複数回トラックリミットを逸脱しており、スチュワードがレース後に調査を開始。審議の結果、複数回コースを外れた行為に対し5秒のタイムペナルティが科され、40歳のハミルトンは最終順位を8位に降格。代わってアロンソが7位へ繰り上がった。
スチュワードの声明は次のとおり。
「スチュワードはチーム代表およびドライバーからの聴取を行い、ポジショニング/マーシャリングシステムのデータ、映像、チームラジオ、オンボード映像を確認した」
「審議の中で、ドライバーは複数回コースを外れたことを認め、ブレーキの問題をマネージするためだったと説明した。しかし、さらなる調査の結果、『ドライビングスタンダードガイドライン』で定められた免除リストに照らしても、これは正当な理由とは見なされなかった。そのため、通常の違反と同様のペナルティを適用する。この決定に対し、チーム代表およびドライバーからの異議はなかった」
2025年F1 シンガポールGP 決勝 順位・結果(ペナルティ適用後)
1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
3.ランド・ノリス(マクラーレン)
4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
5.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
6.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
7.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
8.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
9.オリバー・ベアマン(ハース)
10.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
11.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
12.角田裕毅(レッドブル)
13.ランス・ストロール(アストンマーティン)
14.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
15.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
16.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
17.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
18.エステバン・オコン(ハース)
19.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
20.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / スクーデリア・フェラーリ / F1シンガポールGP