ジョージ・ラッセル F1シンガポールGP制覇 ハミルトンの“伝説の1枚”を再現

ハミルトンは2013年にメルセデスへ加入し、ブラックリー拠点のチームにもたらした勝利は数知れない。その中でも特に印象的なひとつが、マリーナベイでの勝利だった。
当時、ハミルトンは予選で驚異的なラップを記録してポールポジションを獲得し、日曜のチェッカーフラッグまで首位を守り切って優勝。その走りはパドックを驚嘆させ、メルセデスのガレージで観戦していた若きラッセルの心にも刻まれた。
レース後、ハミルトンは優勝トロフィーを手にスタート/フィニッシュライン上で座り込む印象的なフォトシュートを行ったが、今回ラッセルは2025年の同レースで優勝を果たしたあと、その構図を再現した。
「2018年当時、僕はメルセデスと一緒にいて、ルイスが信じられないようなポールと勝利を挙げるのを見ていた。7年後、ここシンガポールで自分が勝てたこと、そしてチームとこの瞬間を共有できたことは本当に特別だ」とラッセルは語った。
なお、ルイス・ハミルトンが最後にシンガポールGPで表彰台に上がったのは2023年のことだ。

ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセル、対照的なシンガポールGPの結末
今季すでに複数の表彰台を獲得しているジョージ・ラッセルがシンガポールGPを制した一方で、ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍後のシーズンは順風満帆とは言えない。7度の王者はスクーデリア加入後、グランプリフォーマットでまだ表彰台を獲得しておらず、マリーナベイでは厳しい週末となった。
レース後の記者会見で、ラッセルは笑顔でこう語った。
「他のレースと同じように感じた。勝てるチャンスがあることは分かっていたし、その状況にも落ち着いていられたんだ」
一方、ハミルトンはレース終盤に左フロントブレーキの故障に見舞われ、その後コースオフを繰り返したとして5秒加算のペナルティを受けた。レース後、DAZNのインタビューで次のように振り返った。
「悪くないレースだったけど、スタートはあまり良くなかった。オーバーテイクは本当に難しく、ポジションに縛られてしまった。終盤はキミを追っていたけど、ブレーキが壊れたんだ。左フロントから火花が出るのが見えた瞬間、冷やさなきゃと思ってスピードを落とした。冷やした後は少し戻ったけど、完全には戻らなかった」
2025年シーズンここまでの獲得ポイントは、ルイス・ハミルトンが125点。ジョージ・ラッセルとの差は112点となっている。
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