フェラーリ、2026年F1テストで“プロジェクト678”二段構えを準備
フェラーリは、2026年F1プレシーズンテストの進行に合わせ、新車「プロジェクト678」にBスペック仕様を導入する計画であることが明らかになった。

フェラーリは2025年シーズンを未勝利で終えた。シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンの両ドライバーは、SF-25におけるライドハイトに関する根本的な欠陥に足を引っ張られた。

2026年F1テストでBスペック投入を計画
状況が決定的となったのは中国GP第2戦だった。ハミルトンはスプリントレース優勝から24時間後、スキッドブロックの過度な摩耗により失格処分を受けた。さらに上海では、ルクレールのマシンが最低重量を下回っていたことが判明し、こちらも失格となった。

フェラーリは再発防止のため、より保守的なセットアップを採用し、プランク保護のためストレートでリフト&コーストを指示するなどの対策を講じた。しかし、その結果として2025年シーズンを通じてマシン本来のポテンシャルを引き出すことができなかった。

2024年のタイトル争いではマクラーレンにわずか14ポイント差まで迫ったが、2025年はチャンピオンから435ポイント遅れのランキング4位に終わった。

ルクレールはシーズンを通じて7度の表彰台獲得にとどまり、ハミルトンはキャリアで初めて1度もトップ3に入れないシーズンとなった。

2026年F1レギュレーションとプロジェクト678
2026年からF1はレギュレーションを大幅刷新し、電動化比率50%、完全持続可能燃料、アクティブエアロダイナミクスを導入する。

2025年11月にPlanetF1.comが報じたように、フェラーリの2026年F1マシン「プロジェクト678」は、フロントおよびリアにプッシュロッド式サスペンションを採用すると見られている。

このマシンは、2010年以来初めてリアにプッシュロッド式サスペンションを搭載するフェラーリF1シャシーとなる見込みで、レッドブルのRB22も前後ダブル・プッシュロッド構成になると予想されている。

イタリアの報道によれば、プロジェクト678には「革命的」と評されるエンジンが搭載され、アルミニウム合金製シリンダーヘッドと「極秘の吸気システム」を備えるという。

シャシーとパワーユニットの両方が同時に刷新される2026年F1規則は、各チームにとって極めて大きな技術的挑戦となる。このため、冬季テスト日程も拡大され、新時代への準備が後押しされる。

フェラーリは2仕様体制でテストに臨む
そして、フェラーリはテストにおいて、実質的に2種類のマシンを用意する戦略を採ることが判明した。

まず初期仕様のプロジェクト678が、1月下旬にバルセロナで非公開開催されるF1テストに投入される。ここでは信頼性の確認を最優先とし、複雑化した新パワーユニットのパッケージングや電子系の機能検証に重点が置かれる。

その後、2月11〜13日および2月18〜20日に行われるバーレーンでのテストでは、より完成度の高い仕様が登場する。新しいノーズコーンなどのアップグレードが導入され、焦点はパフォーマンスへと移る。

スクーデリア・フェラーリ F1

フレデリック・バスールが語るテスト戦略
フェラーリF1チーム代表のフレデリック・バスールは、このテスト計画を最近認め、他チームも同様の戦略を取ると予想した。

「そうだと思う。皆がそうするだろう。

この状況で最も重要なのは走行距離を稼ぐことだ。パフォーマンスを追い求めることではなく、マシンの技術的選択を検証するために走行距離を重ね、その後で性能を引き出すことだ。

皆、バルセロナには“本命仕様”ではなく、Aスペックで来ると思う。

ここ最近4〜5シーズンはテストが3日間しかなかったが、今回は9日間ある。これは利点である一方、プログラムはまったく異なる。

この種のシーズンで最初に重視すべきなのは信頼性だ。

10年、15年前を思い出してほしい。シーズン序盤はリタイアが非常に多かった。

まずは走行距離を稼ぐ必要がある。

また、2025年のように中国での失格処分によってシーズン序盤に迷走することは避けたい。

あの時は走行距離も基準も失い、そこから追いかける展開になった。それは長いプロセスになる。

バルセロナでの最初の焦点は、パフォーマンス以上に走行距離を稼ぎ、マシンの実態を理解し、どこを改善すべきか、どこに対応すべきかを把握することだ。

なぜなら、バーレーンのテスト2回目までに何かを持ち込もうとすると、オーストラリアに向けて反応する時間がなくなるからだ。

最初のターゲットは、プロモーションデーではなく、間違いなくバルセロナでの走行距離だ」

1月23日に正式発表、フィオラノでシェイクダウンへ
フェラーリは今月初め、プロジェクト678を1月23日(金)に正式発表すると発表した。これはバルセロナでの非公開テスト開始の3日前にあたる。

フェラーリの新車発表は、同日にフィオラノ・サーキットでのシェイクダウン走行が行われるのが通例となっている。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ